孫からの「写真集」メール、その2をご紹介する。
花柄にとまった番の Grasshoppers は、孫が見つめる中で花柄の頂きまで登りつめた。孫息子も息をころして、ジッとカメラを構えていたことだろう。
登りつめた番も見つめていた孫も、「ヤッタ!」と叫びたくなるような、彼らの思いが伝わってくる一枚である。バックには、爺とボール遊びをしたり転げまわって遊んだ芝生の庭と、ボート遊びをした Lake Erskine が見える。
孫の「写真集」メールの中のこの一枚からは、
「じーじ、僕の庭と Lake Erskine を忘れないでね!」そんな声が聞こえそうだ。
米国NJ州の北部には、天然の湖や人口湖が無数に散在している。なだらかな丘陵がうねり、それが何処までも続く自然環境を考えれば、湖の数が多いのは当然かもしれない。この Lake Erskine は湖尻に簡単な止水堰を設置しただけの、プライベートな湖だ。周辺住民のコミュニティが自分たちの湖を大切に管理していて、羨ましい環境だ。湖畔に面したレイクハウスには、それぞれにボートデッキを設え、ボート遊びの人とデッキで寛ぐ人々が気楽に声を掛け合うのが、日常のご挨拶だ。
孫からの「写真集」メールには、ダリアの花も添えられていた。
庭の隅々には、孫専用の花壇が設えられていて、苗の移植や水やりなども孫に任せている娘夫妻であるが、「僕のお花も観てね」との孫の思いが伝わってくる。
蝉集め
脱け殻も添え手作りの
箱に標本仕立てあげ
エアーメイルで送る爺かな
お返しは
あまたの写真庭先の
グラスホッパー ダリア花
孫の思ひにしびれる爺かも
孫の託す
思ひをそれぞれ汲みとれば
言葉はなくも頷きて
こころの通い路胸を打つかな