風の方向

そこは、あたりまえに在った。




　　



ワタシの住むココより、
もっと標高の高い、尾瀬のふもとの片品村。

先日、草の葉に来てくださったＫさん宅におじゃました。
古い牛舎だったものを改装して、１５年くらいになるそうだ。






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建物も、
室内にあるモノも、
それから、
外の草も木も虫も。

雑多に在りながら、
整然と。
一つを向いている。
あたりまえの方向。


それは、
きっと
Ｋさんの方向なのだ。





　　　　　　　すうーっと、
　　　　　　　気持ちのいい風が通り抜けていった。
　　　　　　　開け放した家の中を。
　　　　　　　そして、
　　　　　　　方位磁針を失くして、
　　　　　　　突っ立ったままのワタシの前を・・・・

　　　　　　　「こっちだよ」って。