星のひとかけ

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歓びと感謝…♪:クシシュトフ・ウルバンスキ指揮 東京交響楽団 川崎定期演奏会 第90回

2023-04-17 | LIVEにまつわるあれこれ
昨日はミューザ川崎で東京交響楽団さん 川崎定期演奏会 第90回 聴いてまいりました。 プログラムは…

プロコフィエフ:バレエ組曲 「ロメオとジュリエット」より
 モンターギュ家とキャピュレット家
 情景
 朝の踊り
 少女ジュリエット
 仮面
 ロメオとジュリエット
 踊り
 タイボルトの死
 朝のセレナーデ
 百合の花を手にした娘たちの踊り
 ジュリエットの墓前のロメオ
 ジュリエットの死

コネッソン:Heiterkeit (合唱とオーケストラのためのカンタータ)
シマノフスキ:スターバト・マーテル op.53

東京交響楽団
指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
ソプラノ:シモーナ・シャトゥロヴァ
メゾソプラノ:ゲルヒルト・ロンベルガー
バリトン:与那城敬
合唱:東響コーラス



ウルバンスキ氏いつもながらの一挙一動一挙手一投足、 全身で踊るようなきめ細かな指揮に 即応する楽団さんとの鮮やかな演奏の美しさ・・・

今週予習でずうっとスターバト・マーテルに意識がいってましたが、まず「ロメオとジュリエット」にやられました。 東響さんの各パートさん、 全楽器さんの素晴らしさ! キレッキレの指揮と一体化する演奏、、 言葉にすると 何? なに?… と考えてたのですけど、 鮮烈、、 鮮明、、 あざやかさ、、

生で聴くの初めてのくせに(こんなロメオとジュリエット きっともう二度と聴けない!)と勝手に確信しながら聴いていました。 バレエ音楽の楽しさ、躍動感も。 悲劇にはちがいないのだけれど、 すべての曲がきらきらと輝いて、 一曲おわるごとに(うわっ…)という叫びと拍手をしそうになるのを必死で堪えて見てました。

ウルバンスキ指揮では タコ4、ツァラなど記憶に刻まれている名演があったけれど 今や伝説となっているハルサイの頃は私は知りません。。 昨日のバレエ音楽ロメジュリを聴きながら、 (あぁ、ハルサイもさぞや驚きとワクワクに満ちた演奏だったろう…)と想像されました。

オーボエさん、フルートさん、ティンパニさん、、管さん弦さん、、 みなさんすばらしかった。。

特に打楽器連はタイミングが命、、 ウルバンスキさんの振り降ろされる手と膝(!)の動きと一体化する寸分の隙も無いティンパニさんの15連打!! すごい、のひと言。。 音のスタイリッシュさといい、 こんなの東響さんでしか聴いたことありません。

管楽器さんの優雅かつキラキラの躍動感あふれる響きも美しかったなあ、、 ヴァイオリンさんの微音のさざなみも、、 低音弦さんの深さも、、 あ! 初めて聴いたオルガンさんの入った曲も、、 懐かしい感じの牧歌的な曲調で、、

最後に消えゆくような 小さくちいさく終わっていくジュリエットの死まで、、 ほんとうに鮮烈かつ叙情的なロメ&ジュリでした。 すばらしかった。。

 ***

後半の コネッソン:Heiterkeit (晴れやかさ 静穏)
行く前にいろいろ検索してみたけれど、 この曲の情報が得られずに何の予備知識もなく鑑賞。。 もっと現代音楽ぽい難解さを想像していたけれど、 穏やかさを感じる曲調で 短い中にもドラマがあって、、 それから東響コーラスさんの美しさにびっくりして・・・

その驚きと感動は 次の スターバト・マーテルへ。。
ここでも東響さんの各パートさんの演奏がみごとで… そしてソプラノのシモーナさんの歌がながれだすと その透明感に感動。。 そして何より東響コーラスさんたちの圧倒的な響き!!

ウルバンスキさんは今まで 爆音というかあんまり最大限に音を響き渡らせるという感じはなくて、 どちらかというと静謐な、ピアニッシモの美しさが印象に残っていたのですが、 昨日のミューザの響き渡ること! 

コーラスさんと楽団さんとソリストさんとの音色がホールいっぱいに響き渡ったときの感動。。 音でいっぱいになった、というのではなくて 美でいっぱいになった! と思いました。 なんてなんて美しいの、、って。

このポーランド語の美しい合唱と演奏の一体感を、 ウルバンスキさんは指揮しながら体感なさって今どう思われているかしら…と訊いてみたい気がしました。 まるでミューザがひとつの大聖堂のような、 その中で美しい祈りの声を聴いているような、 ほんとうにそんな気持ちに私は包まれていました。

圧倒的な第5章の盛り上がりのあとで 第6章がはじまると、 もう涙腺崩壊しそうに…

スターバト・マーテルはけっこう聴き込んで行ったのです。。 いろんな楽団さんの録音を聴きながら、 自己流に、ソプラノさんはこの位すなおに歌ってくれたらいいな、とか メゾソプラノさんはもうすこし張りが欲しいな、とか バリトンさんもこのくらい響き渡る声だったらいいな、とか 自分勝手なことを感じて聴いていて、、 でもその希望がすべて叶えられた素晴らしいソリストさん達でした。

前回のカルミナ・ブラーナもほんとうに幸せな体験でしたけど、 昨日のロメオとジュリエットにスターバト・マーテルもぜったいに忘れられない体験になりました。 


ただただ… この日は他の楽団さんの公演ともかぶっていたようで、 空席がたくさんあったことが何より勿体ないばかり・・・ おそらく年間チケットなどお持ちのかたも多いのでしょう、、 私が予約しようとした時にはバルコニー席とか埋まっていたはずだったのに、、 う~~んもったいない。。

東響コーラスさんもとにかく素晴らしかったので、 東響コーラスさんとの第九、、 聴いてみたくなりました。。 いつもノットさんの第九 なかなか都合がつかず、 チケットもすぐ売れてしまうので観た事ないのです。。 いつか必ず~~ ☆彡




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