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チレボンバティック工房日記

インドネシア・ジャワ島、チレボン市にある手描きバティック工房から。

灯油再度値上がり

2009-03-29 09:18:47 | バティック


なんでぇ???ここにきて灯油が再度値上がりしています。誰かが裏で工作しているのか、それとも単に無計画で供給が安定しないのか???「練炭を使えば?」なんてアドバイスも受けましたが、まだ試していません。というより、どこで練炭を入手出来るんだろう???あと、練炭は換気もちょっと心配ですね。

と、未だ、「?」マークだらけの燃料問題。選挙公約で「安い灯油の安定供給を約束します!」なんて宣言すればバティック関係者の票が集まるんじゃないかなぁ(汗)。

画像でインドラマユの職人さんが工業省から提供されてお試しで使っていたバティック用のガスコンロ。極弱火が保てるように設計されています。すでに6ヶ月使用していて、うまくいきそうなら実際使う計画だとか。うーん、チレボンよりインドラマユほうがお役人がいろいろ工夫しているような。





イセン競技会?

2009-03-16 21:47:16 | バティック


3月も中旬に突入しました。じわじわと暑くなりつつあるこの頃、涼しい時期が今年は結構長かったので今更のように「Pantura(北岸)って暑かったんだぁ」と納得しているところです。

さて、新入りのお嬢さんたちが真面目に通ってくるので刺激されたか「ヤバイ」と思ったのかよく分かりませんが、最近やたら出勤率がいいのがイセン職人さんたち。技量測定に競技会をしてみました。同じ文様を一巡させます。皆さん、なにやらマジになるらしく、なかなか素晴らしい出来でした。優秀賞は誰にしようかなぁ・・・・・。




職人はなぜ丸くなるか?

2009-02-28 17:17:52 | バティック


バティック工房の土曜日は週給の支払日でもあります。朝からなんとなく工房にウキウキした雰囲気が流れています。

さて、お題の「職人はなぜ円陣を作って作業するのか?」
工房をご訪問される方からよく聞かれる質問です。

まず、蝋が煮詰まりにくく、作業がしやすいというのが一番重要なポイントのようです。また、分からない部分があったらそばにいる先輩にすぐ聞けるという利点もあります。しかしなによりも仕事のかたわらの「おしゃべり」が職人さんたちの楽しみ。

ベテランの多いテンボック職人はまず出勤してきたら昨晩のドラマの話。それが済んだらご近所の噂話など、マシンガン状態。おしゃべりが絶えることはありません。シモネタなど際どい話も満載。イセンには中学でたばかりの子供も数名いるのにお構いなしです(汗)。

画像はブックカバー生地で、イセン職人の円陣の様子です。実際のイセン職人さんは10名いるのでコンロを2つ使って作業しています。ド迫力のテンボック職人のお姉さま方とは異なり、年少のイセンのおじょうさんたち、Pasarで買って来たお揃いのマグカップなどを持参。なんだか部活みたいで可愛いですね。




ワークショップ作品発送

2009-02-01 09:55:21 | バティック


あっという間に2月に入ってしまいました。「1月末には完成するように努力する」とお約束してあった昨年11月・ジャカルタでのワークショップの作品、やっと発送が完了しました。お待たせしてしまってすみません。

製作の進行が「職人の出勤状況次第」というトホホな現状ゆえに、納期をお約束するということに慣れていないため、1月下旬からは「なにやら急ぐ夢」を見て夜中に何度も目が覚めました。まあ、「家庭内紛失」(小さな生地なので他の作りかけのもの山にに紛れちゃう)せずに良かったです。今回は下絵のペーパーがなく布に直接下絵を描いていただいたので、受付番号が添付されていないとどなたのものだか分からなくなってしまうため、人一倍気を使いました。特に染め上がってから、裁断すると布の余白に記入してあるナンバーが切り離されてしまうので、縫製スタッフも大変だったようです。

出来については、イセン職人の技量が不足していたり、色のニュアンスが異なっていたりで決してすべての方に満足していただける自信はありません(申し訳ありません!)が、また、機会があればワークショップ開催したいと思います。参加してくださった皆様、どうもありがとうございました。

画像は納品のため受付番号順にまとめているところです。こういう事務作業、たまには楽しいですね。これで、少しは安眠出来るかな(笑)。



製作大詰め

2009-01-24 09:45:32 | バティック


1月も後半に入ってしまいました。ワークショップの作品、相変わらず製作継続中です。今回も染料の問題が発生。赤系の染料がどうにもこうにも濃く染まらないため、時間がやたらかかってしまっています。

今回は実は比較的簡単な「青系」に限定しようと思ったのですが、やはり選択肢があったほうが面白いだろう、と「青系」、「茶系」、「赤系」と3種にしました。とはいえ、印刷のようにきちんとしたカラーチャートがあるわけではないので、「あくまで色の方向」というバックリとした括りです。

今回のお題の「ソロアン」は蝋で伏せた部分が多い「テンボカン」と異なり、染めには非常に気を使います。画像は一度蝋落としをした布をイセン職人が再度線をなぞって蝋描きしています(「サンギタン」と呼ばれています)。続けざまに染めると線描き部分の蝋が割れてくるのでよく使う手法です。





ワークショップ作品製作その1

2009-01-15 00:26:35 | バティック


ここ数日、悪天候が続いています。あちこちで洪水が起きているようですね。チレボンも先日カスプハン王宮裏に流れる川が氾濫して一帯が大洪水になりました。夜中に電圧が乱高下し、「何事!?」とPLNに電話かけたりしていたのですが、洪水対策で周辺の電気を切ったりしてスッタモンダしていたらしいです。洪水が起きているとは露知らず「24時間スタンバイですぐに対応するっていっていたのに、PLNの嘘つき!!」って、プーたれていました。

さて、懸案のワークショップ参加者の皆さんの作品、既に2ヶ月近く経過してしまったため、急ピッチで製作しています。1月末にはなんとかジャカルタに送付したいと思っています。お待たせしてしまってすみません!!

レバラン後職人に入れ替わりがあった関係で、今回のワークショップのお題「ソロアン(線描き表現のバティック)」の主力・イセン職人さんが出揃わなかったので製作にとりかかるのが遅れてしまいました。現在も約3名はまだ「イセン塾」状態=お勉強中のためプロジェクト(?)には不参加。ベテランの職人さんが毎日がんばって蝋描きしています。

画像は蝋描きが終わったもので、明日から染めの工程に入ります。日本語のお上手なインドネシア人奥様の作品です。線描きのバティックは染めにもかなり気を使います。上手く染まればいいなぁ、じゃなくて、上手く染めないと!


この物体は?

2009-01-10 01:02:54 | バティック


なんだか雨の少ないこの頃です。季節がずれているような???

さて、工房にたむろす皆さん、ベースアップなどもあったのでこのところ妙に真面目に通ってきています。と、いうより、村がお祝い事などが少ない時期なんでしょうねぇ。もう職人の出勤率に関してはすっかり「悟り」の境地ですが、朝、ワヤワヤたくさんくるとうれしいです。

毎朝職人さんが来る前に前日に染めたものを仕分けするのですが、足元にこんなものが転がっていました。昨日、調合した蝋です。鍋を型ににしているので、まるで巨大なDodol(餅米が材料の練り菓子)のよう。ああ、でも、チョコレートケーキのようにも見えますね。おいしいザッハトルテとか食べたいなぁ。

蝋は週に2回ほど調合しています。これだけあれば3-4日は持つかな?




春闘!?

2009-01-03 09:01:46 | バティック


おおお?2009年お仕事初め、いきなり全員出勤してきました。珍しい~。いつもは円状のイセン・テンボックとも、コンロを2台にし楕円状になってしまっています。

インドネシアの企業は年が変わるごとに、物価などを考慮した賃金の引き上げがあります。大体地域ごとに「最低賃金」(UMRとかよばれている。Upah Minimum Regional)が設定され、それにしたがって職種や経験などによって決めていくわけですね。折り合わないと労働者がストをしかけたりします。

バティックの場合は小さな工房が多いので、UMRなどの規定の範疇ではなくほとんど工房主の裁量にかかっています。ここのところトゥルスミの工房主の知人などから「プカロガンの職人が急に帰っちゃった。賃上げ要求しているらしい」などの話をよく聞きます。皆、大変だなぁ。

パチェ工房でもいつ賃上げがあるのか、職人さん囁きあっている様子。新しく入った子でどんどんうまくなったりする職人さんは、最初は低く設定しているんで段階的に上げていくんですけれど、そうするとベテラン組は「なんで新人ばかり!」って不満らしいです。ああ、新春早々胃の痛い話だ。まあ、悩んでいても仕方ない、今日は土曜日(週給の支払い日)なので、どどんと決定してしまおう!








ワインバック

2008-11-23 09:15:06 | バティック


日曜日。いつもはウダウダしているのですが、明日から展示会でジャカルタへ行くということもあり、染め上がっている布を少しでも仕上げようと縫製担当を召集しました。送迎車がトゥルスミに向かってます。がんばって縫ってくれー。



画像は新作のワイン用のバッグ・クリスマスバージョンです。ツリーとワインボトルが裏表に描かれています。クリスマスツリーの代わりに飾ってもいいかもしれません。

ワインバッグ、染めている時も皆、「いったい何になるんだろう???」状態だったのですが、実際縫いあがっても「何を入れるため???」。職人さんたちの結論は「ケチャップマニスかシロップを入れる袋」、だそうです(笑)。まあ、大きさ的には同じかぁ。底には衝撃を避けるため厚めのスポンジお座布団入りです。「ペンギン抜きの大人柄」(汗)・花鳥文様などもあります。ジャカルタ在住の方、見に来てくださいね。









ジャカルタでデザインセミナー開催

2008-11-18 10:50:56 | バティック


11月25日(火)、ジャカルタ・メガスニギャラリーにてバティックのデザインワークショップを開催します。

詳細は「さらさ」紙11月号、もしくは「さらさ」サイトに掲載されています。

http://www.hellodong.com/index.html

画像は新作の「ブックマーク」。現在、職人さんたちが仕上げの真っ最中です。がんばれ~。