デジカメぶらりぶらり

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ナシ

2010-09-16 15:06:44 | Weblog
学校給食に出たナシの中から散弾が見つかった。カラス退治の流れ玉とみられるが、物騒な話である。

ナシは「無し」に通じるとして「ありの実」とも呼ばれる。「する」の言葉を嫌って、スルメを「あたりめ」、すり鉢を「あたり鉢」と言い換えるのと同じである。

塩を「波の花」と呼ぶのは、「し(死)」の音を嫌うからだという。楽しい集いの最後は、終わる・閉じるではなく「お開き」と声がかかる。

先人の中に、言葉遣いの達人がいた。片仮名言葉大好きの当節は、「ノーサイド」をよく耳にする。ラグビーで試合終了をそう言い換える。勝負の後は、もう敵も味方もない。そんな潔さに引かれ、よそでも結構使われる。

首相争い後、ノーサイド精神だそうだ。どっちが勝っても恨みっこ無しというが、最初から雲行きは怪しい。そういえば、個人情報保護という言葉の勉強をしたばかりである。

情報は保護したが、肝心の高齢者は保護できなかった。美しい言葉も、使い手次第で、意味も中身も怪しくなる。ありの実の散弾よりも始末が悪い。