星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
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Sviatoslav Knushevitsky - Historic Russian Archives

2020-02-18 | MUSICにまつわるあれこれ
以前 パパの古いレコード発掘でみつけた スヴャトスラフ・クヌシェヴィツキーさんのチェロのこと、、(>>) あの「トロイメライ」を聴いて以来、 ずっと この方のチェロをまとめて聴いてみたいなぁ… と思っていて、 このたび この5CDセットを買いました⤵


Sviatoslav Knushevitsky - Historic Russian Archives 5CD


買って良かったです。 これとてもお薦めです。

輸入盤なので、作曲家や曲名はわたしにはちゃんと読めないものもあり… HMVさんのほうに 日本語で書いてあるのを見つけました、、 こちらが参考になるでしょうか⤵
スヴャトスラフ・クヌシェヴィツキー名演集(5CD) HMV

録音は、 最も古い CD1のハチャトゥリアンは1946年、 ほとんどは50年~53年くらいで、 CD3のラフマニノフが1962年、亡くなる前年の録音。
やっと 先日5枚目までぜんぶ聴き終えたばかりなのですが、 それぞれ作曲家が異なって 曲の味わいも違うので その日の気分で協奏曲を聴きたいか、 それともチェロソナタにするか、 選ぶことができて楽しめます。

どの演奏も 深く落ち着いたチェロの音。 70年前の録音だし、 曲の終わりにパチパチパチ… としずかな拍手が入ってくるので 演奏会での録音なのでしょうけど、 どうやって録っていたのかしら… ホールにマイクをただ立てて録っただけの音なのかもしれないのに、 70年前とは思えない再現力のある音、というか 弦の響きがしっかりとつたわる音… すごく満足です。。

レフ・オボーリンのピアノとのラフマニノフも良いし、 特に ボロディンからのCD4、 グラズノフ、 ミャスコフスキーという 帝政ロシア~ソ連期の なんというか〈民族的〉というのか土着的というのか、 そういうロシア的な楽曲と端正なチェロの組み合わせもとても好きです。 ブラヴォー!なんて決して言わない(でしょうね) 背筋をピンとしたまま聴いてしずしずと拍手が聞こえる… 、、時代としては自由のきかない時勢だったのかもしれないけれど 奏でられる音は落ち着きがあります。。

CD5、 まるでフリージャズのような すごく現代的な技巧的なチェロが奏でられるのは アルノ・ババジャニアンという作曲家の音楽(Wiki>>) まさに同時代の現代音楽だったのですね、、 こんなアヴァンギャルドな演奏(でも浮ついてはいない)もする方だったのですね、、
このArno Babadjanyan の Piano Trio は youtube でも聴くことができます、、

CDでも十分満足でしたが、 やはり レコードの音色にはかなわないな… 当時のレコードがもし見つけられたら素晴らしい音でしょうね……
でも この5枚組、 読書のお供にしばらくずっとヘヴィロテになりそうです。。

 ***


昨日は通院日でした。

電車の中も 駅も、 明らかに人が少なくなりましたね… びっくりするくらい、、
特に外国の方、 カートを引いた旅行者の姿、 ほとんど見かけなくなりました。。 3・11のあとよりも極端に少なくなった気がします。 あれだけ混雑していた駅の通路とか、、 あれはみんな旅行者だったのか、、と 驚く一方で 申し訳ないけれど 人が少なくなって歩きやすかったりもして、、 ちょっとほっとしてもいる気持ちもあって…

経済のことを考えればとても困った状況なのだろうし、、 でも この夏までの時間を想ったら 本気でいろんなことを我慢しないと今度の病気の混乱は簡単に収まらないだろうと思うし… 

そんな複雑な想いで病院からの帰り道…… 駅前の交差点まで来たら、 突然、
  負けないでっ♪ 

という歌声。。 思わず振り返って大型ビジョンを見上げました。 私のほかにも数人、 同じように振り返って見上げていた。。 はっと顔を上げてしまいますよね、、 坂井さんのあの力強くどこまでも澄んだ歌声には…

わたし、 坂井さんの 〈い〉の歌声が好きです。。 決してカタカナの 〈イーーっ〉ではないような、、 喉に空気をふわっとはらんだような 響きのある〈い〉の音、、 
 ゴールは近づいてる…  の〈か〉なんて、  っかッー!! って位 力込めているのも対照的で…

「負けないで」は93年なのね。。 わたしが東京に居を移した年… わたくしごとではあるけれど、 それまでの生活すべてを棄てる覚悟を決めて出てきたから、 (当時を思い出した訳ではないけど) 昨日とつぜん街の中で 「負けないで」の歌声が響いてきたのを聴いて信号渡っていたら なんだか泣きそうになってしまった、、 言わずと知れた織田さんの曲、、 イントロの一音下がりの(織田さん好きよね…)フレーズから、 たぶん葉山クン? ブリューばりのエキセントリックなギター、、 (今時あんなギターの入る楽曲はないわね)
最近でもCMに使われたりして ビーイング系楽曲リバイバルの感じもあるし、 自分の青春の隅々までビーイングの音が溢れていたから どこにいてもすぐに分かるし、いまでもハッとしてしまう……

でも、 もし坂井さんがずっとお元気だったら、 同じ場所にはいないでしょうね、、 自分だけの表現を探してきっと今も足掻きながら 自分の想いをとどけられる新しい歌を探していることでしょう、、 決して妥協しないかただったと思うから、、

、、あ つい長くなってしまいました 独り言が……

「負けないで」から27年か。。 私も 上京30周年までは負けないでいたいと思ってる。 病気に。。


 追いかけられるかな、、 遥かな夢を……