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ピンポン

2013-03-11 08:21:51 | Weblog
「尖閣列島も日本に返還」。1971年4月5日の朝刊一面には、大見出しが躍った。台湾や中国と領土紛争がある島々を沖縄返還の時に一緒に返すことで日米が合意した、日本の領有権を米国が正式に認めたとのニュースだ。

この日の朝刊をめぐっていくとこんな記事も目に入る。「卓球仲間に国境なし。“このバスに乗りな”中国選手 米選手と仲よく会場へ」。米中国交正常化にむけた「ピンポン外交」が大きく展開することになった“事件”の第一報だ。

名古屋で開かれていた世界卓球選手権で、中国人選手の専用バスに、一人の米国人選手が乗ってしまう。記事は、笑顔で握手する米中の選手の写真とともに、若い米国人選手の興奮した声を伝えている。

「政治のことは知らないけれど、とにかく仲良くできるもんさ。これは大切なことだよ」。これが契機となり、中国は米選手団の北京招待へと踏み切る。レスリング男子ワールドカップが開幕したテヘランで国際政治では断交状態の米国とイランの競技団体役員が「政治とスポーツの問題は別」と言って抱擁し合った。

五輪からレスリングが外されるかもしれないという危機を前にした大同団結だ、イランをめぐっては、核開発に危機感を強めるイスラエルの空爆が懸念される。レスリングでの共闘が多少なりとも緊張緩和につながれば、それこそ金メダル級だ。