この頃、TVなどで、雪道を歩くときの靴音がいいと話題になっています。
気温が低い朝や夜、道を歩きながらの靴音は、自分が生きている音にも感じます。
元気な時もさびしい気持ちのときも、正直に、そんな音がすることを感じます。
高音が混じった低音に聞こえます。
私は、子供の頃から、寒い夕方に風呂からの帰り道の雪げたの音が好きでした。
手にぶら提げた手ぬぐいが、家につく前にかっちり凍りました。
髪の毛が、パリパリに凍ったものです。おもしろかったものです。
弟たちと一緒のときは、雪げたの音の合奏です。
一人のときは、低音が混じった高音のきれいな音が、歩いている間じゅう、鳴っていました。
寒い冬の夜は、家にいると、外に雪げた音が聞こえたものです。
札幌の今年は、マイナス5℃以下の夕方がよくあります。
雪げたを履いて、玄関前を歩きました。いい音がします。
でも、子供のときのように嬉し気の音とは少し違います。わざわざ、雪げたを取り出して歩いてみる作為が邪魔するのでしょう。雑念がいけないのですね。
きっと、雪げたを履いて雪道を友達の家に行くか、ちょっと田舎饅頭でも買いに行くかすると、いいリズムでソロの雪げた音が聞こえるのかな。
冬の聴覚の妙ですね