[9月18日23:00.天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
私は寝る前に、自室のPCで事務作業をしていた。
リサ「わたしも手伝えることある?」
愛原「別にいいよ。俺の仕事だけ見ても、全然楽しくないだろ?」
リサ「そんなことないよ。わたしは先生を見ているのが好き」
これは油断すると、襲われるタイプ?
リサは部屋の片隅で、体育座りをしていた。
(部屋の片隅に座り、愛原を見据えるリサ。風呂上りの為、靴下は履いていない)
愛原「明日の予定は?」
リサ「台風行っちゃったから、学校行く。また、サクラヤの絵のモデルをやることになると思うから」
愛原「そうか。いくらサイズの大きい絵だからって、随分と時間が掛かるものなんだな?」
リサ「お互い、集中してやるからね。わたしもジッと立ってなきゃいけないから、そんな長時間できない」
ただ単に立つだけでなく、それこそ蝋人形のようにジッとしていなければならないところは、リサにとっても試練だろう。
因みにリサが今着ている体操服こそ、絵のモデル用の衣装ではないだろうか。
この上から黒マントを羽織り、ゴツイ杖を持って立っているのではなかったか。
愛原「だろうな。それより、これから寝るのに、そのモデル用の衣装で寝るのか?」
リサ「うん」
まあ、リサが気にしないのなら良いだろう。
リサ「先生は仕事?」
愛原「そうだな。土曜日、台風で事務所開けられなかったから、明日代わり開けようと思う」
リサ「そうか」
私はパソコンのキーボードを叩いた。
そして、ファイルから1枚の画像を出した。
その画像はリサが座っている位置からも見えるのだが、それを見た時、リサはいきなり立ち上がった。
リサ「この女達、誰よ!?」
愛原「落ち着け。右側のコは、オマエも知ってるだろう?」
リサ「ムカつくこの顔!『1番』だよ!」
そう。
右側のコは、日本版リサ・トレヴァー『1番』だ。
名前をイチカと言い、都内の私立女子校、聖クラリス女学院に潜り込み、『2番』のリサとは違うやり方で、学院を支配しようとした。
着ているセーラー服は、聖クラリス女学院のもの。
この写真は、デイライトから資料用としてもらったものだ。
リサ「それがどうしたの!?」
愛原「問題なのは、左側のコなんだ」
リサ「えっ?」
愛原「聖クラリスにあんな事件があったせいで、だいぶ転校していったコ達も多かったらしい」
リサ「うちの学校には来なかったみたいだけどね」
愛原「デイライトさんが止めたってさ。東京中央は東京中央で、別のリサ・トレヴァーがいるぞってね」
リサ「なーんだ」
愛原「それにリサ、嫌いな女のツバが付いたコ達と仲良くできる自信があるかい?」
リサ「うう……そう言われると……」
愛原「だろ。だから、東京中央学園には転校しない方がいい」
リサ「それで、左側のコはどこに転校したって?」
愛原「沖縄中央学園だよ」
リサ「ほお!?」
因みに写真は中等部で撮られたものだ。
リサが中等部から転入したのと同様、イチカも中等部に転入していた。
写っている2人が幼く見えるのは、この為。
愛原「リサと同様、Gウィルスだの、Tウィルスだのを送り込まれたんだろうね。特異菌に耐性ができたらしく、斉藤早苗の正体にいち早く気づいたんだってよ」
リサ「そりゃ凄い!……でも、エレンのヤツ、教えてくれなかったなぁ……」
愛原「あいにくと、絵恋さんとは友達ではなかったんだろうね」
2つのウィルスに感染していても、特異菌の感染までは防げないとされていた。
だから、それらに感染している『魔王軍』のメンバーですら、特異菌による幻覚作用で、怪奇現象を見ていたのである。
愛原「今後、リサは絵恋さんから。俺達は、左のコから情報を得ることにする」
リサ「分かった」
その時、部屋のドアがノックされた。
高橋「先生。風呂上がりましたー」
愛原「おー、分かった。そろそろ寝る準備するか」
リサ「うん」
リサは部屋から出ようとした。
だが、ピタッと立ち止まる。
リサ「そういえば先生……」
愛原「何だ?」
リサは振り向くと、瞳を赤く光らせた。
リサ「『1番』にオシッコ掛けられて、マーキングされたんだよね?そのマーキング、わたしが上書きしないと……だよね?」
愛原「そのことについては、ちゃんと治療やら洗浄やら受けたから!」
日本版リサ・トレヴァー達は、本当に感覚がズレている。
リサは日常生活や学校生活を送っているうちに、何とか人間の感覚を取り戻しつつあるが、時たま大きくズレることがある。
今回の『ブルマ復活計画』の件についてもそうだ。
人間であれば、私の酔っ払った命令など聞き流すところだろうに……。
リサ「ふーん……?今はオシッコしたくないけど、いつかは必ず、マーキング上書きするすからね?」
愛原「その前に人間に戻ってくれることを願うよ」
私はリサの柔らかい背中を押して部屋から出すと、ドアを閉め、内側から鍵を3つ閉めたのだった。
[9月19日07:00.天候:晴 愛原のマンション]
夜中に目が覚めることもなく、普通に7時に起きた。
今日は敬老の日だが、事務所は開けようと思っている。
愛原「おはよう」
高橋「おはようございまっす~!」
ダイニングに行くと、高橋が朝食の支度をしていた。
リサはというと、バスルームでシャワーを浴びている。
愛原「リサ、どうしたんだ?」
リサ「汗かいたから、流してるのー」
とのこと。
ははーん……さては昨夜、ムラムラして自分で性欲を発散させたのか。
まあ、健康な10代の女の子だし、ましてや生物兵器だからな。
高橋「先生、今日ってクライアントの来所予定ってありましたっけ?」
愛原「無いけど、もしかしたら、デイライトさんから新たな仕事の依頼が来るかもしれない。昨日の電話の様子だと、善場主任も出勤するみたいだし」
高橋「何か事件の予感ってことっスね。了解っス」
愛原「まさか、『今から沖縄に行け』なんてことは無いと思うがな……」
1度はBSAAが出動しているのだから、今更民間の探偵が出る幕は無いと思うが……。
私は寝る前に、自室のPCで事務作業をしていた。
リサ「わたしも手伝えることある?」
愛原「別にいいよ。俺の仕事だけ見ても、全然楽しくないだろ?」
リサ「そんなことないよ。わたしは先生を見ているのが好き」
これは油断すると、襲われるタイプ?
リサは部屋の片隅で、体育座りをしていた。
(部屋の片隅に座り、愛原を見据えるリサ。風呂上りの為、靴下は履いていない)
愛原「明日の予定は?」
リサ「台風行っちゃったから、学校行く。また、サクラヤの絵のモデルをやることになると思うから」
愛原「そうか。いくらサイズの大きい絵だからって、随分と時間が掛かるものなんだな?」
リサ「お互い、集中してやるからね。わたしもジッと立ってなきゃいけないから、そんな長時間できない」
ただ単に立つだけでなく、それこそ蝋人形のようにジッとしていなければならないところは、リサにとっても試練だろう。
因みにリサが今着ている体操服こそ、絵のモデル用の衣装ではないだろうか。
この上から黒マントを羽織り、ゴツイ杖を持って立っているのではなかったか。
愛原「だろうな。それより、これから寝るのに、そのモデル用の衣装で寝るのか?」
リサ「うん」
まあ、リサが気にしないのなら良いだろう。
リサ「先生は仕事?」
愛原「そうだな。土曜日、台風で事務所開けられなかったから、明日代わり開けようと思う」
リサ「そうか」
私はパソコンのキーボードを叩いた。
そして、ファイルから1枚の画像を出した。
その画像はリサが座っている位置からも見えるのだが、それを見た時、リサはいきなり立ち上がった。
リサ「この女達、誰よ!?」
愛原「落ち着け。右側のコは、オマエも知ってるだろう?」
リサ「ムカつくこの顔!『1番』だよ!」
そう。
右側のコは、日本版リサ・トレヴァー『1番』だ。
名前をイチカと言い、都内の私立女子校、聖クラリス女学院に潜り込み、『2番』のリサとは違うやり方で、学院を支配しようとした。
着ているセーラー服は、聖クラリス女学院のもの。
この写真は、デイライトから資料用としてもらったものだ。
リサ「それがどうしたの!?」
愛原「問題なのは、左側のコなんだ」
リサ「えっ?」
愛原「聖クラリスにあんな事件があったせいで、だいぶ転校していったコ達も多かったらしい」
リサ「うちの学校には来なかったみたいだけどね」
愛原「デイライトさんが止めたってさ。東京中央は東京中央で、別のリサ・トレヴァーがいるぞってね」
リサ「なーんだ」
愛原「それにリサ、嫌いな女のツバが付いたコ達と仲良くできる自信があるかい?」
リサ「うう……そう言われると……」
愛原「だろ。だから、東京中央学園には転校しない方がいい」
リサ「それで、左側のコはどこに転校したって?」
愛原「沖縄中央学園だよ」
リサ「ほお!?」
因みに写真は中等部で撮られたものだ。
リサが中等部から転入したのと同様、イチカも中等部に転入していた。
写っている2人が幼く見えるのは、この為。
愛原「リサと同様、Gウィルスだの、Tウィルスだのを送り込まれたんだろうね。特異菌に耐性ができたらしく、斉藤早苗の正体にいち早く気づいたんだってよ」
リサ「そりゃ凄い!……でも、エレンのヤツ、教えてくれなかったなぁ……」
愛原「あいにくと、絵恋さんとは友達ではなかったんだろうね」
2つのウィルスに感染していても、特異菌の感染までは防げないとされていた。
だから、それらに感染している『魔王軍』のメンバーですら、特異菌による幻覚作用で、怪奇現象を見ていたのである。
愛原「今後、リサは絵恋さんから。俺達は、左のコから情報を得ることにする」
リサ「分かった」
その時、部屋のドアがノックされた。
高橋「先生。風呂上がりましたー」
愛原「おー、分かった。そろそろ寝る準備するか」
リサ「うん」
リサは部屋から出ようとした。
だが、ピタッと立ち止まる。
リサ「そういえば先生……」
愛原「何だ?」
リサは振り向くと、瞳を赤く光らせた。
リサ「『1番』にオシッコ掛けられて、マーキングされたんだよね?そのマーキング、わたしが上書きしないと……だよね?」
愛原「そのことについては、ちゃんと治療やら洗浄やら受けたから!」
日本版リサ・トレヴァー達は、本当に感覚がズレている。
リサは日常生活や学校生活を送っているうちに、何とか人間の感覚を取り戻しつつあるが、時たま大きくズレることがある。
今回の『ブルマ復活計画』の件についてもそうだ。
人間であれば、私の酔っ払った命令など聞き流すところだろうに……。
リサ「ふーん……?今はオシッコしたくないけど、いつかは必ず、マーキング上書きするすからね?」
愛原「その前に人間に戻ってくれることを願うよ」
私はリサの柔らかい背中を押して部屋から出すと、ドアを閉め、内側から鍵を3つ閉めたのだった。
[9月19日07:00.天候:晴 愛原のマンション]
夜中に目が覚めることもなく、普通に7時に起きた。
今日は敬老の日だが、事務所は開けようと思っている。
愛原「おはよう」
高橋「おはようございまっす~!」
ダイニングに行くと、高橋が朝食の支度をしていた。
リサはというと、バスルームでシャワーを浴びている。
愛原「リサ、どうしたんだ?」
リサ「汗かいたから、流してるのー」
とのこと。
ははーん……さては昨夜、ムラムラして自分で性欲を発散させたのか。
まあ、健康な10代の女の子だし、ましてや生物兵器だからな。
高橋「先生、今日ってクライアントの来所予定ってありましたっけ?」
愛原「無いけど、もしかしたら、デイライトさんから新たな仕事の依頼が来るかもしれない。昨日の電話の様子だと、善場主任も出勤するみたいだし」
高橋「何か事件の予感ってことっスね。了解っス」
愛原「まさか、『今から沖縄に行け』なんてことは無いと思うがな……」
1度はBSAAが出動しているのだから、今更民間の探偵が出る幕は無いと思うが……。
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