草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

八月

2007-08-06 18:27:11 | 山の暮らし
 森の入口で 私
 木たちに挨拶を送る
 間近に立ち並んでいる木々には
 目の握手
 陰の奥行きをつくり出している木々には
 目の会釈
 歩きだしてもいいですか
 踏み込んでもいいですか
 真夏の緑に染めて
 木の間の道に
 織り上げられた木漏れ日を
 修道女のように纏わせてもらっていいですか

     太原千佳子「森へ」より____




  
  歩きだしてもいいですか
  踏み込んでもいいですか
 
 朝、森はいつも畏敬とやさしさをもって私をむかい入れる。


 八月の森を歩いた。

ひっそりとした森の木々の間から、車や人が見え隠れしてドキッとする。
避暑だ。
いつもと違った森に、少し心がざわつき足早に山道を下る。

木々が途切れ、正面に八月の朝日。
ほっと一息ついたところで、顔見知りのSさんに出会う。
「おはようございま~す」
なんだか、とてつもなく大きな声が出たような気がした。

やはり避暑で別荘にいらしていたSさん。庭とうちの中を見せてくださる。
手入れの行きとどいた庭。さまざまな木々や花々、野菜たちが静かに八月を過ごしていた。
センスのよいモノと、窓からの美しい景色を見ながら朝のお茶を頂く。

 思いがけず、落ち着いたゆったりとした時を過ごし外に出てみたら、いつの間にか八月の光は強さを増していた。


  続く森の散歩。
 山百合の香りが背中を押した。




     以前、ぎゃらりー「草の葉」で購入してくださった、沖澤さんのガラスのコップ。育てた庭の草花を挿してくださっていた。
    野の花が似合うね。
    ちなみに、私は、四角い口のこのカップに、少しの氷と冷たく冷やしたキュウリのスティックを入れて食卓に出してみた。
   用途は様々でいいと思う。手に入れた人の感性で、、、、それが作家の喜び