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アメリカの戦争責任 戦後最大のタブーに挑む

2015年09月28日 20時43分57秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

竹田 恒秦氏の著書。

開いてすぐの扉に 「本書は日米友好の書です。将来の日本人とアメリカ人が本物の関係を
築くために必要なことを書きました。」 とある。

確かに、必要なことであらう。

そもそも、マスゴミはじめとした「日本の教育」が未だにGHQの占領政策の都合のいい部分を引きずッてをり
米国に都合の悪い部分が何もなく、日本が悪い国で裁かれたのにそれを救つてくださつた米国様といふ
構造になつてゐるのがいい証拠である。

マスゴミの放送も同様。靖国神社に日本人が参拝する事実も放送しないし、靖国神社参拝を批判する外国の
コメをエラさうに放送し、支那だけでなく米に都合の悪い事も隠蔽してきた。

この間、犬HKが放送した番組がそれを証明してゐる。

日本のマスゴミが日本人に対してやつてゐるのと同ぢ→ BS1スペシャル - 
NHK 「戦争とプロパガンダ~アメリカの映像戦略~」 9月23日(水)午後8時~

ご覧になつてゐない方は、ぜひとも録画画像を探してご覧になることをお勧めする。そして本書を一緒に読むと
物凄くこの事例と著者の竹田氏の論理が繋がつてくることがわかる。

本書には原爆投下を正当化しやうとするアメリカの「プロパガンダ」とも言へる政策が書かれてゐる。
マスゴミは相手の言ふ事の鵜呑みにし、そのまま垂れ流すが日本人はマスゴミの言ふことをそのまま受け取るのを止め
自己検証をし考察し、騙されないやうにする事が必要であらう。その手助けになる書と言へる。

犬HKの番組の内容の記述に戻らう。

戦場の米ニュウスで日本兵の死体を映し「ジャツプ デツド」と堂々と言つてゐる。
日本語訳は「日本兵」だが放送は今不謹慎と言はれる言葉で放送してゐる。
硫黄島を占拠したときに掲げたとされる、米国にのこる星条旗を掲げる米兵たちの銅像が「作り物」だつたとは、
かなり米人が気の毒になつた。

あれもプロパガンダの一環で、見る人の心理に何をだう訴へかけるか計算した兵士のポオズと旗の角度だつた
といふのである。確かに、頷ける解説だつた。

その他、米国のプロパガンダは日本兵の軍服がみつともないといふナレイションから始まり「日本は神の子のだと狂信的」
と放送し続ける。解決策はアメリカが「kill Jap」することだと繰返す。

米兵がペリリユー島と沖縄で日本兵の遺体をナイフで傷つけ、所持品を盗み、ロープで縛つた相手を銃で執拗に攻撃し
地下壕から引きずりだしさらに撃つシインがある。これは完全に人道に対する罪だらう。東京裁判のA級戦犯を言ふ資格はない。
しかし、米国はそれを隠蔽し東京裁判を正当なものとしてゐるし日本の教育もその路線に従つてきた。 

この番組で放送した米国人による撮影のフィルムは、米国にとつてかなり恥ずかしい映像が残つてゐる。
正義の米国と自国民に植へ付けるための内容、そして正義の米国が日本を攻撃するのは正当であると思ひ
こませる内容であり、さうするためにここに撮影された内容は国際法違反をかなり犯してゐるといふ、米国の真実。

米国はこれを何も考へずに犬HKに渡したのか?と驚いた。
今迄日本に戦争の罪云々やつてたが、そんな資格はとてもない。 

硫黄島で現実を見た米兵の言葉「硫黄島に英雄などゐません」に双方の犠牲者に対して涙が出た。
硫黄島の現実を伏せ英雄扱ひされた兵士が心に傷を負ひ若死にする。イラク戦争まで米国はおなぢ事を続けてゐる。
ほんたうの戦争犯罪者は米国ではないのか?

フィルムは日本は工場だけでなく民間の家でも武器を作つてゐるといふ洗脳する映像を流す。
冷静に見れば繭や機織りから鉄製の武器ができるわけがないがすぐに流される米人の特質がよくわかる。

民間人も武器を作り日本人は恐ろしいから解決策は「kill the Jap」連呼の映画を見せられてゐれば、
国際法違反の民間人虐殺も正当な行為と言ふことになる。

この調子で政府に洗脳され原爆投下が正当であり多くの米人と日本人を救つたと思はされてゐるのであらう。

このフィルムを見たうえで、本書を読むと本書の内容が物凄くよく理解できるのである。

とどのつまり、政府のプロパガンダに完全に洗脳されたアメリカ人たちは、今もその洗脳が溶けず
自分達のしたことが正当であると信じきりルウズベルト他の言ひ分をそのまま継承してゐるのである。

そして、GHQによる米国の都合の悪い事を報じることを禁じられたマスゴミは戦後70年経つた今も
その規定を続けてゐるのである。(反日共産主義者が内部に入り込んでゐるせいもあるだらうが)

だが本書はその矛盾を洗ひだす。

本書は歴史的な流れを解説し、第八章で「アメリカの行為は疑いなく戦争犯罪である」と結論づける。
原爆投下について実行した次の理由が挙げられてゐるが、プロパガンダフィルムを観たうえで
本書を読むとこれらの事があながちこぢつけとは思へず、事実であらうと思ふ。ゆへにアメリカは必死に
なつて今も、本書に挙げられてゐる理由で原爆投下を正当化しつづけてゐるのであらう。

その理由は
1. ソ連に対して優位な立場に立つため
2. マンハッタン計画費用を正当化するため
3. ルーズベルト政権で作られた「空気」
4. 人道精神の欠如
5. 人種差別意識  (P258)

今も昔も米国人の自己中心はすごい。日本人は完全に彼らを信用するのは止め、本質を理解した上で国交を続けるべきだ。 
今後日本は米の動向を冷静にみて逆プロパガンダをする等が必要だらう。

今後米と国交を続けるにしてもこの人達の本性が平気で人を侮辱し嘘を吐く人種だと心して交流すべきであらう。 


戦犯を救え BC級「横浜裁判」秘録

2015年09月20日 16時08分02秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

清永 聡氏の著書。
清永氏は昭和45年福岡県生まれ。1993年広島大学文学部独語科卒業、NHK記者。
NHK報道局社会部記者として気象庁や司法クラブなどを担当。大分放送局デスク、
司法クラブキャップを経て、社会部副部長であられる。

正直、手に取つて著者の略歴に「NHK」とあるのを見た時は、放送お得意の反日の中身
なのかと思つた。
しかし、どのやうなことを書いてゐるのか興味本位で読み始めたところ

歴史捏造の反日の内容ではなかつた。 犬HKにもかういふまともな人がゐるのかと
多少驚いた次第である。

横浜裁判、といふのは正直知らなかつた。東京裁判は有名であり、「A級」とされた方々への
「国際法違反の裁判といふ名の殺人」といふのが実態であるが、

横浜裁判は、BC級に対するもので本書を読む限りその内容は東京裁判とおなぢく
「国際法違反の裁判といふ名の殺人」といふのが実態」である。

また、日本の当時の外務省の冷淡さも書かれてゐる。外務省といふのは、戦時中からあまり
日本のために働いてゐなかつたやうで、今も反日行為に対して明確に国の為にすることを
してゐない。いつからかうなつたのか知らないが、このころから酷かつたのかと思はざるをへない。

横浜「裁判」の実態については、傍聴した米国人記者の感想がその実態を表してゐる。

「この事件全体は宣誓口述書(被害に遭つた米兵の口述書)を基礎にして構成されたものだが、
その口供書のあるものたるや、法廷はおろか警察担当記者の検討にさえ堪えないものだつた。

みんな食い違いが甚だしく、一つは加害者を五尺くらいの小男だといい他の一つは六尺の
大男だと言っている。一つは体重百ポンドくらいだらうといい、他の口供書によると加害者は
百六十五ポンドの大男になっている。左の眼がガラスの義眼だというのもあれば、右だというのも
ある始末だ。(中略)

私達は思わずくすくす笑いだしたが、アメリカの正義観念を持つ文明人として、やがて不安になり
恥ずかしくもなつてきた。(中略)

この実例によって次の戦争の際には人道と公正を遵守しようなどと考える日本人は一人もいまい」
(P55-56)

この感想は、アメリカ人の「自分が正しいと主張するためにはなんでもする」特質をよく表してゐる。

自分の都合の悪い事はひたすら目をつぶり、相手の弱みだけを攻撃するといふ、この自分勝手な
特質が一番表れたのが日本に対する「裁判」と言ふ名の殺人と名誉棄損であらう。

日本人は日米同盟といふ、「いちお同盟国」といふ相手の特質をよく認識したうえで交渉をしたり
付き合ひを続けていくことが重要だ。

こいつらは平気で自己利益のためなら寝返る。

本書は悪い話ばかりでなく、自国のこのやり方を批判し対処した米国人弁護士の態度も書いてあるが、
米国人は基本、仕事の内容について遂行するといふ意識の持ち主なので、日本の為といふ発想
ではなく、自分が命じられた仕事をどれだけ遂行したか自分に返つてくる評価のために行動したと
割り切つて取る事が重要である。

日本の為と誤解して信頼すると、今度おなじ人間が立場が変はつた時に豹変のやうな対応をする
ことにシヨツクをうけて耐えられないことになる。

いずれにせよ、日本人弁護士がどれだけ不公平な状況のなかで 活動しなければならなかつたのか、
と「戦犯」とされた人々を国は全く救はうとしなかつたのかといふことがわかる書である。

東京裁判や横浜裁判の見直しがされると都合が悪く思ふのは米国だけでなく、外務省もおなぢであらう。
だから見直し議論などが起きるとそれを抑へてゐるのかもしれない。

本書を書くための参考文献、も併せて読んで行きたいと思ふ。


何者

2015年09月12日 19時56分45秒 | 小説

朝井 リョウ氏の作品。

朝井氏は1989年生まれ。岐阜県出身。2009年「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
2013年本作品で直木賞、14年「世界地図の下書き」で坪田譲治文学賞を受賞。 

正直、「桐島・・・」はあまり面白いと思はなかつたので途中で読むのを止めてしまつてゐた。 それから、
次を読まふといふ気持ちがあまりなかつたのだが、本書を図書館で見つけて、「賞」と記してあつて、
みたら直木賞とあつたので、読んでみた。

読後最初の印象・・・ 直木賞ぢゃなくて、 芥川賞ぢやね?

正直、ぞッとする人間の心理が描いてある。 最後の最後にこれでしたか!!といふ、あまりにも

ぞッ

とする展開。

でも人間ッてああいふものなんだらうな・・・・、人の不幸は蜜の味、といふ言葉があるとおり
しあわせな人間を見て面白くないと思ふ人は必ずゐるし、堂々と批判できないから陰で言ふことになるし
(だから、陰口、といふのであらうが)

しかし、SNSといふツウルがある現在、いかにもありがちな内容で人の心理を巧みに描き出した
この作品は

自分で思ひあたることがある人が結構ゐるんぢゃないかな・・・・

登場人物は就職活動中の5人の大学生。
留学経験がある人2名、バンドやつてた人1名、演劇やつてた主人公1名、留学経験がある女生徒の恋人

と、これから就職するにせよなにかやるにせよ、未来が決まつてゐない状態の人達の物語。

就職活動をしていくなか、ある意味「競争」であるので心理的にはお互ひに「一物」ある。
誰が先に内定を得るのか、その得た先はどんな企業なのか、大手なのか否か・・・・等々

そりゃ人間少しでもいいところに行きたいし、人から訊かれた時に堂々と言へるところに行きたい

で、実際さういふところに内定を得る人が出てくる
内定を得るも、大手とは言ひがたいところに決まる人も出てくる
内定を得られない人も出てくる・・・・

こんな、心理戦のやうなお話で、最後の最後にこれですかと言はんばかりの

人間の本質

のやうなものが出てきて・・・・

怖かつた・・・・ 


アクティブメジャーズ

2015年09月01日 21時11分07秒 | 小説

今野 敏氏の作品。

今野氏の警察小説は大変面白いので大好きなのだが

この作品はまた少し違つた、刑事ではなく公安に焦点を充てた少し違ふ雰囲気の小説である。

公安の「ゼロ研修」を受けて帰つてきた主人公倉橋は、上司に呼び出されある公安マンの動向を
探るやうに指示される。

その公安マンは「エース」と呼ばれる一流の公安マンであつた。 なぜ彼が調査対象になるのか?

公安といふ、ある意味特殊な職場を描きつつ、スパイが活躍しはうだいの日本での外国人の
諜報活動、それに利用されるマスゴミを描いていく。

かなり、面白い。実際の公安の人が読んでおなぢ感想を持つのかしらないが。

最終的な感想は

今野氏は人を描くのがうまい

といふこと・・・  続編が読みたい