第6期ではジャガイモを育てます。
今日は、そのジャガイモについて、ちょっとした雑学をご披露しましょう。
ジャガイモってこんな感じですよね。
その昔、フランスではジャガイモは見た目が悪い(悪いかなあ??)ので、「食べれば病気になる」と言われて、殆ど食べられなかったんだそうです。
でも、ジャガイモって栄養たっぷりで、世界各地の飢饉を救っているんですよね。
18世紀になって飢饉と戦争が繰り返される中、、この嫌われ者のジャガイモをフランスに普及させのが、パルマンティエという農学博士です。
マーケティングの世界で「イノベーター理論」というのがあります。
これは新技術や新商品のイノベーション(革新)の普及に関する理論で、商品購入の態度によって、消費者を5分類に分けています。
世の中に出た新技術・新商品に、真っ先に飛びつくのが「イノベーター」=革新的採用者。冒険心に溢れ、進んで新しいものを取り入れる人で、世の中の市場の2.5%くらいだそうです。
次に手を出してくるのが、アーリーアダブター=初期少数採用者。流行に敏感で、情報収集をしてモノを買ったりする人で、市場の13.5%くらいだそうです。
その次に手を出してくるのがアーリーマジョリティー=前期追随者。比較的慎重派で、でもまあ平均的より少し早くに新しいものを取り入れる人で市場全体の34.0%くらいらしいです。
さらにその次に手を出してくるのがレイトマジョリティ=後期追随者。比較的懐疑的な人で、周りの殆どが試しているのを見てから同じ選択をするそうな。これも市場全体の34.0%と言われています。
そして最後がラガード=遅滞者。すっごい保守的な人で、流行や世の中の動きに関心が薄く、イノベーションが一般化するまで採用しない、とか。市場全体の16.0%もいらっしゃるらしいです。
で、アーリーアダプターまで商品が普及が終わると、その後は急速に普及率が高まるのだとか。
話は戻りまして、世の中のイノベーターやアーリーアダプターは、やっぱり金持ちが多かったりします。
18世紀のフランスの場合、最高のイノベーターは王族と貴族!
アタマの良い農学博士さんは、王族と貴族が「ジャガイモってカッコイイじゃん!」と思わせるように、王と貴族に働きかけました。
まずは、王室にジャガイモの花を献上。
結構かわいいですよね。
貴婦人達は、「カワイイ!キレイ!」と胸に飾るようになりました。マリーアントワネットも胸に飾ったらしいですよ。
もちろんこれでジャガイモのイメージはアップです。
上流階級の心をジャガイモの花で捕まえて、ジャガイモ普及作戦は、ルイ16世の援助を得られることになりました。
次にしたことが、凄いんですけれどね。。。
パリ郊外のジャガイモ畑にものすごい厳重な警備体制を敷きました。
警備体制が極端に厳しくなると「これってどんだけ凄い高価な野菜なの??」と思いますよね。
これで「どんだけ美味しいんだろう??」と人々の妄想を膨らむだけ膨らませておいて、夜、一気に警備の手を緩めました。
こーすると、やっぱり泥棒が多発します。
そして噂が広まり、結果的に庶民の間にジャガイモの人気が高まったそうです。
おお!そうすると、この時代のアーリーアダプターは、噂を聞いて畑に盗みに入った泥棒になるのかもしれません。
パルマンティエがジャガイモに目をつけて広めるようになってから、フランスでのジャガイモの栽培面積は100年で300倍以上に拡大したとか。
うーん、広告代理店もビックリのスゴイやり手さんです!!
そんなわけで、ジャガイモウンチク話でした。
ちなみに、モトネタはTHE NIKKEI MAGAZINEです。