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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
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セゾン投信 第8期運用報告会(その2)

2015-02-03 19:25:53 | 直販投信

セゾン投信の第8期運用報告会の続きです。後半は、運用部長の瀬下哲雄さんから、交付運用報告書と、投影したパワーポイントをもとに、2本の投信についての第8期の運用報告がありました。 

<セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド>

■期中の株式、債券、為替の状況
-株式市場は、北米を中心に上昇基調。ただし、ドル建てでみると、北米を除いてマイナス。
-原油価格の低下により、将来のインフレ観測が低下。債券市場:各市場の金利が低下
-金融政策の違いや資源価格の下落などを受けて、ドルがほぼすべての通貨に対して上昇

■期中の基準価額の推移
-期中の騰落率:+19.51%(1万1347円→1万3561円)
-新興国株以外はすべて上昇要因となった。上昇のうち、為替と投資先ファンドの影響は半々。

■1万口当たりの費用明細
-大きな変化はない。今年から概算だが、比率も表示されるようになった。
-1万口当たりの費用明細合計額は60円(0.505%)
 (→この数値は組み入れているファンドの費用を含んでいない点は注意)

■過去5年間の基準価額等の推移
-2期連続下落の後、3期連続で上昇(3期連続でファンド、為替がともに上昇した)。
-ベンチマークがないため、MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(配当込)とバークレイズ・グローバル国債:G7インデックスを50%ずつ組み合わせた合成指数を参考指数として掲載。

■運用経過と結果
-証券税制の軽減税率の廃止等の影響により解約が増加した局面においては、定められた比率に従い、ファンドの解約を行ったほか、株式と債券の比率が乖離した局面では、比率の高まったファンドを売却し、比率の低下したファンドを購入することでリバランスを実行した。
-すべてのファンドについて購入と売却を行った
-購入額合計が約108億円、売却額合計が約34億円
-ファンドの売買回転率20%(純流入は約11%)

-株式市場と債券市場がともに上昇する中、株式市場の上昇率が相対的に高めとなる局面が多かったため、債券ファンドへの投資を継続的に実施し、株式市場の調整局面を中心に株式ファンドへの投資を行った。
-期末ファンドの組み入れ資産は、米国株27%(前期末25%)、欧州株12%(同13%)、日本株4%(同4%)、太平洋株2%(同2%)、新興国株6%(同6%)、米国債22%(同21%)、欧州債19%(同19%)、日本債8%(同9%)


<セゾン資産形成の達人ファンド>

■期中の基準価額の推移
-期中の騰落率:+25.25%(1万2743円→1万5960円)
-米国の金融引締や中国経済の減速懸念などで下落する局面はあったが、上昇基調。10月末の緩和で一段と上昇。
-ファンド、為替がともに上昇。投資先のファンドはT.ロウ・プライス米国大型グロースファンドとコモンズ30ファンド(2014年4月までに全て売却)を除き、参考指数を上回った。特に、コムジェストヨーロッパ、コムジェストエマージングの2ファンドが、米国オポチュニティファンドが上昇に寄与。

■1万口当たりの費用明細
-大きな変化はない。
→1万口当たりの費用明細合計額は79円(0.584%←期中平均基準価額は1万3560円)
*ただし、組み入れているファンドの費用を含んでいない点は注意

■運用経過と結果
-コモンズ30ファンドを全売却したほか、2013年12月の軽減税率の廃止に伴う解約を受けて、4投信を一部売却。
-購入額合計が約46億円、売却額合計が約11億円
-売買回転率は40%(純流入が約30%)

■投資している投信について
-定量的なパフォーマンスは参考。投資哲学と戦略の一貫性を重視する
-資産形成の達人ファンドの投資哲学は「企業価値に対して割安な価格で購入することができれば、途中の株価に関わらず、長期的には収益をあげることができる」「マクロ経済や株式、為替市場の予測に頼らない」

■期末のファンド組み入れ資産
-北米45%(前期末43%)、欧州27%(同28%)、日本13%(同18%)、日本除く太平洋1%(同1%)、新興国14%(同10%)
―今期の純投資額は欧州の株式市場への投資額が全体の40%強と最も多くなったほか、米国が35%、新興国が25%程度となる一方、日本への投資はコモンズ30ファンド売却額がスパークス・長期厳選、スパークス・集中投資、TMA長期投資ファンドを合わせた購入額を上回り、5%ほど減少。
-当期の新規組入れ投信はない。来期には新規ファンドを組み入れを行う予定。準備が整った段階で受益者に報告したい。

(その3)へ続く
 
セゾン投信 第8期運用報告会(その1)はこちら 


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