デジカメぶらりぶらり

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チョコ

2012-02-15 08:59:26 | Weblog
チョコを食べて中毒を起こす犬が増えたという記事には驚いた。愛犬もチョコの贈り物やおすそ分けがきちんと行き渡る。バレンタイン恐るべし。

チョコには、いささかうらみがある。食べ過ぎると「鼻血が出る」と親に言われた世代である。鼻血をダラダラ流しても、もっと食べたいと思った。

子の体よりも、高価なおやつによる財布の「出血」を、親は心配したのだろう。いまの子に笑われそうな話である。暗くなるまで漫画を読んでいると「目を悪くする」と怒られた。

そんな暇があったら宿題をしろ、と決まって言われた。宿題は目を悪くしないのか。親はリクツの通らぬ説教を繰り返した。それが親心というもの、と納得できたのは、ずっと後になってできる。

「目がつぶれるほど本を読みたい」という戦地の兵士の手紙を、何かの本で読んだことがある。もうそんな時代ではない。チョコの日の心配は、子の鼻血などでなく、愛犬たちの体の具合なのである。

豊かになって暮らしに、何度も万歳を叫ぼう。同時に飢えや我慢という大事なものが薄れてはいないか、心配も頭をまたげる。