BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

Radio Japan モヤビ中継記念カード (1984年)

2014-05-10 | 国内局ベリカード
「ラジオ・ジャパン」のベリカードは、国内のリスナーには、普段は発行されず、何かの記念など特別な出来事の時に限定して発行されました。

その1つが、アフリカの赤道直下の国・ガボン共和国、南東部のモヤビにある「Africa No.1」(アフリカ・ナンバーワン)局から、RJの中継が1984年4月2日より開始された時でした。

記念カードは、北極を中心にした青色の世界地図と、赤道を中心とした赤色の世界地図に、中継経路を描いた2種類が用意されていました。


この中継ルートは、NHK放送センターからKDD山口衛星通信センターに送られ、まず、インド洋上の高度36,000kmの宇宙空間にあるインテルサット衛星を経由してパリ国際中継センターへ。さらに、2つ目の大西洋上衛星を経由してガボンの首都リーブルヴィルの国際中継センターへ。
ガボン国内では、フランスヴィル中継所を経てモヤビ送信所に送られ、そこから北アフリカ、ヨーロッパ、中近東向けに放送されました。

モヤビからの周波数21695kHzを聴いた時は、アフリカからとは思われないぐらいに良く聴こえていました。
ただ、2つの通信衛星を経由するため、わずかの時差が生じるという事でしたが、2台のラジオでモヤビと日本を同時に聴き比べていないので、気が付きませんでした。

さて、この短波放送局「Africa No.1」が、モヤビに建設されたいきさつについてです。
ガボン内陸を流れるオゴウェ川の大氾濫により、下流の町フランスヴィルが被害を受けないようにと、フランスがODAにより、その渓谷に灌漑と発電目的を兼ねたダムを建設しました。
地域の暮らしや産業基盤の近代化に役立つ一方で、出来上がった発電所の能力が大きかったため、あり余る電気を利用する方法として、大出力の短波送信所がモヤビ台地に造られたようです。
送信所には、300kwの送信機4台が備え付けられていて、実際は1台しか使われていないところを、日本の関係者が両国と交渉して借りることになったそうです。
これにより、茨城県の八俣送信所からの電波が届きにくかったアフリカ、ヨーロッパ、中近東での受信状況が大いに改善されたということです。

こうした、RJのガボン中継も、2007年で終了したようです。
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