昨日深夜、雨嵐の吹き荒れる中、今夜、流れる雲とこうこうと輝く月を見られるとは夢々思わなかった。
今夜、こうして美しい月夜を見て、のんびり島めぐりをしながら家路をたどれるのは、ただの幸「運(LUCKY)」。
もしも、台風が早々に去らず、暴れゴネたのならば、その分、多くの人を不幸に落としたであろう。その運を左右したのは言うまでもなく、メディアが100%おんぶした”災害対策”とやらの屁理屈じゃない。
昨夜にしても、今年初めに降った大量降雪も、私には抵抗しようもない”自然”。それに対しての畏怖。
運良く大ごとが無く乗り越えた、東京の内側だが辺境に位置した島。その夜道。
カドを曲がるたびに、路地をゆうゆうと歩く黒影のなじみのネコたち。
ああ、だいじょうぶだったんだな、とお互いのたまたまの結果をありがたく思う。
あの土砂降りはまるで夢だったかのように、暗闇で虫たちがさかんに鳴いている。
帰ってから、ビルボードチャートの本をめくる。
せっかくのラッキー。静かな台風一過の夜なので。
今の頃、10月どんな曲が、アメリカのヒットチャートに位置していたのか?
それを記す。あんまり時間が経過したようにも思わない。地球の上に居て、たかだかの数十年は大したことでは無いのだろう。
1983年10月1日 ビルボードTOP10
1位 ボニー・タイラー「愛のかげり」
2位 ビリー・ジョエル 「あの娘(こ)にアタック」
3位 メン・ウイズアウト・ハッツ 「セーフティー・ダンス」
4位 エア・サプライ 「渚の誓い」
5位 ストレイ・キャッツ 「セクシー&セヴンティーン」
6位 ポリス 「キング・オブ・ペイン」
7位 スパンダー・バレエ 「トゥルー」
8位 マイケル・センベロ 「マニアック」
9位 ケニー・ロジャース&ドリー・パートン 「アイランド・イン・ザ・ストリーム」
10位 フランク・スタローン 「ファー・フロム・オーヴァー」
あえて邦題表記としたが、全てが国内発売されていたわけでは無い。
そこには、はざかいとしてのアメリカやイギリスやオーストラリアとの海があって、そこを渡ってやってくるタイムラグがある。
アメリカのチャートがこのようなことになっている一方で、イギリスからトシ矢嶋さんが、海を隔てた日本に居る幸宏宛で送ってきて、それをニッポン放送の「オールナイトニッポン」で掛けていた。そんな中の一曲を今夜は。
■デュラン・デュラン 「ニュームーン・オン・マンディ」1983■