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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

マルキール教授、来日(その2)

2009-05-19 00:23:45 | リンク
マルキール教授は米国の株式市場について、
シラーの株価収益率(S&P500実態株価/10年間の実質-株利益の平均)が
現在13倍で、平均を大きく下回っていること。
そして、この株価水準は魅力的だと指摘していました。

それについては理解できるのですが、
質問に答えて、日本株市場についても「もっとも割安な市場の1つと
評されていました。

それについては「本気ですか?」という疑念もちょっぴりあります・・・。
その点、「日経マネー」では突っ込んだインタビューもするようなので、
見解を期待したいですね。

個人的には、投資戦略について

●確信を持っていえるのは「投信の手数料が低ければ低いほど、投資家のリターンは高くなる」ということ

●コストのもっとも低い四分位とコストのもっとも高い四分位を比較したときのコスト控除後のリターンの違い(コストの低い投信の成績がよい)

●コストが低くて売買回転率が低いものを求めると、インデックスファンドが最適である。2008年12月31日までの各期間(1年、3年、5年、10年、20年)をみても、3分の2はインデックスファンドの勝ち。

ということをデータを使って切々と説明されていたのが印象的でした。

中でも、講演の中で一番腹に落ちたのは
「(投資資金の)100%をインデックスファンドにする必要はないし、私はそうしていない。ただ、米国の機関投資家が行うように、少なくともコアはインデックス戦略をとってほしい。そうすることで、個別株やアクティブファンドを買ってもリスクを下げることができる」という点でした。

まさに自分自身もそう考えているからです。インデックス運用は面白いとか、わくわくするというものではありませんが、資産形成の中核に据えるべきものだと思いますし、それがあるからこそ、冒険する部分も持てると思います。

それだけでも、生マルキールさんの話を聴けた収穫です!