12月3日
感じのいい宿の方たちに送られて再びやって来た会津鉄道の芦ノ牧温泉駅。
実はここは猫駅長を売りにしている駅なので周り中猫だらけ。
駅の隣に小さな鳥居があるので覗いてみると、会津鉄道神社の壁も猫の写真でいっぱい。
駅舎の中に入るとさらにすごくて
猫グッズが所狭しと並んでいる。
が肝心の猫駅長の姿が見えないので聞いてみると、「いますよ~」と切符売り場の奥からケージを引っ張り出してくれた。
しかし面会はビニールシート越し、写真撮影も不可とのことでお姿を拝見するだけ。
なんでも前駅長がフラッシュをたかれて目を傷めてしまったのでこのようになったとのこと。
2匹が交代で出勤していて、この日いたのはアテンダントのさくらちゃん。
イベント列車が発着する時には駅頭にお出ましになるらしい。
靴下を購入して経営が厳しいらしい会津鉄道にちょっと貢献。
この辺りの特産品、身しらず柿の畑や立派な屋根の民家を見ながら駅景色の中を三度会津若松駅へ。
会津若松駅からは昨日も乗った磐越西線の快速「あがの」に乗り、今度は喜多方も過ぎて新潟方面へ。
会津若松を過ぎれば雪もなくなり、阿賀野川沿いを走るうちに日も照って来た。
しかしこの列車、快速と言いながらほとんど各駅停車で歩みはゆっくり。
会津若松の出発は15分遅れたけれど、新津には2時間で定刻に到着。
不勉強にして知らなかったが新津は新潟県下越地方の鉄道の要衝だそうで、立派な駅には大きなステンドグラスがある。
町も「鉄道の町」と称していて、新津鉄道商店街はいたるところに鉄道が。
ただし残念ながらシャッターが下りた店が多いのは列車の絵をみせるためではないだろう。
この商店街を過ぎ、静かな住宅地を歩いて15分ほど。
ベルシティ新津というショッピングセンターがあったのでお昼を食べようと入店。
中は子供用の遊具コーナーなど昭和のにおいいっぱいで、手書きのメニューや川柳まで張り巡らされたカフェもタイムスリップしたかのよう。
しかし店内は地元のお母さんたちで大盛況、トーストセットをお願いしたら思いがけずスパゲッティが付いてきて、これも懐かしい味でおいしかった。
腹ごしらえを終えたらここで途中下車した本来の目的地へ。
ベルシティのすぐ隣、国道脇に小さな看板が出ている所を曲がると砂利を敷かれた空き地の向こうに建設現場の事務所のような建物が見える。
これが目指す新津温泉。車でやって来たおじさんに続き、窓口のおばちゃんに400円を払って中へ。
赤じゅうたんの敷かれた長い廊下を歩き、曲がった所に女風呂の入り口。
簡素極まりない脱衣場に続く浴室もシャワー付きカランが2つあるだけだが、扉を開けるとわっと油臭が押し寄せる。
ワクワクしながら服を脱いでいると地元のお母さんが一人やってきたので仲良く中へ。
ナトリウム-塩化物・炭酸塩泉のお湯は湯口で40℃、浴槽で38℃で、お母さんに言わせるといつもよりぬるいとのこと。
わずかに濁っているのはちょっとお湯がなまっていたのだろうか、しかし強烈な油臭のお湯は肌にまとわりつくように柔らかくてニュルニュル、と言ってべたつくわけではなく、ちょっと今まで入ったことのないような浴感。
正直3分の1ぐらいはよくわからなかったが「この時間は空いているのでいい。地元の人は農作業の後に汗を流しに来る」とお母さんは言っていたと思う。
ものすごく気持ちよくてずっと入っていたかったが、「もう出ちゃうの?」とお母さんに言われながら上がったのは次の列車の時間があるから。
お風呂を出た後にマスクを付けると中はまた強烈に油のにおい(笑)、しかも口の周りをなめると塩辛い。
この辺りは昔石油が出たそうで、だからマンホールの蓋にも「石油の里」とある。
夜まで油臭が抜けなかったが、ここは本当に途中下車してよかった。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
最新の画像[もっと見る]
では五頭温泉郷はおなじみですね。
五泉の方は知りませんでしたが、油臭でしかもグリーンのお湯となるとこれはいずれ入りに行かねば。
貴重な情報、ありがとうございます。
カズオサン、水原で生まれたんですよ~
つまり毎年お墓参りには水原へ行きます。
温泉ファンの中には油臭マニアが存在するほど、においはすごいですけど独特の浴感で気持ちいいんです。
やはり新潟の松之山温泉もすごかった。
新潟では石油を目当てに掘削したら温泉が出てしまったということがあって、新津もその一つらしいです。
温泉巡り、楽しいですよ。
石油臭ということなんですね。
新潟では今でも石油が出るところがあるそうです。でも使い道はなく嫌われ者だとか。おそらくここもそうで、採算度外視すれば十分ガソリンを作ることができるのですけどね。