About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

マルキール教授、来日(その1)

2009-05-18 23:16:13 | リンク
昨日はバンガード・グループ主催、マネックス証券・クレディセゾン・セゾン投信協賛セミナーのセミナー『不透明な時代に勝ための投資術』に参加してきました。ライブでマルキール教授の話を聴ける機会なので、楽しみにしていました。マルキール氏は言わずと知れた、『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者。私は最前列ではなく、中段の端の席で聴かせていただきました(メディア席だと思ったら「関係者席」でした。そこに座っていてよかったのだろうか!?)

しかし、750人定員のところ、応募者数は3倍だったとか。インデックス投資が普及してきたのか、マルキール氏の知名度か、あるいは2部のパネリストお3方の人気なのか!? いずれにしてもすごいことです。

講演の詳細は
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー 
小金持ち父さんの資産設計塾(?) 
rennyの備忘録
カウンターゲーム 

をはじめ、インデックスブロガーの方が詳しく書いてらっしゃるので、私は感想を中心に。

短期/長期的な経済見通しとしては「2009年はよくても底打ち。回復は2010年くらいから始まるだろう」ということでしたが、「経済は再び回復する」と力強く語っていたのが印象的でした。

その理由として、かつての大恐慌とは違うとして、3つの違いを挙げていました。
①大恐慌時は財政出動は行われなかった。今回の金融危機では大規模な財政出動と大規模な金融刺激策が行われている。
②大恐慌時は通貨供給量が25%減った。今は世界各国の中央銀行が流動性を供給している。
③大恐慌時には各国で互いに課税をしたが、現在は保護主義の防止が講じられているといった点です。

そして、注目すべきは、長期的な見通しとして「デフレの見出しが躍っているが、積極的な財政出動によって(将来的には)インフレ圧力が出てくると思う」と指摘していたこと。確かに、これだけお金をばら撒いているわけですからね・・・。

続く