子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

メタボリックシンドローム

2008-03-20 19:16:54 | 雑記
4月より生活習慣病にターゲットを絞った特定健康診査(俗に言うメタボ健診)が開始されます。

対象者は40~74歳の被保険者・被扶養者となっており、子どもには関係ないまだ自分には関係ないことの様に思うかもしれません。
しかし、メタボリックシンドロームによる動脈硬化性病変などは、その発症こそ成人になってからのことが大部分ですが、血管の変化は小児期から始まっていると考えられています。
また、メタボリックシンドロームは食事や運動などの習慣と密接に関連した生活習慣病としてとらえられており、この生活習慣は小児期から形成されていくものであり、小児期からの対応が重要と考えられています。

食事の嗜好や間食の習慣などや運動の習慣など一生の習慣形成のスタートとして、子どものころの環境が非常に重要だと思います。

食事も好きな物を食べてお腹がいっぱいになれば良いのではなく、当たり前にバランスの取れた食事を出来るような習慣を身につけられるような食生活が出来ているでしょうか?

子どものころは「早寝早起き」と良く言われましたが、早起きして朝ご飯をしっかり食べて、夜更かしして夕食後間食してしまうようなことのないよう早寝するといったように、食習慣の面からも重要なことだと思います。

子どもの生活習慣を見直すということは、親自身や家族全体の生活習慣を見直すということなので、親自身の健康管理にも良い事だと思います。

小児期(6~15歳)のメタボリックシンドロームの診断基準も提唱されていますので参考にしてみて下さい。

必須項目:腹囲80cm以上 (身長/腹囲が0.5以上や小学生で腹囲75cm以上であれば基準を満たすものとする)

必須項目に加え以下の2項目以上を満たす場合にメタボリックシンドロームとする
1、中性脂肪(TG)120mg以上 かつ/または HDLコレステロール40mg以下
2、収縮期血圧125mmHg以上 かつ/または 拡張期血圧75mmHg以上
3、空腹時血糖100mg/dl以上

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