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ナポレオン

2012-02-25 08:21:15 | Weblog
同じ大きさのものでも、隣にあるもので違って見える。大きく見せたい時は隣に小さなものを置く。小さく見せたいならその逆にする。

ナポレオンがこの手法を使って有名だ。前脚を高くあげた馬に乗った肖像画がある。皇帝は馬がつぶれそうなほど立派な体だが、人間と馬のサイズはそんなに近くない。

馬を小さく描くことでナポレオンを大きく見せたのである。北朝鮮にこの故事を思い出させる銅像ができた。金日成(キムイルソン)主席と息子の金総書記の乗馬姿が並んでいる。

総書記の銅像は初めてだといい、立派な体格はナポレオン像を思わせる。偉大な祖父と父親の次に並ぶ孫の大きさを示すのも狙いだろう。だが、隣国のことは笑えない

笑って自国が大きく見えるなら、なおのこと危険だ。普通の人でも友人や部下を選ぶときに、知らず知らずのうちに自分より「小さいもの」を選ぶことはないだろうか。ありのままの自分を見せることは、むずかしい。

政治家で事をなす人は「自分よりかしこくて、自分にないものを持った人」を横に置く。簡単そうに見えて意外と勇気のいることかもしれない。