報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

本日の雑感 0225

2015-02-25 14:51:38 | 日記
 顕正会員ブログ、厳虎独白における学会員同士の抗争は一応の終結を見た……のか?
 1つの記事に対するコメント総数が75って、正にどこかの漂流中のブログみたいだ。
 ああいう年寄りにならないように気をつけよう。

 さて、パラパラ茜さんが久しぶりに興味を引く記事を更新した。
 イジメ被害者の責任について論じている。
 なるほど。一見して正論のように見え……なくないだろ!
 そもそも中学3年生の男子と、成人女性のイジメを同列に語ること自体がおかしい。
 まだ、これが女子生徒であるなら、分からなくもないがね。
 しかし、一口にイジメに言っても、男と女じゃ内容も背景も違うよ。
 茜さんが例を挙げた、「イジメの被害に遭って当たり前な大逆縁女達」は、あくまで女性の世界ならではのトラブルだろう。
 意外とその「大逆縁女達」は、男ウケはいいのかもしれんよ。
 で、茜さんがそれに嫉妬してその2人を仕立て上げ……ということも考えられる。
 いやー、女の世界って怖いねぇ!
 私と同世代の既婚女性達の「ママ友」関係だの、女子会だの見てると、逃げ出したくなるよ。
 つくづく、私は絶食男子で良かったなーって思う。
 ある意味、私の立場は高等遊民かもしれん。ま、底辺の仕事はしてるけどね。

 底辺だからこそ、大きな責任を負う必要もなく、低収入ではあるが、だからこそ過度な期待をされることも無ければタカられることもない。
 これって素晴らしいことだと思うな。
 自分が生活する上では何の不自由も無いんだから。
 まあ、高等遊民が今でいう実家暮らしのニートのことを指し、下等遊民がホームレスのことを指すようなので、中等遊民といったところか。
 確かに週末は仕事であることが多いが、こうして今日みたいに平日堂々と休めるし、週末仕事なんだから、いくら誓願迫っていようが折伏できないのは当然のことなのでw

 つーわけで、法統相続という名の次世代継承と信徒倍増計画はやれる人に丸投げだぜぃw
 ワシの分まで頑張ってくれいwww
コメント (8)
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導かれし愚か者たち

2015-02-24 21:50:41 | 日記
 タイトルの元ネタは、【自主規制致します】。
 まあ、ANPさん辺りなら知ってるんじゃないかな。
 厳虎独白では、相変わらず不毛の論戦が続いている。
 私も参戦したい所だが、どうしても観戦者からの発言ではなく、法華講員としての発言になってしまうため、特に妙観講創価学会関係から変な難癖が付けられても困るので、よほどのことが無い限り、口出しは無用と思っている。
 私も歳を取ったからなのかね、今さら沖浦の爺さんの功徳小噺が何とも思わなくなった。
 20代の頃は、「宗門の功徳より凄ェ!」と思ったこともあったのもまた事実である。
 まこと、お恥ずかしい限りだ。
 しかしながら、今ではむしろ、先日のポリ銀さんやセロリさんの話の方がよっぽど共感できるのだが。
 いや、同心の徒だからとか、そういうことじゃなく、努力すれば誰でも叶う功徳を滔々と語れる所が魅力的だと思う。
 しかるに沖浦さんの功徳小噺はコア過ぎて、逆に伝わってこないのだ。
 ま、確かにあの内容が事実なら、それは凄いことだと思うよ。
 だけど、何だかなぁ……と。
 他人の犠牲の上に成り立っている功徳だということに、全く気づいていないのが何とも……。

 だってそうでしょ?

 勝負の世界で勝ったことを功徳話としているということは、敗者がいてこその功徳だということなんだから。
 私はそんな勝負事の功徳よりも、日常的な功徳の方がよっぽど感銘を受けるね。
 まあ、それは裏を返して言えば、日常的な功徳すら語れる状況に無い私の信心ということでもあるのだが。

 早いとこ厳虎さんも記事更新するなりして、強制終了させれば良いのに思うのだが、もしかしてむしろあの事態を楽しんでらっしゃるのかな?
 私にはできない芸当だ。
 ある意味、尊敬してしまう。

 私もあれくらい心が広い方がいいのかもしれないが、その境涯になるまでかなり先だと思われるので、諦めてください。
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本日の雑感 0223

2015-02-24 00:15:34 | 日記
 おかげさまで、昨日のアクセス数が当代ブログで過去最高を記録した。
 まこと、驚きを隠せない状態である。
 小説の方は一段落したので、しばらくは日記の更新が続くだろう。

 前回の記事でつぶやいたが、3月下旬は大石寺において日興上人御生誕770周年を記念した慶祝登山が実施される。
 宿坊の掲示版辺りでは随分と批判的な内容になっているが、少なくとも私は無理をしていないし、多分周りの人達もそうだろう。
 あとは旅程の予定表でももらえればいいのだが、少なからずそれを“フェイク”に流す莫迦紛失する不注意者や折伏と称して顕正会に流す莫迦情報漏洩者を警戒するため、直前まで公表しないと思われる。
 よっぴんさんのお話によると、彼は2回も登山する?どういう意味だ?うち1回は任務者として登山されるという意味だろうか。
 因みにうちの支部では、規模が大きいからか何日か分の枠を頂けたもよう。
 さあ、私は何日に参加するでしょう?私も参加一択で、既に名簿に名前が書かれていたという顕正会並みの人集めトリッキーな現象が起きていたが、既に御山からのお呼び出しという増上慢ポジティブな思考で捉えることにした。
 随分と早めに参加費……もとい、御供養が集められていたが、大丈夫だろうな?私はちゃんと払ったぞ。
 後で、「まだもらってない」なんて言われないだろうな?そう思うくらいスムーズに参加申し込みが進んだ。

 ん?結局オマエはいつ参加するのかって?
 直前になったらブログ上で発表するか、私に直接お会いした時にお教えします。
 私は武闘派ではないヘタレ信徒なもんで、妨害工作が怖いのです。

 閑話休題。
 他のブログに目を向けてみますと、だいぶ盛り上がっている所がチラホラ見受けられますな。
 例えば、厳虎独白。
 異端学会員の沖浦さんと、他の学会員さん達が入り乱れて論戦を繰り広げられている。厳虎さんが既に蚊帳の外だ。
 ついに妙観講員・大沢氏も参戦されたようで、ますます目が離せない状況にある。
 もちろん、このブログであの大乱戦はお断りします。
 改めて申し上げますが、当方では法論の受付を行っておりません。
 教学ナッシングなもんで、お断りさせて頂いております。
 法論大歓迎のブログも存在しているので、そちらをご紹介させて頂きますので、悪しからず。

 ポリ銀さんも精力的に更新を続けておられ、たまに私のような不良信徒も感銘するような記事も掲載してくださるので、こちらも要チェックとさせて頂いている。

 最近よくここに書き込みをしてくださる山門入り口さん。
 私が自称顕正会員B氏、並びにK氏(W氏)の出自について、氏の行動・言動的に日本海の向こう側だろうと予想していたのだが、山門入り口さんも乗って下さった形だ。
 もし仮にB氏がK氏(W氏)だと同じだとして、やっぱり現役の法華講員でしたとなった場合、例えそれまでの振舞いに問題があったとしても、除籍でもされない限り、『同心の徒を謗るは重罪』の観点から、あまり言えないという辛さは残る。
 いずれは白日の下に晒されることを信じよう。
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“ユタと愉快な仲間たち” 番外編 あとがき

2015-02-22 19:53:17 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
 gdgdでダラダラ続いた“ユタと愉快な仲間たち”も、中途半端な所で終了です。
 最後までお付き合いして下さった方、大変ありがとうございました。
 どこで終わらせるかを判断するのが、私の1番苦手な所なんです。
 出だしで掴みはOKとなっても、終わり方が悪いと、やっぱり作品全体のレベルが落ちてしまいますから、難しいところです。
 だからなのか、多摩準急先生はエンディングから作るという離れ業をやってのけています。代々木アニメーション学院は、そういう教え方なのか?
 さて、この番外編、実は大きなミスをしでかしています。何だと思いますか?
 番外編という意味を調べてみてください。
 特に英訳してみますと、スピンオフという意味なんですね。
 スピンオフ作品というのは本来、本編とは同じ時系列または前日談・後日談を描いたもので、多くは本編で語られることの無かった他の主要キャラクターの行動を描いたものです。
 然るに今回の作品は番外編(スピンオフ)でありながら、本編の主人公であった稲生ユウタが再び主人公を務める、正に、どこが番外編だ?とツッコまれても反論できない作風になってしまったのです。
 これがせめてマリアかイリーナ視点であれば、まだ言い訳もできたのでしょうが、そもそも番外編の意味をよく分からないまま見切り発車をしてしまった作者の大いなるミスです。大変、失礼致しました。
 多分これ、代アニの先生や大学の文学部で提出したら、ものの見事に書き直されるものでしょう。
 本来なら、魔界で新婚状態の威吹邪甲とさくらのあまあま生活、内戦終結後のアルカディア王国で奔走するルーシー女王と安倍春明首相、地獄界のエリート獄卒となった蓬莱山鬼之助の仕事ぶりなんかを紹介すれば良かったのでしょうが……。
 まあ、ネタがあれば、そのうち追々ということで……。

 字数が余ったので、番外編NG集。

 番外編第2話より。
 ユタが大宮駅から高崎線に乗るところ。
 空いている最後尾車両に乗ろうとホーム後ろの方で待っていたら、やってきた電車が10両編成で、だいぶ前の方まで通過された。
「ていうか、高崎線4番線じゃないし!」(ユタ)
「はッ!?」(作者)
「雲羽、アウトー!」(多摩)

 同じく番外編第2話より。
 ユタとマリアが京成特急電車で、旧・博物館動物園駅を通過するところ。
「あ、いてっ!」
 開いてる窓から、ゴム弾が飛んできてユタに直撃。
「うわっ!あんな所で“アンドロイドマスター”のロケやってる!?」(マリア)
「いや、廃駅でロボット・テロと戦う敷島孝夫とシンディのシーンの撮影を同時進行……(;´Д`)」(作者)
「雲羽、アウトー!」(多摩)

 番外編3話より。
 ユタが成田空港で手荷物検査を受けるシーン。
「ズボンのベルトじゃないでしょうか?」(警備員)
「うわっ、ベルト取ったらズボンが下がった!」(ユタ)
「ほほぉ……。ユウタ君はトランクス派ですかー」(イリーナ)
「……………」(マリア。【お察しください】)

 番外編第4話より。
 行きの飛行機内。CAから飲み物を受け取るシーン。
「イリーナさんは何がいいですか?」(ユタ)
「んあ?……………………………………ごめんなさいw」(イリーナ)
「アップル・ジンジャーですよ、師匠!」(マリア)
「じゃあ、テイク2いきまーす!」(作者)

 番外編第5話より。
 山田テーラーに向かうため、市電から降りるシーン。

 ズルッ、スッテーン!(←凍結した電停のコンクリートに滑ってコケるユタ)
「やべっ!お湯まくの忘れた!」(作者)
「雲羽、アウトー!」(多摩)

 同じく5話より。舞台裏。
 バァルと大師匠に抗議を受ける作者と多摩準急先生。
「だからね、かつては大魔王役として黒幕を演じ切ったというのに、何かね?この脇役ぶりは……」(バァル)
「きちんと説明しないと、妙観講員100名呼ぶよ?」(大師匠)
「そ、それはですね……その……あの……」(作者)
「あの恐怖のあっつぁ軍団か……」(多摩)

 第6話より。
 1日目の夜が終わって、ホテルに戻ってきた所のシーン。
「寝るなぁ、クソババァ!起きろーっ!!」(マリア)
「ちょっと!それ、台本に書いてないでしょ!?」(イリーナ)
「いや、面白いのでそのままOKテイクでwww」(作者)

 第7話より。
 ユタ達が特急で旭川に向かうシーン。……の舞台裏。
「いえ、ANPさん。せっかくお越しのところ申し訳無いんですが、“スーパーカムイ”に車販無いんで、車販嬢の役は結構です」(作者)
「じゃ、運転士の役でオナシャス!」(ANP)
「帰っていいよw」(多摩)

 第13話より。舞台裏。
「てかよー、マリアよー!オメーはよー、24だか25にもなってよー、プリキュアのパンツは無ェだろ?ああっ?」(サトー)
「フザけんな!私のじゃない!」(マリア)
「……え?まさか、イリーナさんの?」(ユタ)
「なワケないでしょ」(イリーナ)
「おー、すまんのー。それはわらわのぢゃ。そこにあったのか」(ケンショーピンク)
「!!!!!」(一同)
「多摩先生、ピンクの登場はカットでいいですか?」(作者)
「ピンク、カットー!」(多摩)

 お後がよろしいようで……。
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“ユタと愉快な仲間たち” 番外編 「卒業旅行 The 3名様」 13

2015-02-22 15:20:58 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[3月27日18:10.羽田空港・国内線第2ターミナル到着口 稲生ユウタ、マリアンナ・スカーレット、イリーナ・レヴィア・ブリジッド]

「はー……やっと東京に帰ってきた……」
 到着ロビーから出て来た3人。
「2泊3日の旅行なんですけど、結構長くいた感じですね」
「まあ、そういうものよ。どうやって、埼玉帰ろうか?」
「バスで帰りましょう。さすがに荷物も大きいですし……」
「あー、そうだねぇ……」
「ただ……ここ、第2ターミナルなんですよねぇ……」
「ん?」
「ちょっと移動しましょう」
 ユタは荷物を持って、取りあえずバスターミナルへ向かった。

[同日18:20.第2ターミナル・バス乗り場 上記メンバー]

「一体、ユウタ君はどこへ行こうってんだい?」
「国際線ターミナルです」
「?」
「第2ターミナルは、リムジンバスが1番最後に乗客を乗せる所なんです。だからほら、見てください」
 ユタはターミナルに発着する、色々な行き先のバスを指さした。
 既に車内には、多くの乗客が乗っていた。
 中には、長蛇の列ができている所に到着するバスもおり、乗り切れるのかと思うくらいである。
「なるほど。ギリギリだねぃ……」
「国際線ターミナルが始発なので、そこから乗ろうと思います。別にここから乗ろうが、国際線から乗ろうが、運賃は変わらないので」
「そうかい」
 そこへ1台の循環バスがやってくる。
 白い塗装に青いラインが入っていた。
「あ、これは違います。これは国際線ターミナルには行きません」
 一応、行き先表示機だけでなく、ボディにもそのようにペイントしてある。
「無料でリムジンバスの始発場所まで行けて、そこから乗ってもここから乗っても運賃は変わらない。さすがユウタ君、よく調べてるねぃ……」
「旅客営業規則には引っ掛からない、合法的な裏技ですよ」

 国内線ターミナル専用のバスをやり過ごして、しばらく待っていると、今度は初音ミクの髪の色エメラルドグリーンに塗装されたバスがやってきた。
 今度は国際線ターミナルと書かれている。
「じゃあ、乗りましょう」
 前扉が両側に開く、グライド・スライドドアが特徴のノンステップバス。
 『出入口』とは書かれているが、基本的にはここから乗る。
 ターミナル間をぐるぐる回るだけのバスのせいか、中央部分の車椅子スペースの座席が跳ね上げられていた。
 ここが車椅子用はもちろん、荷物置き場兼立ちスペースに使用される。
 収納されていない中扉横のロングシートに座る。
 ダイヤはあって無いようなもので、『この時間6分間隔』としか書いていない。
 つまり、国際線ターミナル用のバスは2台で回しているということだ。
 乗客の乗り降りが終わると、バスはすぐに発車した。
 走り出すと、日本語放送はもちろん、英語から中国語、朝……韓国語が流れてくる。
「あとは国際線ターミナルから、リムジンバスに乗って帰るだけです」
「あー、そうかい。やーっと帰れるよ〜。せっかくのリラクゼーションだったのに、宗教テロリストと下着泥棒退治で疲れたしなぁ……」
「僕にとっては、あの状態なのに飛行機が20分だか30分遅れで済んだことが奇跡です」
「ユウタ君の日頃の行いがいいってことだよ〜」
(……ってか、ブルーが女湯突っ切ってきたことはスルーでいいのか???)
 と、ユタは思った。
 齢1000年の大魔道師なら、そんなの気にならないのだろうか。

[同日18:30.羽田空港・国際線ターミナル 上記メンバー]

 国内線ターミナルよりかは静かな国際線ターミナル。
 そこで、多くの外国人旅客と共にバスを降りた。
「それでは、リムジンバスのキップを買いませんと」
「ああ、頼むよ」
 ターミナルの中に入って、リムジンバスの乗車券売り場へ向かう。
「今度の便で、大宮行き、大人3枚ください」
「かしこまりました。今度の便は19時ちょうど発でございます」
(お、30分後か。いいタイミングだな)
 ユタは乗車券を3枚手にした。
「あと30分後ですね」
「ありがとう。マリアはユウタ君と一緒で……って、座席番号が書いてない」
「あ、座席は自由席なんですよ」
「あー、それでね。なるほど。アメリカのグレイハウンドと一緒か」
「それじゃ、行きましょう」
 3人はバスの乗り場へ向かった。

[同日18:35.国際線ターミナル2F(バスターミナルの上) 上記メンバー]

 バス乗り場に向かう途中、ソバ屋を発見する。
「師匠、お腹空いたから、あそこで何か食べていい?」
「あー、そう言えば夕食がまだだったねぃ……」
「ああいう所の店なら、注文してすぐに出て来るでしょう」
「ユウタ君がそう言うなら……。旅行最後の食事がおソバってのも、オツなものだねぇ……」
「ソバ以外にもうどんやラーメンもあるようです」
 というわけで、そこで麺類を食べて行くことに……。

「ちくわ天ソバになりまーす」
「あ、どうもー」
「この滑らか且つコシのある食感は、さすがの私も気後れしてしまいます。……ちゅるん」
 うどんを注文したイリーナだったが、何故か水晶球に向かってグルメリポート。
「師匠、誰に向かって話してるんです?」
「ポーリン」
「……本当は仲いいんじゃ?」
「どうだかねぇ……」
「男には分からない女の事情ってヤツですか?」
 と、ユタが聞いた。
 するとマリアはニヤッと笑って、
「いや、『若者には分からないBBAの事情』……」
「マリア、後で特別講義するから」
「はッ!?」

[同日18:55.羽田空港・国際線ターミナル1Fバス乗り場 上記メンバー]

「大宮行きが参りまーす。埼玉の大宮行きでーす」
 始発のターミナルでは、だいたい発車の5分くらい前にやってくる。
 やってきたのは、オレンジ色の塗装が目立つ東京空港交通のバス。
 バスが到着すると、係員が側面の荷物室のハッチを開ける。
 ユタ達も荷物を預けていた。
「あれ?イリーナさん達が来ないな……。まあ、いいか。先に乗っていよう」
 2人の女魔道師は待合室隣のトイレに行っていた。
 乗降ドアの横にあるLED表示機には、詳しい経由地が右から左に流れている。
 フロント上の行き先表示は、ただ単に『大宮』と書かれているだけなのとは対照的だ。
 ユタが乗り込もうとすると、
「あっ、もうバス来てるよー!」
「待ってください、師匠!」
 魔道師2人がトイレから出て来た。
「じゃあ、乗りましょう」
 乗車券の右端は切り取られて、残りを渡される。

 
 (空港リムジンバスの乗車券。右端を切り取られて、乗客の手元に残ったもの)

 車内はトイレが付いていて、首都高の渋滞でも安心である。
 後ろの方に座った。
 無論、ユタはマリアと隣。
 ここから乗り込んだのは、ユタ達を除いても乗客が僅か5人程度であった。
 そういった意味では、次に止まる第1ターミナルから乗る形でも良いのかもしれない。
 まあ、そこはユタのこだわりということで。
 発車の直前、係員が乗り込んできて、日本語やその他数ヶ国語で書かれた注意書きのボードを持って車内を一巡してくる。
 まあ、シートベルトを着用してくれとか、空いている座席に荷物を置くなとか、そんな感じだ。

 バスが定刻通りに発車すると、ターミナルの係員達が一斉にバスに向かってお辞儀した。
 まずは第1ターミナルへ向かう。
 ユタ達の後ろに座るイリーナは、既に座席を倒して爆睡モードに入ろうとしていた。
「確かに大宮駅西口で降りるつもりですけど、そこが終点じゃないんですよねぇ……」
「まあ、私が首に縄着けてでも引き起こすから大丈夫だよ」
「それなら安心ですね」
 ユタはスマホからラジオのアプリを起動させた。
 もちろん、イヤホン着けて。
 チャンネルを回していると、ニュースが流れて来る。
 バスの窓から外を見ると、昨夜と違い、空は晴れていない。
 関東は夜に雨とのことで、もしかしたら、帰る最中に雨に当たる恐れがあった。
 だが、ユタにとってはそんなの些細なことだった。
 何故なら、

{「……北海道の新千歳空港でテロが発生した事件で、北海道警は“ケンショーレンジャー”と称する宗教テロリストを逮捕し、厳しい取り調べを行っておりますが、容疑者達は依然として意味不明なことをまくし立てており、精神鑑定も含めて……」}

 というニュースが流れていたからである。
「洗脳状態でテロしても、『責任能力が無い』とか言って、無罪になるんでしょうか?」
 ユタは隣にちょこんと座る、年上ながら自分より小柄な魔道師に聞いた。
「どうだかね。どうしても許せないのなら、私と同じ方法を取ればいいよ」
「復讐、ですか……」
「そう。所詮、法律というのは人間が作ったものだから、抜け穴だらけだ。だけど、魔法は違う。抜け穴なんて、存在しない」

{「……尚、“ケンショーレンジャー”が所属すると思われる宗教法人・顕正会では、『担当者がいないので、何も申し上げることはできません』と、コメントしています」}

「……でしょうね」
 ユタの言葉はニュースに対してなのか、それともマリアの言葉に対してなのか……。

 バスは2つの国内線ターミナルで乗客を全て乗せると、首都高速を北に向かって走り出した。

                                             番外編(北海道編) 完
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