Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(498)

2024-04-15 00:10:00 | コラム
つーるどふらん「す」→「す」ばらしき

すばらしい・素晴らしい ではなく、 すばらしき・素晴らしき。
形容詞の連体形、、、といったらいいのか。

まず想起するのは、この歌でしょう。
敢えてこの動画にしたのは、後述するテーマに関わってくるから。



さて。
映画のタイトルにもいくつかあって、
それはでも、シンプルにそう思って冠している場合と、
そうでない場合―皮肉とか―があって。

そういや自分も、学生時代を回顧する『あばよ!素晴らしき人生』というシナリオを書いたことがあったっけ。
(意外と評判よかった^^
これは後者の例に思わせておいて前者を唱えている逆説系?タイトルです。


では前者の例。

『素晴らしき哉、人生!』(46)

善良な主人公が自死しようとするのを防ぐため、二級天使のクラレンスが派遣されるが…フランク・キャプラ×ジェームズ・スチュワートによる名作で、クリスマスムービーとしても有名。



『素晴らしきヒコーキ野郎』(65)

裕次郎も顔を出す大作。
役者馬鹿みたいにヒコーキ馬鹿、、、といっている意味合いも強いので、軽く後者も含んでいるのかも



『素晴らしき日曜日』(47)

トップ画像。
若き黒澤が放った実験的な青春劇。
金がないけどアイデア次第で楽しめるさ! と、若いカップルを応援する物語。


そして、後者。

『素晴らしき戦争』(69)

反戦戯曲をリチャード・アッテンボローが映画化、
これは目に触れた途端、後者だと分かるでしょう・・・が、もし制作年が戦中であったとすれば、戦意高揚映画として捉えられ前者になった可能性もあるわけだ。



『すばらしき世界』(2020)

元囚人の再生の物語。


西川美和による映画なので、これは皮肉でもあるし、と同時に、少しは前向きな気持ちも込めたタイトルなのではないかしら。

ここからは蛇足。
この映画で気になったことばがひとつあって。

主人公は自分のことを「一匹狼」と表現する。
そもそも一匹狼とは他者からの評価であって、自分で表現するのはダサすぎる―と感じるのが現代人の感覚なのだけれど、西川監督はその時代錯誤感も狙って、このことばを選んだのかな、どうかな、、、っていうね。


次回のしりとりは・・・
すばらし「き」→「き」ば。

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明日のコラムは・・・

『日本女優別10傑(109)若尾文子』
コメント
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