説明の後、参加者からの質問が出ました。
<質問1>株とCashの比率をどう考えている?
●20年運用してきたが、専門はアセット・アロケーション。その経験から、戦略的にアセットアロケーションを変えてもいいリターンが得られないことがわかった(「ここで買おう」と思っても当たることもあれば、当たらないこともある)。
●下がった会社(買える会社)だけを買うことで、(基準価額を)下げにくくする。
●株式比率は60~70%の間で推移させたい。直近はボラティりティがあがっているが、自然体で比率を下げさせている。
<質問2>信託報酬1%(1000万円の収入)でやっていけるの?
●システムなどインフラ整備で使ってしまう額。人件費はでない。今は赤字、資本金を取り崩している段階。
●純資産総額が100億円くらいになれば大丈夫。
●夏に増資予定。(受益者が)5000人くらいになれば増えるスピードも高まる。年内に5000人にはしたい。
●万一倒産しても分別管理している。信託銀行に5000万円積んでいる(お金が会社に入った瞬間に倒産しても大丈夫なように)。
<質問3.私>企業を組み入れる時、売却するとき、財務内容や業績はどの程度考慮しているのか?
●財務内容や業績。それだけの理由で売却することはない。潰れるまで持つ覚悟で投資している(仮に倒産しても基準価額が(1万口当たり)210円程度下がるだけ)。
●「いい会社に投資する」と言われて投資したら、いい会社になろうとするもの
●ただし、業績が悪くなって株価が割高になったら、追加投資はしない(先送りする)。また、株価が100円を切ってボラティリティが高くなったら、リス気管理上売却してウエイトを下げるということはあるかもしれない。逆に、震災後のアミタHDのように、急騰して株価が5倍になったような場合にはリスク調整のためにウエイトを下げた。
●ファンドマネジャーとポートフォリオマネジャーは違う
・ファンドマネジャーは今一番いい会社にベットする人が多い。その結果、リスクを高くとることもある…。
・リターンをあげる上ではどうやって組み合わせるかが重要。例えば、ファンドには株価があまり動かない会社も入っている。そうした会社も含めて全体をみる
・今は株式、債券、アセット・アロケーションとそれぞれ専門化して、別々の人が担当している。専門化しすぎて、全体をみられる人が少ない。その結果、例えば、株の担当はすぐにフルインベストメントにしてしまう。自分はすべて経験したので、全体に目配りしたい(→新井さんはポートフォリオマネジャーだといいたいわけですね)。
●ベンチマーク持たない。(運用の目的は)TOPIXについていくことではなく、お客様の財産を増やすこと。そういう意味でも、cashは必要。
<質問4>いい会社・業界はどうやって探す?
●これまでクオンツをやってきた。
●日本は社会問題を解決しないと日本株の上昇はないと思っている。
●以前は障害者雇用のNPOの会合などにも出ていた(→本気で取り組む会社とそうでない会社がよくわかる)
●法政大学の坂本先生(注「日本でいちばん大切にしたい会社」著者)と共同研究、今は口コミなども重視している(→いい会社の社長は「ここはどうか」などと言ってくれる。そいう人は考え方の近い人と付き合いがある。逆の話も入ってくる)。社員がいきいきと働いているかどうかも重視している
●できること、できないことをはっきりさせることが重要だと思っている。
●予測はしない。当たらないから。
●取れるリスクはとる、取れないリスクは徹底的にとらない。
→小型株のリスクはとる。(その代わり銘柄の)ウエイトは等分。
●セクター別のアナリストがいても当たらないと思う。例えば、会社の説明会で新製品の説明を聞いても「これは売れる、売れない」の判断はできない。当たる確率が5割を超えない…。そこには興味はない(というか、わからない)。
●それよりもイノベーションのエンジンの部分をみる。例えば、未来工業は意匠登録件数が毎年30位以内。これはSONYやキヤノンと同レベル。数を打てば、どこかで当たるものもでる
●投資先の企業は2年で11%成長している(1年5%ちょっと)。そこから1%手数料(信託報酬)をもらうと4%程度の成長。このくらいはKEEPできるだろうとみている。
●大きく勝つというよりは安定的なリターンを得られるのではないか。会社の成長をみてほしい。
*投資先企業についてアツく語る場面もありましたが、個人的には「自分は(ファンドマネジャーではなく)ポートフォリオマネジャー」「予測はしない。当たらないから」といった話をされていたのが印象的でした。(特にリスクを)ポートフォリオ全体で管理するという考え方については今回よく理解できた気がします。
<質問1>株とCashの比率をどう考えている?
●20年運用してきたが、専門はアセット・アロケーション。その経験から、戦略的にアセットアロケーションを変えてもいいリターンが得られないことがわかった(「ここで買おう」と思っても当たることもあれば、当たらないこともある)。
●下がった会社(買える会社)だけを買うことで、(基準価額を)下げにくくする。
●株式比率は60~70%の間で推移させたい。直近はボラティりティがあがっているが、自然体で比率を下げさせている。
<質問2>信託報酬1%(1000万円の収入)でやっていけるの?
●システムなどインフラ整備で使ってしまう額。人件費はでない。今は赤字、資本金を取り崩している段階。
●純資産総額が100億円くらいになれば大丈夫。
●夏に増資予定。(受益者が)5000人くらいになれば増えるスピードも高まる。年内に5000人にはしたい。
●万一倒産しても分別管理している。信託銀行に5000万円積んでいる(お金が会社に入った瞬間に倒産しても大丈夫なように)。
<質問3.私>企業を組み入れる時、売却するとき、財務内容や業績はどの程度考慮しているのか?
●財務内容や業績。それだけの理由で売却することはない。潰れるまで持つ覚悟で投資している(仮に倒産しても基準価額が(1万口当たり)210円程度下がるだけ)。
●「いい会社に投資する」と言われて投資したら、いい会社になろうとするもの
●ただし、業績が悪くなって株価が割高になったら、追加投資はしない(先送りする)。また、株価が100円を切ってボラティリティが高くなったら、リス気管理上売却してウエイトを下げるということはあるかもしれない。逆に、震災後のアミタHDのように、急騰して株価が5倍になったような場合にはリスク調整のためにウエイトを下げた。
●ファンドマネジャーとポートフォリオマネジャーは違う
・ファンドマネジャーは今一番いい会社にベットする人が多い。その結果、リスクを高くとることもある…。
・リターンをあげる上ではどうやって組み合わせるかが重要。例えば、ファンドには株価があまり動かない会社も入っている。そうした会社も含めて全体をみる
・今は株式、債券、アセット・アロケーションとそれぞれ専門化して、別々の人が担当している。専門化しすぎて、全体をみられる人が少ない。その結果、例えば、株の担当はすぐにフルインベストメントにしてしまう。自分はすべて経験したので、全体に目配りしたい(→新井さんはポートフォリオマネジャーだといいたいわけですね)。
●ベンチマーク持たない。(運用の目的は)TOPIXについていくことではなく、お客様の財産を増やすこと。そういう意味でも、cashは必要。
<質問4>いい会社・業界はどうやって探す?
●これまでクオンツをやってきた。
●日本は社会問題を解決しないと日本株の上昇はないと思っている。
●以前は障害者雇用のNPOの会合などにも出ていた(→本気で取り組む会社とそうでない会社がよくわかる)
●法政大学の坂本先生(注「日本でいちばん大切にしたい会社」著者)と共同研究、今は口コミなども重視している(→いい会社の社長は「ここはどうか」などと言ってくれる。そいう人は考え方の近い人と付き合いがある。逆の話も入ってくる)。社員がいきいきと働いているかどうかも重視している
●できること、できないことをはっきりさせることが重要だと思っている。
●予測はしない。当たらないから。
●取れるリスクはとる、取れないリスクは徹底的にとらない。
→小型株のリスクはとる。(その代わり銘柄の)ウエイトは等分。
●セクター別のアナリストがいても当たらないと思う。例えば、会社の説明会で新製品の説明を聞いても「これは売れる、売れない」の判断はできない。当たる確率が5割を超えない…。そこには興味はない(というか、わからない)。
●それよりもイノベーションのエンジンの部分をみる。例えば、未来工業は意匠登録件数が毎年30位以内。これはSONYやキヤノンと同レベル。数を打てば、どこかで当たるものもでる
●投資先の企業は2年で11%成長している(1年5%ちょっと)。そこから1%手数料(信託報酬)をもらうと4%程度の成長。このくらいはKEEPできるだろうとみている。
●大きく勝つというよりは安定的なリターンを得られるのではないか。会社の成長をみてほしい。
*投資先企業についてアツく語る場面もありましたが、個人的には「自分は(ファンドマネジャーではなく)ポートフォリオマネジャー」「予測はしない。当たらないから」といった話をされていたのが印象的でした。(特にリスクを)ポートフォリオ全体で管理するという考え方については今回よく理解できた気がします。