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ランドセル

2013-03-28 07:59:00 | Weblog
<ランドセルこれが苦労のはじめかも>は、上方落語桂米朝さんの句だ。真新しいバッグを背負った子どもたちが、ぴっかぴかの笑顔で学校に向かうのも、もうすぐ。

新一年生が背負うランドセルは余りにも大きく見え、それがまた初々しさを倍増させる。大きすぎるランドセルも6年たつと、すっかり小さく見えるようになる。卒業式を終え、「ご苦労さま」の声とともに、押し入れ行きとなるのも多いだろう。

そんなランドセルをアフガニスタンに送る運動が続いている。NGO「ジョイセフ」が9年前に始め、これまでに10万個が、子どもたちに届けられたという。テロへの報復として米国が空爆を始めた直後だから、12年前だ。

700人ほどが通う学校だったが、校舎は草ぶきの屋根の下の土間に、ござを敷いただけ。壁もない。授業中も砲撃の音が、遠くから聞こえていた。そこの児童らに大人気だったのが、米軍機が投下した支援物資入りのバッグだった。

「人道援助食料 米国民からの贈り物」と大きく書かれた黄色いビニール製のバッグが、格好の通学かばんになっていた。<仮校舎でも入学児には花の園>は、米朝さんが阪神大震災後に詠んだ句。アフガンのござ敷きの学校も新入生には花の園だ。ランドセルが届けば、ぴっかぴかの笑顔がたくさん咲くだろう。