海外旅行の楽しみといえば、食べ物でしょう。
基本、日本の米&野菜&果物&和食サイコー!と心の底から思っている人間ですが、海外に行ったらできるだけ現地のものを食べます。
野菜を作るようになってからは、現地の市場やスーパーマーケットで売られている生鮮食品にも興味を持つようになり、できるだけそうしたところを見て回ります。今回も、ガイドさんに案内してもらって小さなスーパーマーケットに行きました。
とっても小さいスーパーマーケットなので、写真撮影を許可してもらえました。バリ島でも、しっかりしたチェーン店だと写真撮影はNGです。
まず目についたのは山積みのポカリスウェット。
ガイドさんも好きで、よく飲むんですって。
日本メーカーのパクリ商品の飲料水も、いくつか置いてありました。試しに買って飲んでみましたが、驚くほど味が似ていました。
味の素も浸透しているようです。中国もそうでしたが、日本のようにパウダー状ではなく、顆粒状です。
カルビーのポテトチップスも。
で、生鮮食品。
下写真は、調味料原料コーナー。バリ島では、トマトは、生食で食べるというより調味料として使う原材料なので、ココにあります。
また、バリではショウガをスパイス作成時に大量に使うので、日本でいう「大生姜」からショウガの切れ端みたいなところまで売っていました。
野菜売り場はこんな感じ。
面積はかなり狭いです。
レタスの詰め合わせ。
こんな風に葉の数が少ないレタスは安物だそうで、高いレタスになるともっとたくさん葉がついているとのこと。
おお~、レタスも食べるのか?と思ってガイドさんに確認すると「いや、生野菜はほとんど食べない」とのこと。サラダは、観光客の西洋人が来るようになってからレストランのメニューに出てくるようになったけれど、基本、バリ島民は食べないらしいです。野菜は炒めるか煮るか蒸すか、です。
西洋人が来るようになってから、食べものは大分変わり・・・・パプリカだって昔はなかったし、現地の人は普通今でも食べないとのこと。
じゃ、どーゆーのを昔から食べていたかというと・・・
ハクサイとか、インゲンマメとか、ナスとか、だそうです。
そうそう、ゴーヤも食べます。
バリ定番の辛くて濃い味付けで食べるので、苦みは全く気にならないので、ガイドさんはゴーヤ大好き!とのこと。
そしてみかん!
バリ島のキンタマーニ高原というエリアで栽培したみかんです。2つで3900ルピア(日本円で約39円)。
食べてみましたが、日本の温州ミカンと違って種があり、皮は青くても味は甘く、でも薄くてあっさりしています。
みかんだけでなく、スイカもメロンも、バリ島では味は甘いけれど薄いです。
また、日本では、みかんの皮をちょっと剥いただけでもプーンとみかんの香りがそこらじゅうに広がりますが、こちらはほぼ無臭です。強いて言えばちょっと青臭い匂いがしました。日本のみかんは、味も香りも濃厚です。それが日本人の好みであり、それが実現できているのは品種改良と栽培技術&環境整備の賜物なんでしょうね、きっと。
そしてレストラン。
カフェ、ワルンと呼ばれる食堂、海辺のレストラン(味より立地優先!)、高級レストラン、を体験してみました。
ライステラスのカフェで食べたごはん。
日本の「カフェごはん」がそのまま出てきた感じです。味も、日本人が食べやすい味です。
細めの赤ピーマン、種まで利用して「花」をかたどっています。
おしゃれです。
日本のこぎれいなインドネシア料理店もこんな感じでしょう。きっとフランスにあるおしゃれなインドネシア料理店も、料理はこんな感じだと妄想します。
次は、ガラリと変わって「地元の人が行く食堂」。
「ワルン」です。
場末の食堂という雰囲気が、まさにワタシのイメージ通りのアジアの食堂です。
ガイドブックには「地元客でにぎわうワルンには行ってみる価値アリ」と、ウッディーで温かい雰囲気の食堂の写真が載っていますが、上写真をご覧いただいて分かるとおり、そんな温かい雰囲気はこれっぽっちもありません。そして、地元の人で賑わってもいません(・・・・・ガイドさんが普段使う店だと言っていたので、その言葉を信じて!)。
ここでは、こんな風に料理が山積みになっていて、自分で食べたいものを指定して、皿に盛ってもらいます。量によって値段が変わる仕組みです。
で、選んだのはこんな感じ。
どう考えても観光客は入らない(地元の人は、一人だけ入っていました!)このお店の味は、たぶん純粋なバリ島味!なのでしょう。
味は・・・。カレーのココナッツの甘い味とエビ料理の辛い味だけは分かったのですが、あとは経験値の範囲外で、あれ?あれ?どうなんだ?と考えながら食べているうちに、なくなっちゃいました。最終的な感想としては「食べ慣れない味」です。
高級ホテルのシーフードレストラン。
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日本人に人気のある高級ホテルのシーフードレストランです。
シーフード、という料理ジャンルのせいもありますが、スープ、サラダ、野菜炒め、どれを食べてもだいたい美味しく。ただ、ちょっと塩味が薄いかな~という感じです。そして、やっぱりお米は日本のお米が世界一美味しいよぉ!と改めて思いました。
そうそう、今回色々食べて、ガイドさんとも食べ物話を色々して思ったのは、食べ物の味を濃い薄いと感じる味覚はかなりドメスティックなものだということ。
ワタシたちにとって、バリ島の食事は、総じて「塩味、コショウ味が薄く、辛みと甘味は強い」ものでした。
スープにしても野菜炒めにしてもスナック菓子のポテトチップスでさえも、あと少し塩が足りなくないか??と感じました。
一方、和食を食べたことのあるガイドさんは「和食は味が薄いね」と。
おお、ワタシからしたら、バリ島の食事こそ「あじ、薄っ!」です。
辛い、甘いははっきり分かるのですが、それ以外は(悪口ではなく)なんか間が抜けた感じで。塩気が足りないときの典型的なパターンです。和食は塩か醤油か出汁が効いていて、よほど下手な店でない限り、味は適度に濃いと思うのですが・・・。
考えてみたら、味の濃い、薄いという感覚は、食べなれた味覚ゾーンへの刺激の濃淡で感じるものなのかもしれませんね。
バリ島民は、しょっぱい系+旨み系感知ゾーンよりも辛い系+甘い系感知ゾーンが発達していて、和食やイタリアンだとそこへの刺激が物足りなく感じるのかもしれません。逆に、日本人は、しょっぱい系+旨み系ゾーンが発達しているのかなと。どこのゾーンが発達するかは、食の慣習に拠るところが大きいでしょう。とてもドメスティックなものだと思います。
ちなみに、今回お世話になった現地ガイドさんは3人いるのですが、3人中1人は「イタリアンとか中華とか、一度も食べたことないし食べたいとも思わない、バリのお米が一番美味しい!」もう一人は「イタリアンも中華も食べたことあるが全然美味しくない、バリの料理が一番!」と言っていました。そして二人ともマクドナルドは食べたことあるけれど「ぜんっぜん美味しくない」と。でも、二人とも自分の子供は「マクドナルドは好き」とのことで。
一方、一番若い20代のガイドさんは「マクドナルドは大好き!でも高いから食べられない」と言っていました。さらに「マクドナルドよりケンタッキーのほうが好き」とも言っていました。マックを完全否定したおじさんガイドは「ケンタッキーは味が薄い」と言っていたので、「ケンタッキーは味が薄くない?」って聞いたら、「ううん、ぜんぜんっ!美味しい」と言っていました。
味への評価というのは本当に分からないですねえ。美味しいと表現するその背景にあるデータが各人違いますからねえ。
でも、ガイドさんたちの話を聞くだけでも、とにかく子供の頃に何を食べるかってかなり大事だなあと改めて思います。M社とA社が世界の「ベロメーター」を画一化してしまいそう。
バリ島の料理の味、20年後には、あのワタシたちが行ったワルンでさえもだいぶ変わっているかもしれません。
バリ島で「味」について考えるにつけて、教室でお出しするお料理は、日本人らしい味覚がどんどん研ぎ澄まされるような、素材を活かしたお料理をお出ししていきたいなと思いました。
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