子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

はしか(麻疹)その後

2007-05-29 17:04:15 | 雑記
あいかわらず首都圏を中心に麻疹の流行が報告されています。

ただし、本来小児科領域の感染症のはずが、今回の流行の中心となっている年齢が高いためか今のところ幸い松戸地区では小児科は麻疹の流行からは蚊帳の外といった感じです。このまま、年少者に感染が広がらないで流行が終息することを願っていますが、まだまだ安心はできません。

以前からの繰り返しになりますが、1歳(感染のリスクが高ければ6ヶ月)以上で、麻疹のワクチン接種歴のない方は成人も含め出来るだけ早いうちにワクチン接種をしましょう。

昨年より麻疹撲滅に向けて、日本でもようやく麻疹・風疹(MR)ワクチンの2回接種が小児の定期接種として行われるようになりました。
しかし、今回の流行状況をみていると小児期だけのワクチン接種の徹底だけでは麻疹の撲滅の道のりはまだまだなのかなとも感じます。一時的な対策にしろ小学生以降30歳代ぐらいまでの年齢も対象に、麻疹の既往歴がない場合には過去のワクチン接種が無いかしていても1回の場合はワクチン接種することも必要ではないかと思っています。

国際的にみて今の日本の現状を考えると、麻疹の撲滅は国の重要な政策として取り組む必要があるのではないかと思います。

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