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復興

2013-09-19 06:23:10 | Weblog
富士山の噴火史上、最大規模といわれる宝永噴火(1707年)は、南東斜面にできた火口が16日間、火山灰を吐き出し、降灰被害が農民を苦しめた。

江戸幕府は被災地を直轄領に編入し、復興に乗り出す。資金調達のために臨時税を全国に課す「諸国高役金令」(しょこくたかやくきんれい)を発令、洪水を予想し治水工事の一部を外様大名らに担当させた。

ところが、幕府の歳入の4割にあたる金が集まったにもかかわらず、実際に被災地救済に使われたのは一割程度。勘定奉行の言い分通りでも、3割余りだった。

財政難だった幕府の歳入の穴埋めに大半が流用されていた。治水工事を請け負ったのも江戸の業者ばかりだった。最近、よく聞く話と同じだ。復興予算の流用はこの国の政治のDNAに刻まれているようだ。

自治体などの基金を通じ流用された東日本大震災の復興予算のうち、未執行分の718億円が返還されるが、すでに1兆円超が執行され返還額は1割に満たない。

2013年度予算の復興特別会計から2千億円以上が被災地と関係ない事業に充てられていることも判明した。14年度予算の概算要求は過去最大だった。消費税増税が未定で歳出額の上限を定めなかったためだ、増税し国民に痛みを求める資格があるのか。政治が問われている。