BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

AWR  QSLスタンプ 

2016-04-10 | BCLアラカルト
昨日、AWRのステッカーを紹介しましたので、ついでに、ステッカーではないのですが、「QSLスタンプ」(EKKOスタンプ) を取り上げてみました。
スタンプといっても、印影のスタンプの方ではなく、切手を意味するスタンプです。

AWRからいただくベリカードに、切手の様なものが貼ってあり、AWR局以外では見たことがありませんでしたので、これは何なのか気になっていました。



そのうち、この切手風を3枚並べたベリカードをいただきました。



その中で一番古そうなWEMC局(AWRの前身)のを見ると、四隅にE・K・K・Oと書かれてあります。そこで、EKKOについて調べてみました。

アメリカでラジオ放送が急激に普及し始めた1920年代のこと。シカゴのEKKO 社が切手収集にヒントを得て、「QSLスタンプ (Verified Reception Stamp)」を考え出しました。放送局への受信レポートに10セントを加えて送ると、Verifiedとして、この「EKKOスタンプ」が貼られたカードが返送されてくる仕組みだったようです。

以前に取り上げたAWRの歴史的カードWEMCの隅にも、「EKKOスタンプあります」と書かれてあります。(3月14日のブログ)



各放送局のコールサインが入れられたEKKOスタンプは、郵便切手と同じアメリカン・バンクノート社で印刷され、デザインとして、アメリカではワシ、カナダではビーバーが使われました。



EKKO 社は、あわせて収集アルバムを1924年に発売したところ、収集目当てに受信するリスナーも多かったようです。最盛期には、メキシコやカリブの国々まで含めて650局以上に売れたらしく、これに倣ってBryant社など他社も参入し、同じ様なスタンプを発行しました。



ベリカードに、EKKOスタンプが使われている例を持ってきました。



第2次世界大戦後は廃れたようですが、AWRは、こうしたEKKOスタンプ制度を今に残しているのだ、と思っています。
AWRのQSLスタンプは、1977年から使われ始めたようです。(ベリカードにある真ん中のデザインのもの)
ベリカードに貼られていたり、DXコンテストに参加したりした時に、いただいたものです。



ちなみに、調べたところでは、AWRのスタンプは1シート縦8枚 x 横8枚の構成で、刷色は、青、黄、緑、オレンジ、赤紫、赤橙、茶、紫の8色があり、下の枠内に局名が書かれたのが58枚、残り6枚は、枠内がブランクになっていて、ここに文字や年号を自由に書き入れることが出来るようになっています。



(AWRスタンプのフルシート、EKKOスタンプ、使用例のカードは、ネットから取った画像です)

(追加) 各局へのEKKOスタンプ申込書です。左の三角形のところにダイム(10c)を貼り付けるようになっています。( アメリカのラジオ歴史本「On the Shortwave, 1923-1945」から)



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