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チレボンバティック工房日記

インドネシア・ジャワ島、チレボン市にある手描きバティック工房から。

お仕事始め

2009-09-29 22:11:41 | バティック


レバラン休暇を満喫した職人さん、元気に出勤してきました。皆、お金を使い切ったようで、初日から連続前借り爆弾が炸裂(笑)。経理担当のララちゃん、泣いてます。前借り用の共同財布、せっかく残高持ち直したのにねぇ、、、知らないっと。



毎年この時期、新しい職人さんを補充します。今日はテンボック職人のニューフェイスが1名合流。イセンも出産を控えてお休みに入る職人さんの代わりに2名決定しています。その他、7月に駆け落ちしてスラバヤに行っちゃったKodijahちゃんが連絡してきて「今月、スラバヤで結婚式をあげることになった。40日経ったらダンナさんとチレボンに転居するから、また働きたい」との打診が。天下泰平ですなぁ。まあ、送迎トラックに乗り込めればドウゾ~。イセンはガステーブルが2つあるからたとえ11人になってしまってもなんとかなります。

あと、朗報もっ!思いっきり持て余していた大局のお姉さまが転職宣言。仕事はすごくできるんですけどねぇ・・・お子様職人を送迎車の中でいじめたりするので、ほっと胸をなでおろしています。でも去年も一度よそへ移って皆で大喜びしていたら、ブーメランのように帰って来ちゃったから油断出来ん(汗)。まあ、いろいろあります。






世界無形文化遺産

2009-09-09 07:55:14 | バティック


バティックがユネスコから「世界無形文化遺産」に認定されたそうです。最近、マレーシアとスッタモンダしていたので良かったですねぇ。これでバティックを着る人が増えればいいなぁ。

とりあえず、

mengucapkan Selamat atas ditetapkannya batik sebagai warisan budaya dunia non kebendaan!


参考記事

http://www.kontan.co.id/index.php/nasional/news/21206/UNESCO-Batik-Adalah-Bentuk-Budaya-Bukan-Warisan-Manusia



バティック工房文様

2009-08-07 22:54:28 | バティック


風がヒューヒュー吹いて家中埃だらけ。空気も乾燥しまくってます。こんなに涼しいと蝋が割れるぅぅぅ。全体がTembokanのものなどはこの時期本当に気を遣います。

イベント騒ぎも収まりほっとしたと思ったら今度はウィジャさんに断食月に入る前にプカロガンに行って来いとウリウリいびられています。「白生地がもうない!」んだそうです。

ジャカルタやバンドンだったら用事無くても行っちゃうけど、プカロガン・・・・・いきなり遠い目になっちゃうなぁ。スタバないし。でも、「日本に帰国してからね」ってごまかしていたので今度は逃げようがないなぁ。今なら涼しいし、行ってくるかぁ。と、言いつつもうしばらくノラクラしていようと計画中。



バティック工程シリーズ、新作のミニスレンダンが出来上がりました。左上のKetelから右下の縫製まで、工程順になっています。イセンは秘蔵っ子Windaちゃん、上手になりましたねぇ。レバランのボーナス沢山あげないと。






染色槽

2009-05-24 12:46:26 | バティック


うー、日曜日だというのに野暮用が溜まりまくって出掛けられない。バンドンとかにパァーっと行きたいなぁ。。。あっ、でも、土日はバンドン市内大渋滞するのでダメなのでした。



バティック製作がお休みのなので、染めのおっさんたちが代わりの染色槽を作り直しています。今回はちょっと品質の良い木を使ってみました。ドリアンの木だそうです。本当はチーク材を使うと水に強いらしい(Bugis族の船・Pinisiなんかはチーク材だそうです)、、、でも、すごい高級品になっちゃう。

防水用には今まで蝋を塗りたくっていたのですが、今回は「AquaProof」とかなんとかいう屋根の雨漏り防止用の塗料を使いました。1缶ではすぐに足りなくなってまたバイクで日曜日開いているToko Besi(建材ショップ)に走ってます(汗)。おっさん、ちゃんと考えて計画してから買ってきてよぅ。天然染料用の染色槽も木が朽ちかかっています。なんとかごまかして使っていますが・・・順番に直していかないといけませんねぇ。







チャップバティック

2009-05-19 00:04:09 | バティック


今日も夕方から大雨。そろそろ本格的な乾季にはいってもいい頃なんだけどなぁ。

日曜日、所用でトゥルスミに行った際、自分の服地用のバティックを買ってきました。このシリーズは最近のお気に入りで、なんだか型染めとか北欧のプリントを彷彿とさせます。バティックっぽくないんですね。

通常、チャップ(型押し)バティックもサブロン(スクリーンプリント)のバティック柄の生地も、細かいイセンのような手描きバティックの精密さをひたすら再現しようとするのが常なんですが、これは線と面ですっきり仕上がっています。色も和風な雰囲気で可愛いですね。何を作ろうかな、ワクワク。

今週からまたイセン育成週間が始まります。というのは中学の卒業試験も終わり新卒のお嬢ちゃんたちが入ってくるんですね。チレボンのイセン職人さんたち、プカロガンのイセン職人の影響なんだか、やたらSawutが長かったり、点を打ち込み過ぎたりで、「余白を埋めまくる」仕事をする人が多いのですが、こんな感じで白い部分を生かしたすっきりとした手描きバティックも作りたいなぁ、と思うこの頃です。





インドラマユバティック

2009-05-17 19:34:21 | バティック


インドラマユの職人さんが注文してあったバティックを持ってきました。発注してから15日、超高速です。いままで3年待たされたことがあったりで「時間がかかるもの」と思っていたので、びっくり。

どうも、テンボックのスリちゃんが急にお仕事モードに突入してしまい、毎日朝から晩まで蝋置きをしてしまったらしいのです。来週にはダンナさんが漁から戻ってくるので、いつものペース(って、3年?)に戻るかも、とのこと。今回は子供が小さいので大きなものは無理というスリちゃんのリクエストで小物を中心に作ってもらいました。

画像はクッションカバー生地。チレボンの職人さんとのコラボ文様です。惜しいことにテンボックが少し薄い・・・・・パチェ工房の「高給」テンボック職人さんが裏から再度伏せています。手間と時間はかかってしまいますが、仕方ないですね。








花柄のミニマット

2009-05-07 08:44:18 | バティック


どよーん・・・・・・水洗い用の水槽が壊れてしまいました。木で組み立てて蝋を塗りたくって防水しているのです、、、今日は染め、出来るかなぁ???またまた新たな問題発生、アタマイターイ。



いつもペンギンの絵ばかり描いているので、たまにはフツーのものをと思い立ち、花柄のマットを作ってみました。「Soloan(線描き)+Pelikan(模様の一部をTembokanの技法で白く抜く)」の技法で蝋置きされています。図案は下絵のおじさんとのコラボです。18cm角となにやら用途不明な大きさなのですが、コースター代わりにしたり、ちょっとした敷物にしたりでなかなか人気があります。





バティックの下絵

2009-04-14 09:29:05 | バティック


先週からMeto職人が再び通いはじめています。数年前に通っていたイダ、次男が一人でも遊べるようになったので、とりあえず週3日復帰してもらうことにしました。休職中は家で時々請負仕事をしていたとのこと。請負仕事の大部分は「オブロガン」と呼ばれる安価なバティックのため、とにかく早さが重要。線や形の精密さなどは要求されません。イダもたぶんその手の仕事に慣れていたためか、トレースが超高速。一筆描きをしているようで、結果、形が正確に写されていません。

うーん、これは困った・・・・・ということで、練習用の柄を製作中。

パチェ工房の下絵師のおじさんはこの道40年のベテラン、しかし、欠点は「線が完結していないこと」。トゥルスミでよく使われている「Tingkas」というトレーシングペーパーにサインペンで下絵を描く手法の場合、クリアーなはっきりした下絵が出来上がります。一方、おじさんはチャンティンで布に下絵を作成するのでなんだかユルユルの絵になるんですね。「動きのある面白い絵」ともいえますが、曖昧な形はいろいろな解釈が出来てしまうので続きの仕事をする職人がよく困惑しています。

画像は左がおじさんの下絵(鉛筆で描いてもらいます)をサインペンできっちりなぞったもの。曖昧な線は直してあります。右がイダのトレース。下絵がはっきりしていれば多少描き易いようです。








灯油と軽油

2009-04-11 17:54:11 | バティック


朝から別名「お局軍団」のテンボック職人の円陣で騒ぎが発生。どうも灯油コンロの調子が悪いようで、蝋の適温がキープ出来ずに、チャンティンから蝋が出てこない。おまけにコンロが煙って臭い・・・。染め担当のカムトおじさんが槍玉に上がってます。どれどれと昨日購入した灯油を調べたところ色が真っ黒でどうやら廃油が混合されているようです。

ここのところ高騰を続ける灯油。1リットル、8000ルピアになってしまいました。一方、Solar(軽油/ディーゼル)は4500ルピア。高い代金払って買った灯油がこれでは・・・・・ということで、ためしに灯油と軽油を半々に混ぜてみることに。今日は蝋落としをしてみました。心配された臭いもないということで、とりあえず使えそうな感じです。

以前、灯油のほうが格段安かったころは街道沿いに灯油を売る業者の小屋が立ち並び長距離トラックの運転手などが買って軽油と混ぜて使っていましたが、今はその逆ですねぇ。