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2022.12.11【サウジ】習近平のサウジアラビア訪問 バイデンの訪問に比べてはるかに大歓迎【及川幸久−BREAKING−】

2022-12-13 | 中東情勢

 

2022.12.11【サウジ】習近平のサウジアラビア訪問 バイデンの訪問に比べてはるかに大歓迎【及川幸久−BREAKING−】

習近平のサウジアラビア訪問。ファーウェイから軍事提携まで中国がアメリカに取って代わる。

今週、習近平が公式にサウジアラビアに国賓として訪問した。公式に発表はないが、西側としてアメリカが中東を仕切ってきたが、今中国がそれに取って変わろうとしている。日本にとっては厄介な問題になりそう。

ムハンマド王子がサウジアラビアのトップに立ち、はじめて習近平が訪問した。今年の夏にアメリカのバイデン大統領が訪問したが、ほとんど歓迎されていなかった。バイデンが大統領になってアメリカとサウジアラビアの関係は悪くなった。その隙をついて習近平がやってきて大歓迎を受けた。

両国は何らかの提携を結んだらしいが、詳しいことは未定。それだけではなく、湾岸諸国と中国とのサミットも行われた。ひとつは中国・アラブ諸国首脳会議(リヤド開催)、もう一つは中国・GCC首脳会議(サルマン国王議長)。300億ドル相当の経済協定が結ばれた。

注目すべきは、習近平が国賓として迎えられたということ。MBCビジョン2030、未来型スマートシティをサウジにつくることが、習近平の一帯一路のビジョンとリンクしてきている。ファーウェイのグランドコンピューティング地域を設立し、サウジに電気自動車工場を建設。未来型スマートシティにグリーン水素バッテリーを供給しようとしている。

習近平は、中国とアラブの歴史的イベント、マイルストンであると言っている。もともと中国はサウジアラビアの最大の貿易相手国である。中国は世界最大の石油購入国であり、サウジアラビアは世界最大の石油輸出国である。いままでアメリカを中心に動いてきたが、習近平のサウジアラビア訪問が世界のエネルギー情勢を変える可能性がある。

今、なぜサウジアラビアは中国に近づいているのか?答えは世界の多極化である。いままで超大国アメリカを中心に世界秩序が動いてきた。バイデンという弱い大統領によって崩れ、世界は多極化してきた。その一極としてサウジアラビアが台頭してきた。サウジが多極化を演じようとしている。当然もう一極は中国である。

ロンドンタイムズが「バイデンがサウジを孤立化させると言ったことで、湾岸諸国全体が混乱」してしまった。頼れるのはアメリカではなく、そこに中国が乗り込んできた。CNN「サウジは近年アメリカによる同国の批判が強まる中、また湾岸諸国が中東におけるアメリカの安全保障上の存在感が低下していると認識していることから、同盟関係の多様化を模索してきた」。

中東諸国にとってイランという大変な脅威がある中、アメリカの安全保障に頼ってきたが、それが揺らいでいるところに中国が登場してきた。サウジが経済多様化計画を進めようとしている今、中国は強力なパートナーであり、他の西側諸国と比較してはるかに中国に対しての危機感がない。これが問題である。

アメリカや西側諸国には中国の人権問題(香港、ウィグル)に危機感を持っている。サウジはその危機感がない。サウジは西ではなく東に向かっている。今回、サウジだけではなく、エジプト、パレスチナ、スーダン、クウェートの首脳とも貿易投資について話し合いをしている。中国がアメリカに取って代わることを示した。

日本はこれに対して対応できるのか?


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