多和田 葉子さんの作品。
多和田さんの作品は、彼女独特のコアな世界が繰り広げられるが今回もその世界が堪能できた。(時々、コア過ぎてついてゐけないと感ぢる作品もあるが)
多和田さんはドイツに居住されてをり、作品もドイツ語と日本語で発表してゐるのでこの作品にはそれが反映されてゐる。
多和田さんの作品は、登場人物の台詞や思考の記述が面白ひがこの作品の主人公はよくそれが出てゐた。
第一部と第二部構成で、主人公と「もふ一人の主人公」が出てくる。 この二部構成で、読者は第一部でもたらされた興味を第二部で満たされる。