みんなの畑の日記~農業実践教室

フォトシンセシスが運営する農業実践教室の講義の内容、様子を公開。週末を活かして野菜作りを学びたい方に。

農業実践教室第9回目~太陽熱消毒本講義

2006-12-12 14:56:21 | Weblog

農業実践教室第9回目。太陽熱消毒の本講義です。

午前中には、ざっと概要を説明してくれたので、午後お昼ご飯を食べた後は、カロリー消費も兼ねて?早速ちょっとした力仕事です。

まずは原材料を調達。この日のために、溝口さんが取り寄せてくれた堆肥です。そう、消毒なのに堆肥を使うんですね~。

積み込みには女性が大活躍です。

 

あ、ココにも活躍している子がいました。

お父さんのためにシャベルで取ってあげています。身の丈にあったお手伝いです♪

 

でも、そのうち飽きてしまい・・・・

お母さんに遊んでもらっていました♪

 いいなあ~。

 

今度は米ぬかをもらっています。

え~、なんで米ぬかを使うの?て思いませんか?

 

太陽消毒は、比較的最近開発された消毒剤を使わない土の消毒方法です。

農業実践教室では、堆肥、ぼかし肥料、米ぬかを土にすきこみ、マルチシートで覆って太陽熱消毒をしました。

 

米ぬかは、窒素・リン酸・カリウムの三大要素を持っていて、ぼかし肥料や土の中にいる微生物のエサになります。

 

太陽熱消毒では、土の中の微生物が、まず米ぬかを分解しようとして発酵が始まります。その後に、堆肥やぼかし肥料、土の中に入っている有機物を発酵させながら、徐々に分解していきます。この分解の時に発熱するんです。発酵熱に加えて太陽熱とマルチシートによる保温効果によって、土の温度を50度~60度まであがります。ここまで高温になると、土の中の雑草の種は死んでしまいますし、害虫や病原菌は死んだり、他の場所へ逃げていったりします。

しかも、野菜づくりに有用な菌は高温に強いのですが、悪い菌(特にネコブセンチュウ)は高温に弱いという特徴があるんです・・・・。

こんな風に、農業教室ではただ作業を指示するのではなく、「なんでそういうことになるのか」詳しく教えてもらいます。ひとつひとつの作業の意味を理解した上で、みんな作業を進めるのです。

 

まだまだ、溝口さんの説明は続くのですが、残りはテキストで・・。

 

 

さて、ぜんぶの材料を畑に入れたら、クワで混ぜ混ぜします。

このとき、ある女性が歌を歌いだしました。「大きな栗の~木の下でぇ~♪」

なんでも、クワを振るうテンポはこの歌くらいがちょうどいいとか・・・。

確かに、やってみるとそんな気がします。しかし、その後

「お~お~きなノッポのふるどけいぃ~♪」でも

「どんぐりコロコロどんぐりこぉぉ~」でも、ピッタリのテンポであることが判明。つまり、ワタシたちの作業スピードは、一般的な童謡のテンポなんだという結論に至りました。

しかし、中にはとてもハイピッチにクワを振るう男性がいて、後にメールで「自分は”つっきが~、でったで~た~、つっきが~でた~”の炭坑節の方が合っているみたいです」と・・・。

そんなこんなでにぎやかにクワを振るっていましたが、えらいひさしぶりにクワを振るったので、「あれ?どんな風にやるんだっけ?」という一幕も。

ちょっとやらないと、忘れちゃうんですよね。

溝口さんから「もっと手首の力を使って・・・」とか、こんな風に改めて見本を見せてもらいました。うーん、ナルホドと見ている生徒さんです。

 

 

最後にマルチシートを敷いて、完了です!

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
微生物の力 (生徒N)
2006-12-13 01:23:31
太陽熱消毒のやり方を先日学びました。文字どうり太陽の熱で消毒するのかとおもいきや・・・実は微生物による発酵の力が大きい事に驚きました。農業教室ではたびたび微生物のちからを借りて野菜作りをしているようにおもいます。無農薬の野菜を育てるのには、目に見えない生物や虫の働きを知って上手く共存していく事が大切な事を学びました。教室では普段の生活で味わえない自然の中でくわなどを使って体を動かす心地良さと全ての生命の営みの素晴らしさを教えていただきました。私もできるだけ自然と馴染む生活を今後考えていきたいとおもいます。

自然ってホントうまく出来ているなあ! (高橋有希)
2006-12-13 13:46:57
生徒Nさま
コメントありがとうございます。
今回の太陽熱消毒の講義で、ワタシも太陽熱消毒は微生物の助けを借りてやる、ということに本当におどろきました。畑の中では野菜が出来るまでの間に、実にいろんな出来事が起こっているんですね。
有機農業では、いまだ仕組みが解明されていない不思議も多いみたいなので、昔は当たり前だった無農薬・無化学肥料の農業は、これから先、昔のやり方とはまた少し違う形で発展していく部分もあるんでしょうね。現代科学の知識と旧来の知恵を活かした農法、どんなものが出てくるのか、それも楽しみです。

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