About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

第2回投資信託・投資法人法制の見直しに関するワーキング・グループ(その2)

2012-05-15 15:42:28 | 投信
金融庁のホームページ上で金融審議会「投資信託・投資法人法制の見直しに関するワーキング・グループ」(第2回)議事録(平成24年4月6日開催) が公開されました。

【議事録】
【議事要旨】

この日は、野村総研金融ITイノベーション研究部の金子久さん、ドイツ証券・シニアアナリスト村木正雄さん、そして私竹川の3人がプレゼンを行いました。私が頂いたお題は「投資家目線でみた投資信託の現状と課題」。持ち時間は1人20分ということでしたが、このお題を20分で述べるのは難しい…というか無理でしょう(^_^;)。

細かいDATAは他の方が出されていますし、時間も20分と短いので、現状をさらっと説明し「投資家目線でこういう点を改善してほしい」というお話に中心に話しました⇒【配布資料】

具体的には
●情報開示の徹底
●インセンティブを変える
●個人に投信選びの「モノサシ」を示す
という点からお話をしました。

私は3番目の発表。持ち時間は1人20分程度ということでしたが、1人目の金子さんからオーバー。私も案の定少しオーバーし、最後のほうはめちゃくちゃ早口になってしまいました(苦笑)。そして、プレゼン後、オブザーバーの意見を聞き、委員による討議という流れでした。オブザーバーの意見を先にきいたため、この回は委員の意見交換がほとんどできずに時間切れ。第4回に改めて、プレゼンを行ったメンバーが呼ばれることになりました。

さて、今回、プレゼンをしていくつかのことを感じました。

・委員の方々、各業界団体、金融庁の方々、そして周りを囲む傍聴の方、メディアの前でお話するのは正直かなりのプレッシャーでした。プレゼン後のある委員さんからの質問もかなりシビアなものでした…。皆さん、それぞれ背負ってきているものがあるでしょうから、議事録を見るときには肩書きと発言を照らし合わせてみるといいと思います。

・オブザーバーは投信協会、銀行業界などの業界団体の代表者が出席しています。委員よりオブザーバーの意見を先にきくのはどうなの?という疑問が残りました。

・こうした審議会WGでは委員の選定基準も示してほしいです。今回、投信協会の代表として参加しているのは野村アセットマネジメントの方。委員も野村総研、野村資本市場研究所の方が2名メンバーとして入っています。そしてこの日プレゼンを行った3人のうちの1名も野村総研の方…。特定のグループが多いような気もしますが…。

・それでも、一般投資家寄りの発言するであろう私を呼んでいただいた点は感謝していますし、少しは前進したのだとは思います。少しでも要望を取り入れてくれることを願っています。

参考⇒第9回金融審議会「我が国金融業の中長期的な在り方に関するワーキング・グループ」(2011年12月16日開催)に提出された、投信評価会社モーニングスターの朝倉氏の資料「投資信託に関する現状の課題と対応」