石綿、いわゆるアスベスト暴露による病気は、やっかいだ。
何十年もたってから悪性中皮腫になったりするわけで、なかなか実像がつかみにくい。
この時期になって、顕在化したのは、たぶん患者が一気にふえてきたこと、一部で訴訟が始まったこと、目端の利いた記者がそれをキャッチしたこと、などの相乗効果なのだろう。
たぶん、まだまだ隠れていることがたくさんあると思う。
また、「これから」発症する人たちもたくさんいるだろう。
今のところ、企業はこと中皮腫にかんしては因果関係をみとめているらしく、それでほっとするのだが、ちょっとぐぐってみると、これって、喫煙と肺ガンの関係にすごく似ている。
両方とも数十年間のタイムラグがあって病気が発生する。
中皮腫も、肺ガンも、アスベストに暴露しなくても(喫煙しなくても)なる人はいるものの、発症する人の多くがアスベスト暴露者(喫煙者)だ。
ちなみに、中皮腫になった人の8割くらいにアスベスト暴露歴があるという。
これは肺ガンになった人の中の喫煙者と同じくらい(すごくおおまかな議論ですが)
だから、中皮腫になった患者さんに暴露歴があれば、「アスベストが原因」と考えるのが自然だ。
細かい計算やロジックは省略するが、疫学的にはそう考えるのが妥当なのだ。
これは喫煙と肺ガンでも同じなのだけれど、JTは「喫煙はほかにもあるリスク要因のひとつ」というふうに表現し続ける。
アスベスト暴露と中皮腫の因果関係を、もしも、否定してかかるような会社があったら、最初の段階でガツンと「その理屈は通じない」と釘をさすべきだ。
JTの悪例がある以上、すごく心配だ。
アスベスト対策で後手にまわった国の責任も絡んでくる以上、やはりどこかで因果論のかく乱をはかる輩が出てくるかもしれない。
それはいかん。疫学センスをもって、ちゃんとウォッチしてやらねば。
逆に「アスベスト暴露と中皮腫」の因果関係がきちんと認められていくようなら、「喫煙と肺ガン」についてももっと厳しい目が向けられることになるだろうし……。今後、時々、目についたこと、考えたことなど、このテーマについて書くと思う。
何十年もたってから悪性中皮腫になったりするわけで、なかなか実像がつかみにくい。
この時期になって、顕在化したのは、たぶん患者が一気にふえてきたこと、一部で訴訟が始まったこと、目端の利いた記者がそれをキャッチしたこと、などの相乗効果なのだろう。
たぶん、まだまだ隠れていることがたくさんあると思う。
また、「これから」発症する人たちもたくさんいるだろう。
今のところ、企業はこと中皮腫にかんしては因果関係をみとめているらしく、それでほっとするのだが、ちょっとぐぐってみると、これって、喫煙と肺ガンの関係にすごく似ている。
両方とも数十年間のタイムラグがあって病気が発生する。
中皮腫も、肺ガンも、アスベストに暴露しなくても(喫煙しなくても)なる人はいるものの、発症する人の多くがアスベスト暴露者(喫煙者)だ。
ちなみに、中皮腫になった人の8割くらいにアスベスト暴露歴があるという。
これは肺ガンになった人の中の喫煙者と同じくらい(すごくおおまかな議論ですが)
だから、中皮腫になった患者さんに暴露歴があれば、「アスベストが原因」と考えるのが自然だ。
細かい計算やロジックは省略するが、疫学的にはそう考えるのが妥当なのだ。
これは喫煙と肺ガンでも同じなのだけれど、JTは「喫煙はほかにもあるリスク要因のひとつ」というふうに表現し続ける。
アスベスト暴露と中皮腫の因果関係を、もしも、否定してかかるような会社があったら、最初の段階でガツンと「その理屈は通じない」と釘をさすべきだ。
JTの悪例がある以上、すごく心配だ。
アスベスト対策で後手にまわった国の責任も絡んでくる以上、やはりどこかで因果論のかく乱をはかる輩が出てくるかもしれない。
それはいかん。疫学センスをもって、ちゃんとウォッチしてやらねば。
逆に「アスベスト暴露と中皮腫」の因果関係がきちんと認められていくようなら、「喫煙と肺ガン」についてももっと厳しい目が向けられることになるだろうし……。今後、時々、目についたこと、考えたことなど、このテーマについて書くと思う。
また、ちゃんと手帳管理されていれば良いんですが、「奥さんと洗濯」は管理外ですから。
昨年来2004年アスベスト会議が東京で開かれたhttp://park3.wakwak.com/~gac2004/。それに向けて地道な活動が展開されてきた。
それ以前に労災として幾つもの裁判が開かれ、米海軍基地訴訟の様に原告有利で結審している。http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/webview/CA19B72F1AF25E1B49256C91001F428F?OpenDocument
どれくらい、有利かというと「喫煙で石綿肺が促進される」が、「じん肺教育義務を尽くしていなかった」ので、「原告らの喫煙を過失相殺の事由とすることはできない」という原告有利。
でも、「石綿(いしわた)障害予防規則が、2005年7月1日より施行」http://www.isl.or.jp/publish/DSL/#textと、云う官側の体制が丁度整備された時期に、畳み掛ける様に発表が促された事は、気になります
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/tp0224-1.html
だから、記者が嗅ぎ付けたというより、度重なる働きかけを置いておいたのが、各社一斉にGoになっただけでは?という、穿った見方をしてしまうんです。
#TKYはkkr
#mailのtkyはkkrへ変更を
それはそれ、sionoiriさんは、COPDをたばこ関連病という意味で使ってますか?この言葉、喫煙対策の中で生まれてきたものだと認識していますが、定義としては、たばこ関連のみじゃないですよね。でも、使われ方としては、「たばこ病」なのかしら。
もしもそうだとして……。
アスベスト暴露と喫煙の、肺ガン発症への寄与は、喫煙の暴露・非暴露、アスベストへの暴露・非暴露で、いわゆる2×2表を作ってみれば、分かるわけで、そんなに難しくないと思うのですが、実際にはこういうことをやるのは困難なのでしょうか。
あるいは、こういうシンプルなことなんだ、という認識が共有されていないのでしょうか。
まず、Noの説明から。
COPDは慢性閉塞性肺疾患「気管支炎+肺気腫」です。原因は問いません。
石綿肺は原則拘束性肺疾患ですが、続発症として慢性気管支炎を伴うものもありますので、このような混合性のものを弁別することは困難です。弁別する必要も実はありません。COPDとしての治療も必要というか、日常の投薬や在宅酸素療法の開始などの対応は一緒です。中皮腫などを見落とさないの1点だけです。
次にYesの説明
行き着くところ患者として病悩を訴えるのは息切れなのです。そしてその原因には職業病としての石綿肺なのかタバコ病としてのCOPDなのか、どっちかだけなら苦しまなかったのか、弁別は困難です。ですから横須賀の訴訟で、被告は「過失相殺」を持ち出しました。
http://oem.bmjjournals.com/cgi/content/full/58/3/145
で、被告は「喫煙による肺がんのリスクの方がアスベスト単体より遥かに遥かに強い」と過失相殺をひたすら乞い願う。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=11341560&query_hl=7
もっとも、大阪の先生の様に、「昔はネ、暴露が酷くてネ、癌に成る前にネ、石綿肺の呼吸障害でネ、死んじゃったからネ、ガンに成る前に」と割り切られても困る。
今晩にでも、読んでみまーす。
83年、アメリカでは最大手のアスベスト製造業が訴えられました。すでに19世紀からその有害性が指摘されていたアスベストだが、従業員とその家族の死亡が相次ぎ、同法の適用対象となり、被害総額は7億ドル近くで、この会社は賠償を行って、倒産したはずです。
90年ごろ、このスーパーファンド法が海外企業にも適用される、ということで日本の保険会社が浮き足立っており、企業に対してさまざまな対策セミナーを行っていました。当時取材したのでよく覚えています。
その後この話をフォローをまったくしてなかったので、今回突然アスベストが話題になっているので、いささかびっくりしました。すみません、ほかの記事を全然フォローしていないのですが、米国の法的対策の進み具合なんかはちゃんと報道されているんですかね?(って自分で調べればいいのですが)
勘の鋭い記者さんじゃなくてずっと追っかけていた記者さんが毎日にはいるようです
ちなみに、ご紹介いただいたメタアナリシス、なんともいいがたいですね。
アスベストが喫煙とは独立に肺ガンを発生させること自体は異論ないにしても、「どれだけ」という部分で、結果はバラバラ。データとしてとても「使いにくい」。国や企業が、責任逃れ的に使える余地があるのがいやなかんじです。