シリーズ最終回。
今回は「自費の治療院を経営する」というテーマですが、ちょっといろいろ書こうと思います。
☆ 独立するということ
まずは自費や保険に関係なく、自営で独立するということ。
とても夢やロマンのあることです。
ただ現実は、どのようなかたちで独立しても、経営していくのはなかなかたいへんです。
どこかに勤めていたときと比べると、月末に給料としての一定額の入金なんてありませんから、来院数が減ればすぐに生活を直撃します。
何もしなくてもテナントなどの経費はかかるので、通帳残高はどんどん減っていきます。
そうなると焦ってきて、悪魔のささやきが聞こえたりすることもあるわけです。
そこでふん張れるかどうか、それが分かれ道になるのですが、そのときに支えになるのが経営理念なのだということは、このシリーズでも触れてきました。
有給もありませんから体調が悪くて休む、入院するなどということになったら、そのぶん収入は止まります。
ある程度長期の療養に備えて、私は民間の所得保障を利用しています。
≪日本治療協会≫
退職金ももちろんありませんから、廃業した時のことを考えて自分で積み立てなければいけません。
≪中小企業退職金共済≫
このように自営業は、勤めの時にあったような保証はなにもありません。
その反面、いつどれだけ働き、そして休もうが自由です。
仕事の仕組みや、やり方もすべて自分で決められます。
保証もないけど、組織の中ではあった制約もありません。
その意味で独立するとは、イカダの船長になるようなものです。
すぐに転覆する可能性はありますが、大海原を気ままに旅することができます。
100%の責任を負うと共に、組織の中ではなかった自由を手にすることができます。
勤めと独立、どちらが良いという問題ではありません。
好みの問題であり、向き不向きの問題であり、生き方の問題です。
☆自費の治療院について
自費の治療院については、整骨院など保険診療が行える施設と異なるところがあります。
それは患者さんに対して、「なぜ毎月高い保険料を払っているのに、わざわざ保険の使えないところに行く必要があるのか?」という問いに納得のいく答えを、一回目から出さなければいけないということ。
つまり、『一回目で結果が出なければ二回目はない』ということです。
できるだけよくなって欲しいというセラピストの気持ちは、保険でも自費診療でも同じです。
でも受診される方は、自費のほうをよりシビアにみています。
立場を反対にして考えてみれば、当たり前のことですよね。
ただシビアなだけに、来院される患者さんは、治そうとすることに意欲が高い方が多いようにも感じます。
ですから、セルフケアなどへのモチベーションも上げやすく、患者さんを自立させやすいという印象はあります。
さらに自費の治療院でよかったと思えることは、役所や保険組合などのことなど気にせず、患者さんのことだけ考えて仕事をしていればよいということです。
レセプトに頭を悩ませることもなく、また書類のための書類は必要ありません。
書類関係が苦手な私にとって、これはとてもありがたいことです。
ケアマネをしていたときに感じたのですが、利用者さんのための書類ではなく、役所から突っ込まれないための書類作りは、エネルギーをかなり消耗するような気がしていました。
独立したのはいいけれど、どこかの会でのしがらみに縛られるということも、自分が関わりを持たなければありません。
会合などが煩わしい私にとって、こちらもありがたいことです。
軌道に載せるまで、保険を使えるより自費のほうがたいへんですが、載ってしまえばこのような気楽さもあります。
☆ 成功するということ
最近、成功とは何か?について尋ねられることがあります。
何をもって成功とするかなんて人それぞれ。
また成功にも個人的成功や人間的成功、社会的成功など、さまざまな分類やステージがあります。
ただ私は独立するなら、まず「スキなことしてメシを食う」、すなわち「スキメシ」がまず第一段階の成功の姿ではないかと思います。
ちょっとスケールが小さいでしょうか
もちろん勤めていても「スキメシ」はできますが、そうではない、生活のためにその仕事をしているという人も、世の中にはたくさんいます。
それもひとつのあり方です。
ただ、せっかくすべてのリスクを背負って独立したのだから、「スキメシ」でなければもったいない。
「スキメシ」はとても贅沢なことだと思います。
「スキメシ」ができた上で余裕があるなら、さらに世のため人のためと、幸せにできる範囲を広げていくというのも、よいのではないでしょうか。
さて、今回のシリーズはめずらしく経営についてのお話しでした。
思いつくまま書いて来たので、案の定まとまりのない話しになりまたね。
私にできるのは体験談だけですが、経営には向いていない自分がこれだけは実践してきたということです。
さいごに私が開業準備中に出会い、8年お店をやってきて、経営する上で大切だと思う言葉をご紹介します。
「右手にロマン 左手にソロバン 心にジョウダン」
理想を持ちつつも、現実から目をそむけず、あそび心と余裕を持つこと。
今回のお話しが、開業を考えている、とくに小さなお店をはじめようと考えている方にとってお役に立てば嬉しいです。
今回は「自費の治療院を経営する」というテーマですが、ちょっといろいろ書こうと思います。
☆ 独立するということ
まずは自費や保険に関係なく、自営で独立するということ。
とても夢やロマンのあることです。
ただ現実は、どのようなかたちで独立しても、経営していくのはなかなかたいへんです。
どこかに勤めていたときと比べると、月末に給料としての一定額の入金なんてありませんから、来院数が減ればすぐに生活を直撃します。
何もしなくてもテナントなどの経費はかかるので、通帳残高はどんどん減っていきます。
そうなると焦ってきて、悪魔のささやきが聞こえたりすることもあるわけです。
そこでふん張れるかどうか、それが分かれ道になるのですが、そのときに支えになるのが経営理念なのだということは、このシリーズでも触れてきました。
有給もありませんから体調が悪くて休む、入院するなどということになったら、そのぶん収入は止まります。
ある程度長期の療養に備えて、私は民間の所得保障を利用しています。
≪日本治療協会≫
退職金ももちろんありませんから、廃業した時のことを考えて自分で積み立てなければいけません。
≪中小企業退職金共済≫
このように自営業は、勤めの時にあったような保証はなにもありません。
その反面、いつどれだけ働き、そして休もうが自由です。
仕事の仕組みや、やり方もすべて自分で決められます。
保証もないけど、組織の中ではあった制約もありません。
その意味で独立するとは、イカダの船長になるようなものです。
すぐに転覆する可能性はありますが、大海原を気ままに旅することができます。
100%の責任を負うと共に、組織の中ではなかった自由を手にすることができます。
勤めと独立、どちらが良いという問題ではありません。
好みの問題であり、向き不向きの問題であり、生き方の問題です。
☆自費の治療院について
自費の治療院については、整骨院など保険診療が行える施設と異なるところがあります。
それは患者さんに対して、「なぜ毎月高い保険料を払っているのに、わざわざ保険の使えないところに行く必要があるのか?」という問いに納得のいく答えを、一回目から出さなければいけないということ。
つまり、『一回目で結果が出なければ二回目はない』ということです。
できるだけよくなって欲しいというセラピストの気持ちは、保険でも自費診療でも同じです。
でも受診される方は、自費のほうをよりシビアにみています。
立場を反対にして考えてみれば、当たり前のことですよね。
ただシビアなだけに、来院される患者さんは、治そうとすることに意欲が高い方が多いようにも感じます。
ですから、セルフケアなどへのモチベーションも上げやすく、患者さんを自立させやすいという印象はあります。
さらに自費の治療院でよかったと思えることは、役所や保険組合などのことなど気にせず、患者さんのことだけ考えて仕事をしていればよいということです。
レセプトに頭を悩ませることもなく、また書類のための書類は必要ありません。
書類関係が苦手な私にとって、これはとてもありがたいことです。
ケアマネをしていたときに感じたのですが、利用者さんのための書類ではなく、役所から突っ込まれないための書類作りは、エネルギーをかなり消耗するような気がしていました。
独立したのはいいけれど、どこかの会でのしがらみに縛られるということも、自分が関わりを持たなければありません。
会合などが煩わしい私にとって、こちらもありがたいことです。
軌道に載せるまで、保険を使えるより自費のほうがたいへんですが、載ってしまえばこのような気楽さもあります。
☆ 成功するということ
最近、成功とは何か?について尋ねられることがあります。
何をもって成功とするかなんて人それぞれ。
また成功にも個人的成功や人間的成功、社会的成功など、さまざまな分類やステージがあります。
ただ私は独立するなら、まず「スキなことしてメシを食う」、すなわち「スキメシ」がまず第一段階の成功の姿ではないかと思います。
ちょっとスケールが小さいでしょうか
もちろん勤めていても「スキメシ」はできますが、そうではない、生活のためにその仕事をしているという人も、世の中にはたくさんいます。
それもひとつのあり方です。
ただ、せっかくすべてのリスクを背負って独立したのだから、「スキメシ」でなければもったいない。
「スキメシ」はとても贅沢なことだと思います。
「スキメシ」ができた上で余裕があるなら、さらに世のため人のためと、幸せにできる範囲を広げていくというのも、よいのではないでしょうか。
さて、今回のシリーズはめずらしく経営についてのお話しでした。
思いつくまま書いて来たので、案の定まとまりのない話しになりまたね。
私にできるのは体験談だけですが、経営には向いていない自分がこれだけは実践してきたということです。
さいごに私が開業準備中に出会い、8年お店をやってきて、経営する上で大切だと思う言葉をご紹介します。
「右手にロマン 左手にソロバン 心にジョウダン」
理想を持ちつつも、現実から目をそむけず、あそび心と余裕を持つこと。
今回のお話しが、開業を考えている、とくに小さなお店をはじめようと考えている方にとってお役に立てば嬉しいです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます