読書おぶろぐ

読んだ本の感想を書いてます

図説 天皇家のしきたり案内: 知られざる宮中行事と伝統文化が一目でわかる

2012年01月29日 22時06分45秒 | 文化

小学館 「皇室の20世紀」編集部 発行

http://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%AA%AC-%E5%A4%A9%E7%9A%87%E5%AE%B6%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%82%8A%E6%A1%88%E5%86%85-%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%96%E3%82%8B%E5%AE%AE%E4%B8%AD%E8%A1%8C%E4%BA%8B%E3%81%A8%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%8C%E4%B8%80%E7%9B%AE%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B-%E3%80%8C%E7%9A%87%E5%AE%A4%E3%81%AE20%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E7%B7%A8%E9%9B%86%E9%83%A8/dp/4096263184/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1327841946&sr=1-1

 
図書館でこの本が新着としてあつたので立ち読みした。
 
天皇皇后両陛下がいかに日本の伝統を続けられてゐるのかわかつた。
 
機械化となつた現代、この内容を広く知らしめることが重要だと思つた。
 
日本は道徳の時間の半分は古事記、日本書紀を教へるべきだ。そして天皇に関しても教へるべきだ。
 
それを邪魔する日教組、邪魔するための嘘捏造をやらかす日教組と在日在外朝鮮中国は死ね。 特に日教組と在日は文句があるのなら日本にゐるな。
日本には出国の自由があるのだからさッさと出国し、大好きな朝鮮半島と中国大陸に行けばよろしい。

点と線

2012年01月29日 20時32分33秒 | ミステリー・推理

松本 清張氏の作品。

ドラマにもなつたことがあると思ふ・・・ 北野武氏が鳥飼警部補を演じてゐた記憶があるが観てゐない。

書かれたのが昭和32年といふ時代なので、物語はその時代のべえすに沿つて書かれてをり

時刻表
青函連絡船
電報
夜行列車

など、情緒あふれるもの、と書いてしまふのだが。

当時の人にとつてみれば、もどかしい中にも「人」「風景」があり

何もかも便利になり時短となつた現代から見ると、うらやましいやうな一面もあつた

それはさてをき

松本 清張といふ人は、すごいな・・・と思はされる作品である。 執筆が昭和30年前半、今から50年は経過してゐるのにドラマ化が未だにされるのであるし、本作品など今を予見したやうな内容なのである。

先日、清張氏の「半生の記」を読み記事を投稿したが・・・・

人間といふものはさまざまな経験をして苦労をある程度しないといけないのかな、と思ふ作品であつた。

松本清張氏は小学校を卒業後当時のハロワのやうなところで仕事を紹介してもらひ、その後職を転々とする。朝日新聞に図工として20年勤務するのであるが、その中で学歴差別を経験する。氏は決して「学識」のある人ではない過去を生きてきたのである。

にも関はらず、このやうな世間を見通した内容の小説が書けるといふのは、いったいだうしたわけなのか?

元々の天性もあり、観察力の鋭さもあり・・・ といふ「人」としての特性なのであらう。 勉強だけしてゐても必ずしもいいといふわけではないと励みになるやうな人である・・・・

本題に入るが

安田、といふ機械商工を営む男は彼が関はる役所の役人をたびたび赤坂の料理屋へ招待してゐた。料理屋の女中、女将からも上客である。
その安田に誘われて2人の女中が昼間食事に出かける。食事がすんだら安田は鎌倉へ行くので、東京駅まで送つてほしいと2人に頼む。東京駅まで見送りに来た女中と安田が東京駅のホウムで見たのは、別の女中と見知らぬ男が九州方面の特急に乗り込む姿であつた。

数日後、その二人の心中遺体が九州で発見される。毒物の入つたビンが遺体の脇にあり、二人並んで死んでゐるやうすから「情死」と判断されるのであるが、奇妙なことに男のポケツトからは列車の食堂車を一人で利用した食券が出てきた。

博多署の鳥飼刑事は疑問を抱くのだが・・・・

安田がわざと、二人の姿を目撃させたのではないか? 安田の犯行ではないか、と警察が捜査するも次々と壁が出てくる・・・・

しかし。

トリツクは思はぬところにあつた。

そして、そのトリツクとは・・・・・

この時代からそんなに腐敗してゐたのかと思はざるをへない位、今の世を反映してゐる背景があつた・・・・・

かういふことを見通して書ける松本清張といふ人は、何を見つめて生きてきたのか・・・・


半生の記

2012年01月19日 16時56分21秒 | 人物伝、評伝 (自伝含)

松本 清張氏の半生の自伝。

どこかの雑誌もしくは新聞に連載してゐたやうである。父親の生まれ故郷を訪ねた話から始まり、父親が養子に出され生家とは疎遠になる話、両親の出会い、結婚、そして自分が誕生してからの生活の話、自分の日常の話、仕事の話、出征の話、終戦後の話・・・・

と読み切りのやうな短い話が、時代を追つて書かれてゐる。

松本氏は家が貧しかつたため、小学校卒業で働くことを余儀なくされる。 小学校卒業で職業紹介所(ハロワの前身)に行きある会社の給仕を紹介され、給仕として働き始めるのであるが、不況の折会社が解散し失職する。

次の仕事を探すも「手に職をつけたはうがいいのでは」と考え、印刷工の見習の仕事をあたる。 あれだけの作家が、作家になる前に終始父母も含めた生活費のことを考え、仕事を探してゐたとは全く想像ができないことであつた。

印刷工の仕事に就きながら、「印刷工の行く末」の見たまま感じたままに書いた記述があり、印刷工に限らず大方の人はそんなもんぢやないのかな・・・と思ひながら読んだが、時代背景や貧しさのやうすから考えるとかなり暗い気持ちで松本氏が日々過ごしてゐたのではないかと予想する。

終戦後から朝鮮戦争の時代に触れた話もあるのだが

朝鮮人とアメリカ人は昔から変はらないのだな・・と思ふことが書いてあつた。 また、両民族の犯罪を報道しないマスゴミに関する記述もあり、昔から変はらないのだなと思つた。

松本氏は印刷工から「広告の図案係」として朝日新聞社に入社し、20年働くのだが。

本自伝には、朝日新聞社社内での露骨な差別体験も書いてある。だうやら、松本氏が小学校卒業で正式な社員でもないことが理由らしい。

朝日新聞といふのは、捏造歪曲報道が多いが社内では学歴差別もしてるのか。 朝日が取り上げなければニュウスぢやない、と今もおホザキらしいから学歴差別だけでなく、社名差別もしてるんだらうな。

そんな人間が「第四の権力」だの「真実の報道」だの見てくれのいひことを振りかざしてゐるのか。

朝日新聞は昔から最低なんだな。


ヤクザと原発 福島第一潜入記

2012年01月16日 19時25分01秒 | 社会・報道・警察・教育

鈴木 智彦氏の著書。

鈴木氏は1966年北海道生まれ、日本大学芸術学部除籍。雑誌・広告カメラマンを経てヤクザ専門誌「実話時代」編集部に入社。「実話時代BULL」編集長を務めた後、フリーライター。週刊誌、実話誌を中心にヤクザ関連の記事を寄稿している。主著に「潜入ルポ ヤクザの修羅場」、「ヤクザ1000人に会いました」「極道のウラ知識」ほか。ジャーナリストとしては初めて作業員として福島第一原子力発電所に入った、といふ経歴であられる。

本書はヤクザと呼ばれる人々が地域に密着してゐること、土地開発等地元の合意を得るやうな場合には地域に密着したヤクザが合意を得るにいかに暗躍するか、そして原発が建つた福島の地域の人々にとつて「原発」とは「東京電力」とはどんな存在なのかを垣間見ることが出来る著著である。そして、報道されないが、芸能人の被災地支援同様のことをヤクザが行つてゐたり、芸能人の被災地訪問にも関連があつたりすることがわかる。 (芸能界といふのはもはや、やくざに関はらずに生きていける人はほんの少数なのかもしれない)

鈴木氏は原発作業員として応募し作業をするのであるが、そのルポを読むと

東電のいい加減さ
東電の殿様気分の抜けなさ (よつて、事故を起こしたことに対して申し訳ないといふ気持ちがない)
東電以外のメーカーの殿様構図
東電は自分たちでは手に負へないとしてアレバその他外国企業に助けを求めたが、外国企業の作業もなんだかあまり信用がおけないもののやうである実態
世界が注目、といふが外国人の感覚と日本人の感覚は違ふといふこと。東電の感覚はこの外国人の感覚を悪いやうに大幅にマネしたのか?
「冷温停止」「収束」と大嘘をホザゐた野田民主党内閣の恥知らずさ
「数値を挙げて安全、と誤魔化す手法は年間線量限度だけではなかつた
マスゴミはいつでもどこでもゴミ
マスゴミが報道しない、福島第二原発の危険性

等がわかつた。

特に、東電は絶対に自分たちが悪いと思つてない。すべて津波が想定外と言ふが、それを本気で信じてをり自分たちの準備が不足であつたことの反省は、この本からは絶対にないと感じられる。 (ソウプの代金を堂々と協力会社、所謂下請けに払はせるのだ。散々な迷惑と危険に協力会社の人たちを晒してをいて)

なので、東電は自分たちが給金もボオナスも貰ふのは当然のことであり、清水が辞めたのだからそれで済んだと思つてゐるのではないか?

本書にもあるが、東電は「過疎地」に仕事、それも様々な利益を持つてきてくれた「神」のやうな存在だつたらしい。人口も少なく、仕事が他にないので原発によるさまざまな恩恵は「東電様」であり、事故後も東電とおなぢ見解を述べる作業員らがゐたことから、「例え避難したくとも絶対に口に出せない、出したら村八分となる」環境であるので、東電批判が堂々としづらい状況にあるらしい。

鈴木氏は正体がばれたので、辞めることにして親方3名にあいさつに行く。そこで正体を知った親方の一人から差し入れの焼酎の受け取りを「みんな生活がかかってるんだ。電力や会社のことは絶対にかくんじゃない。迷惑だ。それにそんなことをしたらこのへんを歩けなくなるぞ」と言ふ言葉とともに拒まれる。(P226)

そこで鈴木氏は「親方の忠告により、原発の根源が理解できた。原発が都市部から離れた田舎に建設されるのは、万が一の事故の際被害を最小限にとどめるためだけではない。地縁・血縁でがっちりと結ばれた村社会なら、情報を隠蔽するのが容易である。建設場所は村八分が効力を発揮する田舎でなければならないのだ」(P226)と悟る。

確かに・・・ 都市部など、他人が多数ゐる地域に建設したらつながりのない人が多いのであッといふ間に情報は広がるだらう。下手したら集団で抗議に押しかけることにもなりかねない。

さういふことだつたのか・・・・ そして、地縁・血縁があるヤクザが暗躍してゐるといふわけなのか。(しかし、本書を出版して大丈夫なのか?)

そして、マスゴミはやはりゴミといふ「線量より汚染度」(P244-246) 「実際の汚染度は10倍」 (P246-250)

業者の言葉が同頁にあるのだが。

「知識のない人たちは(放射性物質が)舞い上がってるの知らないですっちゃったりするから、一律ちゃんとつけなさいと徹底管理するしかない。みんな線量に頭がいってるじゃないですか。じゃあ汚染はどうなのってことなんです。基本的に各地の放射線量が上がったと報じられるけどもともとの線量はいくらなんですか、と。大理石でも温泉でも線量高いじゃないですか。線量よりも敏感にならなくちゃならないのは汚染なんですよ。道路が汚染されてる場所で、がばーッと車走らせると埃みたいに舞って吸っちゃいますから。それで内部取り込みするんですよ」(1Fの協力会社幹部) (P246)

・・・・・・ 

汚染されてゐなかつたところがどこなのか、今となつてわかるのだらうか? 

そして、作業員たちの汚染度を調べる手順にも「汚染されてゐないやうになる」だましのテクニツクが用いられてゐる。それがP247-250に書いてある。しかしその告発ができない。なぜなら、仕事を失うからである。 

年間線量限度が、一般人の場合年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトといふ20倍に上がつた。民主党政権は堂々と法律を破る宣言をしたわけである。本来なら年間で放射性物質を1ミリシーベルトしか浴びてはゐけないのに、汚染がひどくなるとわかつたら急に20ミリシーベルトまで浴びてもよひと言ひだしたわけだが、健康への影響は「ただちに」とかなんとかである。

しかし

ここで、マスゴミが報道しない(少なくとも見てない)事実がわかつた。

除染の目安が、突然引き上げられた。
IAEAの定める10万カウント、これは作業員にずつと携はつてきた業者からみるとありえない数値らしい。500カウントでも完全にアウトなのに、1万3000カウントを超えない限り、Jヴィレッジではモノも人もそのまま出してゐた。130カウントを基準にすると100倍の汚染度である。除染しきれなかつたら10万カウントまでなので最終的には750倍以上である。(P255-256)

なんでも、数値で誤魔化せばそれでいいといふことなのか?

P256-259には、原発の実情が書いてある。

汚染がひどいため、人が直接行つて釜の中を確認するわけにはいかない。遠隔操作するしかない。

本書が出版されたのは2011年12月なので、それ以前の状況として「無理して『かろうじて冷温停止の定義に、カスるような状態』に持って行ったところで、それが一瞬で終われば意味がないからです。本店には事故収束のグランドデザインがないんでしょうね。そのための費用も底をつきかけていて、とりあえず収束した、という形にしたんだと思います。実際、あちこちで予算が削られています」(P258)

このとおりになつた・・・・ 収束もしてない、冷温停止の定義からすでに外れてゐる釜なのに野田は「冷温停止となり収束した」と宣言した。

しかし。

4号機がをかしい、とささやかれてゐる昨今である。

安全だと嘘を吐いて、あの事故を起こし
事故が起きたあとにも収束したと嘘を吐く

この嘘が嘘と露呈したときに、実際原発がだうなるのか?

わかつて宣言してゐるのだらうか?

嘘吐きが人の上に出てくると、国民がすべて被害を受ける。

原発を止めることに反対はしないが、本書を読んで原発で生活をする人たちの転職先を確保しないと、だうにもならないのではないかと思つた・・・・ 


世界を騙し続ける科学者たち (上下)

2012年01月12日 20時13分28秒 | 環境

ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイの共著。

ナオミ・オレスケス氏はカリフォルニア大学サンディエゴ校教授。専門は科学史。「サイエンス誌」に掲載された"Beyond the Ivory Tower" (象牙の塔を超えて)は地球温暖化否定論に対する戦いの里程標となつた。著書にThe Rejection of Continental Drift;Theory and Method in American Earth Science (大陸移動の否定―米国の地球科学研究における理論と方法)、Oxford University Press などがある。

エリック・M・コンウェイ氏はNASAジェット推進研究所(JPL)の研究員。Atomospheric Science at NASA;A History (NASAの大気科学―ある歴史)等4冊の著書がある。

上巻はまず、米国でのたばこ産業と科学者、政府との癒着とも言へる関係の記述で始まる・・・

読み始めてすぐに、そッくりの関係を日本の現在で思ひ浮かべた。

東電と官僚、政治屋、御用学者、マスゴミである。

どんな嘘でも見返りを受ければ(科学者の場合研究費)、嘘の論文を書き発表する。

東電と御用学者に瓜二つ。

読み始めてしみぢみ

マスゴミの放送内容は絶対に吟味し、反対意見がないか調べ(まではしなくても)、鵜呑みにしない。

政府の言ふことも鵜呑みにしない 

登場人物の裏関係を調べてみる 

等々

すべては鵜呑みにせずに、まず、疑つてかかることが一番なんだと思ひながら読み進める。

たばこ産業の次は酸性雨、オゾンホオルである。下巻に移行すると、二次喫煙、地球温暖化、殺虫剤DDTの問題が取り上げられるが構図は最初のたばこ産業(つまり今の日本の原発)と全くおなぢである。

そして、マスゴミの方向性であるが。

ワシントンタイムスなるアメリカのジャアナリズムは朝鮮の統一教会 文鮮明の所有ださで激しい反共の立場ださうである。(上巻、P252)

ふうん・・・・ あのろくでもない写真結婚式の教会の資金はこんなところに行つてゐたのか。まあ、創+学会もカネを集めて新聞出してるし出版社作つてワケわかんない中吊り広告とか出してるもんな。朝鮮人ッてのは発想がおなぢなんだな。

よくよく、出版社の出資元を調べて雑誌等の内容を読まないと飛んでもない洗脳を受けることになる。洗脳どころか、とんでもない集団に間接的に出資させられることになる。

怖い世の中だ・・・

本書は、カネを得て嘘を吐く科学者の氏名および団体を中心に書かれてゐるのであるが

科学者の使命といふのは、嘘を吐くことなのだらうか?

学生で勉強をするうちに、科学を極めそれを職業にする。その時の最初の目的は嘘を吐いて世の中をだますと決めたことなのだらうか?

いつから、その人は道を間違へてしまつたのだらう? いくら研究費をもらつても、一度嘘を吐いた科学者を世間が信用するわけがない。この人は何のために研究費をもらふのであらう? さらなる嘘のため? 嘘を吐くのなら研究は不要なのでは?? 正論を言ふ人の揚げ足取りをすればよひのだから、研究など不要なはずだ。

あらゆる分野で嘘を吐く科学者の経歴を表したやうな本である。

エピロオグ 科学の新しい見方 (P257-273) の冒頭にこんな記述がある。

「壮大な規模の宴会を想像してみてほしい。招待客は何億人もいて、心ゆくまで飲み食いを続けている。(中略)ある日、白いディナージャケットを着た男が到着する。勘定書を持ってきました、とその男は言う。当然ながら、宴会は凍りつく。そんな勘定書は「自分たち」(「」部分傍点付)のものじゃない、と否認を始める者。勘定書の「存在」 (「」部分傍点付)自体を否定する者。自分は飲み食いをしていないと言い張る者。あいつは本当は給仕ではなく、注目を浴びたいだけか、自分のプロジェクトに金を集めようとしているのだと、ある客が示唆する。無視していればそのうちいなくなるさと、ようやく一同は結論を出す。地球温暖化に関して、いまわれわれが立っているのはそういう位置だ。」 (P258)

「(中略)それでもわれわれは、自分たちへの勘定書だということを否定し、それを持ってきた男の信頼性を疑ったまま、食卓のまわりに座っている。経済理論のすべてをたった一つの有名なフレーズにまとめた「無料のランチなどというものはない」という格言は正しかった。(中略)

われわれの多くが否認しているのも意外なことではない。なんと言っても、われわれはこれが宴会だということを「知らなかった」し、(「」部分傍点付)勘定書がまわってくるということを知らなかったのだ。いまでは、われわれも知っている。勘定書には、酸性雨、オゾンホール、DDTによる被害も含まれている。(中略)いまやわれわれも、代金を支払うかビジネスのやり方を変えるか、あるいはその両方をせまられている。」(P258-259)

さあ、勘定書をだす給仕は誰なのか?
勘定書を突きつけらえてゐるのは誰なのか?
「ある客」は誰なのか?

真実を突きつける人
突きつけられた事柄に驚愕する人
その事柄を抹消したい人

この例へはすべての問題に共通してゐるのではないか?  

奇しくも、日本がこれに当てはまる世界的に重大な事件に直面してゐる。

そして、「ある客」は未だに自分が嘘を吐いてゐることを明らかにしてゐない。

昨年3月以降、勘定書には「原子力発電」といふものが加はつた。「安全低コスト環境によひ」はずの原子力発電が実はとんでもない毒の皿だつたのである。

「ある客」 は日本政府と官僚と東電と御用学者である。

この客たちは、きつと正直になることはないだらう。 いつまで、そしてどんな嘘を吐き続けるつもりなのか?

真実を突きつけられても、まだ嘘を信ぢたい人たちもゐる。 原発誘致の援助で経済的に利益を得たい、原発賛成に投じた人たちは嘘を信ぢたいのである。 

「ある客」が正直にならざるを得なくなつたとき

「嘘を信ぢたい人たち」はだうするのか?

自分は。。。。

嘘が明らかになつた以上、一度嘘を吐いた人たちの言葉はすべて疑ふこととする。嘘を信ぢるのは、さらなる罪を呼ぶ・・・さう思ふ。