エンディミオンの覚醒〈上〉 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2002-11 |
エンディミオンの覚醒〈下〉 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2002-11 |
連休前半に一気読み。贅沢贅沢!
またも、著者の東洋趣味炸裂で、第二部の天山のくだりとか、宇宙商人(?)イソザキとか、なかなかよいです。
献辞にでてくるジャック・ヴァンスの名前は、さもありなん。
異郷を描かせたら天下一品だった作家の本歌取りをして、さらに輝かせる。
ぐうの音も出ないほど、素敵なシリーズでした。
あまり多くの言葉をつくしても、仕方ないや。
そう素直に思えてしまうのですね。
でもなあ、シュライクの素性など、結局分かったような分かんなかったようなな部分も残っていて、つい続編を期待しちゃいますな。
もう無理?
いずれにしても……まだ、読んでいない人、あなたは幸運です。
追記あり
何日かたってくると不満がフツフツと……。
きれいに収束していないネタがいくつもあるように思う。
それも、些末ではない、本筋の部分で。
たとえば、シュライク。いや、これにつきる。
「全ての勢力の駒」だったとされるのだけれど、それってあんまりな気がするのだ。
ハイペリオンで聖十字架の実験をしていた時にはコアの駒。
時間の墓標では UIの駒。
エンディミオン以降は、虎と獅子と熊の駒。
なんなんだ……。
これ、いわば、ご都合主義ってやつじゃないでしょうか。
やっぱり、長編一冊かけて説明するべきだよ。
シュライク・サガとして。
あ、単に「先」を読みたいだけですけどね。
追記の追記
要するに、ダン・シモンズって、すごく天然な作家なんですね。
きっと。
それは素敵なこと。