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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

年収アップ=金融資産アップにつながる?

2010-12-21 13:37:21 | リンク
昨日、フィデリティ退職・投資教育研究所の野尻哲史さんの個人的な勉強会があり、ファイナンシャルプランナーや個人投資家の方など13人が集まりました。

その中で、あるFPの方から、今の20代は「年収200万円くらいでお金を貯められない」「将来に不安を持っている人が多い」という発言がありました。

そうした場合、「まずは自己投資をして、年収アップをめざそう」という方が多いと思います。ただ、
・自己投資をしてもすぐに年収アップに結び付くとは限らない
・年収アップをしても、金融資産のアップに結びつくとは限らない
ということはあります。

もちろん、一定以上の収入がないと貯蓄や投資にお金を振り向けるのがキビしいですから、頑張って一定以上の年収をめざすのは間違いではないでしょう。ただ、年収があがると、その分、金融資産が増えかどうかは別問題だと感じます。

というのも、企業でマネーセミナーをしていると、例えば、相対的に年収の高いA社と、相対的に年収の低いB社があるわけですが、どちらの会社も50代で金融資産が数百万円くらいの方もいれば、数千万円という方も存在するからです。相対的に年収の高いA社のほうが順調に資産形成できているかといえば、必ずしもそうとは言えず、両社とも(社員間で)大きなバラつきがあります。

つまり、(一定以上の稼ぎがあれば)収入の中から貯蓄や投資にお金を振り分けていける人は金融資産を増やしていくことができるけれど、稼ぎがよくてもそれができないケースも多々あります。

知り合いのFPから、今は30代、40代から(同じ会社でも)金融資産の格差が広がっているように感じるという声も聞きます。

そういう意味では、将来にわたる「稼ぎ力」を高めることも大事だけれど、やはり"並行して"貯蓄や投資にお金を振り向けていく必要があるでしょう。ただ、仕事をしながら継続するのはなかなか難しいので、いかに早く貯蓄や投資にお金を振り向けるための「しくみ」を作れるかどうかがカギだと思います。


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