Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

また台湾ではしご温泉 蘇澳&礁渓温泉

2011-06-12 02:21:58 | 東アジア
我ながらせわしないが、また台湾に来ている。

一応仕事で来てはいるのだが、今回は初めと終わりだけ用があり、中の3日間は遊んでいられるというおいしい滞在。

そこで一日目は温泉めぐりとしゃれ込み、朝の台北駅へ。
  
自販機で切符を買って
  
急行列車の莒光号で蘇澳新駅まで。

急行とは言え止まる駅が多くほとんどローカル列車のような莒光号。しばらくは住宅地や緑の山間を走っていたが、1時間20分ほどしたらいきなり
 海!沖合いに浮かぶのは亀山島だ。

 蘇澳新駅には2時間20分で到着。
結構大きな駅だが、まわりは山が迫って何もない。
我が台湾温泉の指南書には列車が到着するとなかなか止まる列車のない隣の蘇澳駅までシャトルバスが出ている、と書いてあったが、駅を降りてもそれらしいバスはいない。

しかたがないので駅前でたむろするタクシーに乗ったら、目的地まで10分もかからないのに165元も取られた。初乗り120元って台北より高いじゃないのよ!

 
さて、目的地はこちら、天下第一奇泉、蘇澳冷泉。
炭酸ガスを多く含んだ鉱泉が自然湧出しているのだが、こういうところはイタリア以外にはほとんどないんだそうだ。

切符を買って門をくぐると中は公園のようになっている。
 この屋根のかかった大きなプールが大衆池だが、こちらは水着着用なのでパス。

  
こちらのバンガローのような建物が目指す個室風呂。
入り口で300元の切符を見せると入室、退室の時間を記入されて部屋に案内される。
個人風呂の使用時間は40分。

  
入り口を開けると中は4畳半ほどの広さ。底に玉砂利の敷かれたお風呂は2人が入れるほどの大きさ、その横に木の浴槽があって、こちらは自分でお湯を入れる。
他にはベンチが一つと棚があり、水を汲む手桶があるだけのシンプルさ。
しかし室内には硫黄と鉄と薬を混ぜたような不思議な匂いが充満している。

木の浴槽にお湯をためている間に早速本命の冷泉に。
水温は22度なのでさすがに冷たいが、玉砂利の間からは細かい水泡がポコポコとあがり、すぐに体中が泡だらけになる。
 
そしてこの炭酸ガスのせいだろうか、普通の水より浮力が大きい感じで、この浴槽に浮いていると疲れがすーっと取れていくような気がする。

体が冷えたところでお湯を張った木の浴槽の方に入ると、こちらには白い湯の花が浮いている。これは冷泉を加熱すると現れるのだそうで、つまりこちらもちゃんと鉱泉だという証拠。

温泉の効能書きはこちら↓
  クリックすると大きくなります。

暖まったら冷泉に入り、冷えたらお湯に入り、と一人をいいことに何度も繰り返していたら40分なんてあっという間。予想よりずっと気持ちのいいこの冷泉、もっと入っていたかった。

  
冷泉を出たら創業60年の老舗で麺線を食べて
  
いかにも田舎駅と言う風情の蘇澳駅へ。
ここからのローカル線が蘇澳新駅でうまく急行や特急と連絡しているようで、そのためにシャトルバスはなくなったのかもしれない。

 蘇澳新駅からは特急の自強号で30分。
宜蘭の一つ北にある礁渓駅へ。
  
ここは駅の看板にもマークが入る通り、温泉の町。
駅前にも足湯があるが、ちょうどお掃除中だった。

 駅から町に入れば周りは温泉旅館だらけ。
しかし昔の歓楽街といった感じで風情やおしゃれさはまったくない。

ここには焼水溝と言って温泉の流れる川の上に小屋がけをした公共浴場があると聞いていたのだが、駅前にはそれらしいところはなく、しばらくうろうろ歩いていたらその上流にあるはずの「湯園風呂」につきあたってしまったのでここに入る。
  
入場料は80元、必須のシャワーキャップを買うと10元、貴重品を入れるロッカーが20元だが、全部あわせてもたったの110元(330円)と安い!

ここは日本人の設計だそうで、中に入ると木組みの天井に湯気抜きの隙間が開いているところなど日本の温泉のまま。
浴室の真ん中には大きな木製の四角い浴槽があり、そのまわりに小さな丸い木桶が6つ、そのうちの一つは水風呂になっている。

はじめ大きな浴槽に入った時はあまり感じなかったが、小さな木桶の方に入ってみるとお湯は硫黄の香りがする。小さい分こちらの方が新しいお湯がどんどんかけ流され新鮮なのだろう。たくさん来ているおばちゃんたちがみんな小さい方に漬かっているわけを納得。

日本の温泉に入る時よりも長い時間をだらだらこの温泉で過ごしてしまったのも台湾人のおばちゃんたちの影響だろう。なにしろおばちゃんたち、おしゃべりして床に寝そべって、長ーい時間をお風呂で過ごしているのだ。

  
この施設を出ると脇はずっと湯園溝公園としてウッドデッキにカフェなど作られ、足湯もたくさんある。
しかし名物の焼水溝は結局どこにあったのかわからず。

帰りは列車ではなくバスを選択。
 たった90元の切符ながら乗り心地は結構良く、長ーいトンネルを通って霧にけぶる山を突っ切ると、たった40分で台北市内に帰り着いてしまった。


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4 コメント

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Unknown (タヌ子)
2011-06-12 08:29:59
台湾にも温泉文化があるんですね。
個室風呂、確かに40分はあっと言う間に過ぎてしまいそう。
でも、22度ってかなり冷たいですよね。
タクシーやバスって都会より田舎の方が高いですよね。
先日クロアチアの島でバスに乗ったら、ザグレブの3倍近くてビックリしました。
焼水溝が見つからなくて残念でしたね。
参考になりました (だるだる)
2011-06-12 13:07:57
初めてコメントいたします。こちらのブログは旅行記を検索している時に知りました。私もS旅行社を利用していますので、見覚えのあるコースの旅の記録を楽しませてもらってます。(個人旅行記もディープでうらやましい!)

台湾情報、ちょうど3週間後にこちらの温泉に行こうと計画していましたので、大変参考になりました。やっぱり冷泉は夏じゃないと。
蘇澳へのシャトルバスは1日9本とありましたが、分かりにくい事は確かなようですね。礁渓からバスに乗られたようですが、こちらはすぐ分かりましたか?

ご存じかも知れませんが、「らくだジャーナル」というHPで各地の温泉訪問記が紹介されています。焼水溝は男性専用のようですね。
蘇澳と礁渓の温泉はしごに私も挑戦してきます。タイムリーな情報に感謝します。
温泉 (asiax)
2011-06-12 18:17:45
ここ、スアオという読みでよろしかったでしょうか。
私がはじめて海外旅行したとき、同行した友人に連れて行かれたのがこの町でした。
10数年前のことですが、鉄道はもっとぼろかったですし、町もこんな華やかではなかった気がします。
タクシーの件、ちょっと残念ですね。私も2月の広州で、メーターの金額が妥当だったのですが、帰りの分も払えといわれて倍払わされて、やっぱりタクシーは嫌ですね。
Unknown (lunta)
2011-06-13 02:29:36
タヌ子様、

台湾の温泉文化は日本の植民地時代の落し物。有名なところはほとんど日本人が開発したようですが、その後現地の人たちに愛されているので少しはいいことをしたことになるのでしょうか。

田舎の交通機関については考えてみればお客が少ないのだから単価を上げないと採算が合わないですね。田舎の方が安いはずだ、と考えてしまうこちらがいけないのでしょうね。


だるだる様、

ようこそいらっしゃいました。
S社をお使いで、3週間後に台湾とは、なんという偶然。

らくだジャーナルは実は「湯けむり台湾紀行」と共にいつも参考にさせていただいているサイト。あちらは交通機関などの情報がとてもくわしいので大変に助かっています。
私の方のブログはそこらへんまったく親切じゃないのでどれだけお役に立てるか。

少し補足をさせていただけば、蘇澳新駅から蘇澳駅まではローカル線がちょうど急行と接続するような時間に出ていて、私も10分ほど待ってそちらに乗るべきでした。
礁渓から台北行きのバスは一番の大通りにあって、どうも有名らしいパン屋さんのすぐ近く。町の人に聞けばすぐ教えてくれると思います。

温泉、楽しんでいらしてくださいね。


asiax 様、

蘇澳はまさにスアオです。
冷泉が今のように整備されたのは最近のことのようですから、10数年前はどんなだったのでしょうね。とてもおもしろい冷泉、入らなかったのはもったいない!

タクシーはほんと、「こいつは信用できるのだろうか」と疑心暗鬼になってしまうところがいやです。

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