農業実践教室第10回目には、生ゴミ堆肥づくり、というものをやりました。
生ゴミ堆肥というのは、読んで字のごとく、生ゴミで作った堆肥のこと。
「堆肥」というと、「牛糞」とか「馬糞」など「糞」から作ったもの、というイメージがありますが、堆肥というコトバを広辞苑で引くと「ワラ、ゴミ、落ち葉、排泄物などを積み重ね、自然に発酵・腐熟させて作った肥料」とあります。
なので、ゴミ、落ち葉などから作ったものでも、堆肥、なんですね。
ここでも、「発酵」がキーワード。
生ゴミを「腐敗させる」のではなく「発酵させる」ことで、堆肥にしてしまうんです。
ちなみに、今回、何度となく言われたのが「腐敗させる菌」と「発酵させる菌」は違う、ということ。
腐れば発酵する、みたいなイメージがありますが、実際には違うんです。
さて。これが、使う道具。
この中に、ゴミと発酵を促進するためにあるモノを入れます。
たまにかき混ぜて、そのたびに発酵を促進するためのあるモノを追加で入れ、生ゴミの原型がなくなれば、大体出来上がり。
ゴミを投入してから1ヵ月半の状態の写真が本当はあるのですが、溝口さんの食生活を暴露するモノになるので、今回は掲載を差し控えます。テキストには載せますけれどね。
原材料がワタシたちの生活の中で身近な生ゴミを使っての堆肥づくり。
皆さんの食いつきは、すごかった・・・。質問が相次いで、溝口さんもビックリしていました。
ところで。
実は「メタン発酵処理」という有機性廃棄物(家畜糞尿や生ゴミ等)のゴミ処理方法があります。生ゴミ堆肥づくりは、この一種です。
メタン発酵っていうのは、メタン生成菌を中心とする嫌気性微生物により有機物を分解し、バイオガス(メタン約60%/二酸化炭素約40%)を取り出す技術です。回収したバイオガスは、ボイラーやガスエンジンなどの燃料として利用できます。
家畜糞尿や生ゴミを「焼却」ではなく、菌を使って発酵させることによってエネルギーを回収するので、地球にやさしい技術として注目されており、世界各国でその処理方法の研究開発が進んでいます。ただ、採算の合う処理施設運営には、すごーーーくたくさんのゴミの量が必要なので、日本ではその点が大きなカベになっているようです。
ゴミ処理技術の話、まだまだワタシの知らないことも多いのですが、知れば知るほど奥が深くて面白いものです。