Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ウラジオ一人旅 7 ウスリースク

2019-05-25 17:16:47 | ロシア

4月29日 続き

さて、ウラジオストクから列車で目指したのはウスリースク。

 チケットはペラペラのレシート、目的地までは230ルーブル(約390円)。

 
出発時刻の11時少し前に赤い近郊列車が入ってきたが、その頃にはホームは人でいっぱい。
韓国人のツアーグループが3つも4つもガイドに引き連れられてきて、そのうち1組は男子高校生の修学旅行だろうか。みんなウスリースクに行くのかとびっくり。
 ロシア人が隅に追いやられ、ハングルが飛び交う超満員の車内はどこの国にいるのかもわからなくなるほど。

定時に出発した列車は海沿いを走り、この車窓がきれいとのことだったが、海側の窓は人の陰に隠れて見えず、いずれにしろ今日は天気が悪くて外は灰色。各駅停車は歩みも遅い。

1時間ほど行ったところで線路はアムール湾を離れて内陸へ向かう。
するとその分岐の駅で大勢の韓国人の皆さんは一斉に下車。どうやら海を見るための乗車だった様子。

すっかりガラガラになった車内の窓際に席を移すと、やがて天気も良くなってきて広々とした緑の大地に川がゆったり流れる景色になった。
 
途中の駅の中にはモスクワからの距離が駅名になっているものもたくさんあって、いかにも開拓地の鉄道と言う感じ。
各駅停車でなければ、やっぱりシベリア鉄道でモスクワまで行きたいな~。

乗車すること2時間20分でウスリースクの駅に到着。
  
 
駅前には帽子をかぶったレーニンもいる。

すでに1時を回っているので、街歩きを始める前にまずは腹ごしらえ。
 
駅前にロシアではスタローヴァヤと呼ばれるセルフ形式の食堂があったのでそちらへ。
 
カフェテリアのように料理が並ぶ中から選んだのはボルシチとサラダ、ハンバーグのようなものは肉ならぬタラのような魚バーグで、これまた適当に選んだピロシキの中身はマッシュポテトだった。
お味も社食並みといったところだが、320ルーブル(約550円)でお腹いっぱい。

 
がらんとした駅前にはバスがいっぱい来るので、適当に乗って若い美男美女のカップルに町の中心に行くかと聞くと「僕たちも行くから同じところで降りて」と英語が通じる。

10分ほどで降り、少し歩くとまっすぐな大通りで、ここが目抜き通りらしい。
 
「あれがこの町で一番のショッピングモールだよ」と案内されたが、中の想像はつくし、なによりおデートを邪魔されたお姉ちゃんが不機嫌そうなので、ここで親切なイケメンとはお別れ。

あとは適当に街を歩くが、何もないと聞いていたこの町、本当に何もない。
 ウラジオストクが海軍の町であるのに対してこの町は陸軍の町とのことでこんな戦車の並んだ建物もあったが
 
あとはアパートばかり。この町の住民は何で生計を立てているのだろう。
お天気が続いているからか、並木には桜のような花が咲き始めている。

 
通り沿いで見かける店の窓口は小さくて、これは冬に寒いからだろうか。

 
ガイドブックにかろうじて載っている生神女庇護聖堂をちょっと覗いて
 
そのすぐ先の中央市場へ。中はスーパーのようにこぎれいだが活気はなくて
  
肉屋やお総菜屋
 
ペリメニや蜂蜜を売っている店はあるが八百屋はない。

そこで建物の外に出てみるが
 
いかにも安そうな衣類やけばけばしい造花を売っている店はあるものの、ガイドブックにあった青空市は見当たらなくて残念。

他に見るものもなさそうなので、市場の向かいにあるバスターミナルからウラジオストク行きのバスに乗車。
  
こちらの運賃は395ルーブルと鉄道より高いのだが
 
バスの乗り心地はあまり良くなく、小さな町をつなぐ道中の景色も鉄道の方がいい。

 
2時間かかってウラジオストクの中心からは離れたバスターミナルに到着。

この脇には大きなショッピングモールがあって、トイレを借りがてら中を覗くと1階にあるスーパーも大きい。
  
  
中央アジア風のパン焼き窯まである店内は楽しくて、冷凍の魚が並ぶ巨大な冷凍庫が圧巻。でも蟹はここには売っていなかった。

 レトロなトロリーバスも走るモール前から23番のバスに乗ると、夕方のためもあってクローバーハウスまで35分。

もういい時間になったので、少し早めに夕食へ。

 
やってきたのは海辺通り、遊園地の脇にある「グス・カラス」。
ここ、実は前日来てみたのだが予約でいっぱい、そのリベンジとまた来たら今日はすんなり入れたのだが
 お客さんの半分以上が日本人なのは予想外。
ガイドブックには出ていないが、ウラジオ.comという日本語サイトを皆さんチェックしているらしい。

充実したメニューの検討にテキパキしたお姉さんを待たせつつ選んだ料理。
 イワシと温野菜サラダだが、イワシは塩加減が絶妙。サラダもリンゴなど入っていて、シンプルながらとてもおいしい。
 メインはオヒョウの中にホタテを入れ、さらにベーコンで巻いたもの。かかっているソースが見た目よりずっと軽くて、一緒に頼んだパンでしっかりいただいた。

これにコーヒーをもらって1100ルーブル。
ここはわざわざ来る価値あり。最後の夕食が当たりで良かった。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (霧のまち)
2019-05-26 20:20:47
チケット買って電車旅、素敵ですね~。
その電車はどこまで行くものですか?
ウスリースク、地図で確認しました。
シベリアのスーパーや市場には葉物野菜が
とても少ないですね。 ハバロフスクでもそうでした。帰りはバス!素晴らしい~
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霧のまち様、 (Lunta)
2019-05-27 09:40:31
電車はウスリースクの先まで行くようでしたが、ほとんどのお客さんはここで降りていましたね。
本数がとても少なくて、帰りはバスが現実的なのです。
ロシアも普通に個人旅行ができることが確認できてよかったです。
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Unknown (狸田ポン太)
2019-05-27 22:20:50
浦塩発の列車は、それほど本数が多くないポンが、やっぱり鉄道の旅は楽しそうポン
浦塩11:00発ということは、ウスリースク止まりの6375列車かと思われるポンが違ったポン?
芋入りピロシキ、狸田も浦塩駅前で食べたポンが、悪くなかったポン~
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狸田ポン太様、 (Lunta)
2019-05-28 17:08:13
乗った列車の終点はウスリースクではなかったと思うのですが、なにしろプラットホームに表示は出ないし、キリル文字は読みづらいしで確証はありません。
ピロシキも何種類かあったのですが、これも文字もロシア語もわからずでロシアン・ルーレット状態。
炭水化物 in 炭水化物ですが、ポテト入りも結構おいしいですね。
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Unknown (タヌ子)
2019-05-29 05:35:06
ウラジオストク記事、一気に読ませていただきました。
Luntaさんの旅行先は予想するのが難しい(笑)
ウラジオストクは機内のスカイマップで時々目にする程度で特に注目したことはなかったけれど、こんなに観光客がいるというのは意外。
確かに中国や朝鮮とは地続きだけど、韓国からだと北朝鮮を通過しなきゃいけないからフェリー利用になるんですね。
中国や韓国の観光客が落としてくれるお金で数年後には賑やかな観光都市に変わってしまうかもしれないから、観光都市として発展途上の段階で訪れることができて良かったですね。
最後の夜のお食事の鰯が新鮮で美味しそう。
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タヌ子様、 (Lunta)
2019-05-29 10:47:28
一応自分の中では旅行先の選択には理由があるんですが、次の記事の通り、実にくだらん理由だったりするんです(笑)。
ウラジオに韓国人が多いのはビザ不要だからのようで、極東から中央アジアにかけてはソ連時代の移民政策で朝鮮族が大勢いるのも理由の一つかもしれません。
ロシアはあまりおいしいものがなさそうなイメージでしたけれど、実際行ってみたらほとんどのものはおいしい。
ロシアは広いし、その気になれば観光業の未来は明るいと思います。
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