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江戸の歌舞伎スキヤンダル

2009年11月14日 18時50分01秒 | 文化

赤坂 治績(ちせき)氏の著書。
赤坂氏は演劇評論家であり、劇団前進座の制作部、「演劇界」編集部などを経て歌舞伎を中心とした評論活動をされてゐるさうです。

「歌舞伎スキヤンダル」といふ題名から、現代の「スキヤンダル」を連想ゐたしましたが知らなかつたことを色々学べました。

江戸時代には歌舞伎は一種の「事件」でもあつたとのこと・・・
例えば、大奥の女中と役者の密通事件 (絵島生島事件)があつたとのこと・・・

歌舞伎の最初は、「出雲大社の巫女と名乗る阿国(おくに)といふ女性がかぶきもの(かわりもの)を真似たかぶき踊りを踊つた」ことからだといふこと・・・・

女が出演する女歌舞伎が禁ぢられ、若衆(わかしゅ)歌舞伎(男性だけ)となつたこと(現代の、J事務所?)

徳川幕府があれやこれやで歌舞伎を町人を貶める悪として、取締りを計つてきたこと・・・
現在歌舞伎座や劇場が出来てゐる地域には、その名残があること
(先日のお散歩でご紹介しませんでしたが、人形町も実は元々の「葦原」なので御座ゐます。冒頭の写真)

市川團十郎は江戸歌舞伎の華として江戸つ子のアイドルであつたこと・・・ 
「海老蔵」は團十郎が後に譲つた際に名乗つてゐたこと(現在と逆)がある。

徳川幕府は、現在の教育おばんがお笑い番組にけちをつけるやうに歌舞伎にけちをつけてゐたやうですが、その歌舞伎は「無形文化財」として世界遺産になつてゐる・・・  
時代が変われば人も変わる・・・  クレヨンしんちやんもあれこれ言はれたがスペインでも放送されてゐる

いろいろ思ふところはあつたが、海老様のフアンとしては
こんなに長い間受け継がれてきた「荒事」「和事」を今に伝へる海老様(そして代々の市川家)の舞台とその努力は言葉では言ひ表はせないなと思ひました。


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