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ストーカー加害者 私から、逃げてください

2016年04月17日 10時31分32秒 | 社会・報道・警察・教育

田淵 俊彦氏、NNNドキュメント取材班の著書。

田淵氏は1964年生まれ、ジャーナリスト、映像作家、演出家、プロデューサー。慶應大学法学部法律学科卒業後、
(株)テレビ東京に入社。20年以上に亘り主に海外フィールドにしたドキュメンタリーを手掛け、訪れた国は
90か国以上を超える。
制作会社 プロテックスのディレクターとしてNNNドキュメントの取材を担当。

NNNドキュメントは1970年1月4日にスタート。日本テレビとネットワーク各局29社が制作に参加し、46年間
続く報道ドキュメンタリー番組。

ストーカー被害者のことはよく取り上げられるが、加害者のことは経歴が放送されたりするだけで殆ど
聞かない。加害者についてどのような事を書いているのか興味が沸いたので立ち読みしてみた。

ストーカー加害者3人に実際に取材し、カウンセリングの場にも立ち会い、子供の教育について取材している。

加害者の3者のタイプがここで取材されており、
執着型  わかっているけどやめられない
求愛型  わかっていないのでやめられない
一方型  わかっているけどやめられない

意外だったのは、ストーカー加害者も「怖い」と感じるらしく、取材を拒否した人達がいるということだ。
自分が怖いと思うのなら相手の恐怖も推察しろと思うのだが、どうもその気持ちがないからストーカーを
するらしい、というのが読んだ感想だった。

わかっていない人が出てくるが、これが一番話が通じないようなので困る。わかっているのにやめられない人も
困るのかもしれないが、話が取敢えずは通じている。でも止めないのでこちらのほうが困るのか?

最後のほうに高校生の教育場面が出てくるが、高校生自身が「もう遅い。中学で聞きたかった」という感想を
抱いているのも怖い。

ツイッターなど見ていると、高校生らしいアカウントもあるが自分のことを書き過ぎていてこちらが怖くなる
人たちがいる。どこの誰がみるようなわからないネットで顔と名前をだすのはいかがなものか。
芸能人はそれが仕事で、何か起きれば事務所の人間が対応するだろう。しかし一個人の場合、芸能事務所の
ようなツテもないし、知識もない。芸能人と同様に出すのは危険だと思う。

最初に出てくるストーカー加害者の言葉に注目したい。

「ストーカーから逃げている人が、どうしてフェイスブックやっているんですか。どうして玄関や勝手戸が開いて
いるんですか。そんなセキュリティが甘いこと。フェイスブックとかSNSを逃げてる人がやっちゃいけないじゃない
ですか。それで『逃げてる』なんてよく言うな、っていうふうに思います。だいたい被害者の人ってどっかみんな
LINEがどうたらこうたらとか。私だって”元加害者”なのに、そこを気を付けてネット上に名前なんか、さらさないですよ」

人のせいにしている勝手さを感じなくもないが、自身で気を付けることも必要だと思う。

ここに出てくる人は自分の周りにはいない心理の持ち主ばかりだったので勉強になった。

 



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