Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

ナカニワ・ダンス・パフォーマンス

2005年11月19日 | Weblog
にて、ボクデスと南烏山ダンシング・オールナイターズを見た(@横トリ)。

横浜最近異常に来ている。すべてダンスがらみだ。BankART関連の企画も多いし、なにせ横トリだ。今日も、横浜駅相鉄線改札近くの鈴一で「てんころそば」を食べ、感涙の腹ごなしをしたあとで、埠頭の美術パークへ。

南烏山ダンシング・オールナイターズ
は、最初、室内で。横一列に並び(十人ほどか)、全員が薄い生地のスカートを手にしている。それを軽く揺する。「スカートのダンス」という趣向だ。STスポットのような小さい場所でこそ活きるアイディアだと思う。この倉庫でこれは、ちょっとそこにある「ダンス」を感じ取るのは難しい。距離の余り離れていないところで、じっくりみたいものだ。で、次にはナカニワにでて、最初はひとりふたりさんにんと分かれながら大きく渦を描いていく。クレヴァーじゃないローザス?ある者が地団駄を突然踏み出すと、それに同調して全員が地団駄。それから『パルプ・フィクション』のテーマ曲でそれぞれが痙攣する。こういうとき、みちゃうのは、「上手い」感じの人ではなく「ヘタな」人というか気になる人。メガネを掛けたやせのオジサンが妙に気になる。周りのギャラリーも彼についてお喋りしたり笑っている。あと、やっぱり中年のちっこいおばさんだ。きっとおばさんの痙攣なんて目に新鮮でつい見ちゃうのだ。次に、ばたっと倒れ四つんばいでゆっくり進む、背中には脱いだ靴片っぽ。そこに、坂本龍一のボサノヴァ調の曲が流れる。これもデリケートなんだけれど、いかんせん遠くて感じられない。そこから、かごめかごめ的遊びがあり、最後には、マンボ調の曲(?)であるグループはあごやひじを基点にいろんな動きをして見せ、あるグループはひたすら中指を動かしたり、ひとつの部位にこだわる動きが全体でオーケストラになっている、といった作品を披露。

ボクデス
くちゃくちゃむにゃむにゃひとりごとのような脈略が次々変わっていくおしゃべりを続けながら、それがときに体の動きと連動していたりいなかったり、といった作品。ボクデスが口でいったことは、どんな荒唐無稽なことであれいやおうなしに観客は想像してしまう、その想像の領域が奔放に玩ばれた気がして、今回のパフォーマンスは、今年見たボクデス史上一番面白かった。

それにしても寒かった!ストーブが幾つか会場に置かれるようになったけれど、今後横トリに行く方は是非、防寒には十分配慮して下さい。

帰りに、中華街に来ると必ず行っていた中華料理屋へ。でも、ああ、味が変わっていた。コックが変わってしまったということなのだろうか、いつも居た、看板おばあさんも居ない。切ない、時の移り変わりを感じる。