草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

御巣鷹山

2016-06-08 09:46:34 | おでかけ
あまたの碑の林立する中を歩いてきた。


木があった
風があった
土があった
言葉がなかった

31年が経とうというのに

黒く焼けた大木があった
魂に寄り添う風があった
悲しみを抱く土があった

そして
押し殺した言葉があった


あれから31年が経とうというのに













慰霊の登山を待っていたかのように当地も梅雨に入った。

今年はどうしたことか。
いつまでも寒さが抜けきらず、ストーブの掃除ができずにいる。


霧に覆われた今日は、
薪ストーブの前で、グリュミオーのヴァイオリンをノイズの入ったレコードで聴いていたが、
突然途切れた人生のひとつひとつ、あの日を想い、切なくなってしまった。

     武満徹のノヴェンバーステップスにしよう。。



       
          ゆうぐれの陽のなかを
          三人の児が
          ななめの畑をのぼってゆく
          みていれば なきたい
              〇
          ああちゃん!
          むやみと
          はらっぱをあるきながら
          ああちゃん と
          よんでみた
          こいびとの名でもない
          ははの名でもない
          だれのでもない
             ____ 八木重吉「ことば」____