佐藤 優氏の著書。 東京新聞のコラム、雑誌「現代」「エコノミスト臨時増刊」「ユリイカ」等に奇稿したもののまとめ。
第一章は「霞ヶ関と永田町」、第二章は「外交について」第三章は「自らと社会について」とそれぞれの原稿をまとめてゐる。
佐藤氏は元外務官僚なので、外務省の諸事情や現役官僚の人となりについての記述がありそれも面白ひ。
とくに、鈴木宗男氏とともに「犯罪者」として起訴・収監されたが佐藤氏の原稿を通した鈴木氏の言動を見ると、鈴木氏がなぜ収監されるのかわからなくなつてくる。鈴木氏のほかに収監されるべきはT中真紀子とかほかの外務官僚とか、税金で給金をもらひながら全く国のために尽力してゐない、税金泥棒ではないかと思へてくる。
日本固有の領土を「問題」としたのは、外務省の怠慢であり政治家の怠慢だといふことがよくわかつた。尖閣諸島同様、竹島にも「問題」など存在しない。日本のものなのだから毅然と対処すべきところをせづに放置して「問題」にしただけの話だ。
特に、竹島に関しては「え、韓国のものぢやないの?」などとホザくバカがゐたり(在の可能性が大だが)、きちんと外務省が抗議しないことが許せない。半島自体が、竹島が自国のものではないと記述してゐるものがある。 ↓
朝日新聞が報道した「日韓併合」の真実 韓国が主張する「七奪」は日本の「七恩」だった
http://blog.goo.ne.jp/liebe-kdino-schumi/e/39a47b33632f16cabc00de791ad2075a
「竹島は日本領」を示す、韓国の古地図。
「韓国人歴史家の玄采が監修し、光武3(1899)年に作られた地理書「大韓地誌」。これはまだ韓国が日本の保護国になっていなかった時代に作られた地理書であり、当時、学校教育でも使用されていた ”準公式文書”である。(中略)この「大韓地誌」を見ると日露戦争以前から、韓国が竹島を日本領として認識していた事実が確認できる。 第一編 <第一課 位置 幅員 海岸>では、『わが大韓民国の位置はアジアの東部に在り、支那の東北部から日本海と黄海・渤海の間に突出した半島国で、北緯33度15分より42度25分に至り、東経124度30分より130度35分に至り、東は日本海を界とし、西は黄海に浜し、南は日本海と黄海を臨み、東南は一海峡を隔てて日本の対馬と相対し・・・』と記載されてゐる。竹島の位置は東経131度52分であり、ここに記載されている『わが大韓民国』には含まれていない」(P212)
そして、佐藤氏の著書には1951年9月に署名されたサンフランシスコ平和条約の米国の半島南への意見書を引用し(この意見書は『竹島問題を理解するための10のポイント』P10-11に使用されてゐる)、「ドク島または竹島ないしリアンクール岩として知られる島に関しては、この通常無人である岩島は我々(米国)の情報によれば、朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく、1905年頃から日本の島根県隠岐島支庁の管轄下にある。この島はかつて朝鮮によって領有権の主張がなされたとは見られない」 (P191)
これらをもつて、外務省がきちんと嘘つき民族に抗議し世界に向けて領有権を主張しないのは絶対に許せない。こいつらこそ、収監されるべきだ。
佐藤氏がもと外務官僚なので、第一章から第二章までは外務省の対応を基準とした記事が多いが、外務官僚は自己保身のためのくだらない工作をするくらいなら領有権その他日本の国益のために工作すべきだ。
総体的に読んでゐてイライラすることが多かつたが、佐藤氏の心中を考えるとあまりある。