「アフリカの角」、アラビア海の要衝に位置するジブチは、パル・エル・マンデブ海峡を扼し、スエス運河に繋がる。この海運ルートのチョークポイントにあたる海域は海賊の出没で悪名が高い。
2017年、中国はこのジブチに軍事基地を設営した。湾を挟んでの対岸は米軍基地、その傍にフランス軍と自衛隊が駐屯している。日本からの自衛隊は400名規模。ちなみに駐在ジブチ大使は大塚海夫元海将。余談を付け加えると大塚大使赴任前のある朝、靖国神社でばったり会った。
世銀報告に拠ればジブチの対外債務は5400万ドルから2022年には三倍の1億8400万ドルに膨張し、23年には2億6600万ドルに膨らむという。
中国軍基地はこれとは別に中国が5・9億ドルを負担して設営した。
ジブチが中国から借りている借款の大半はジブチ〜エチオピアの首都アジスアベバ間の750キロの鉄道で、中国企業が工事を請け負い、総工費34億ドル。このうちの70%を中国輸出入銀行から調達した。
両国間を電気鉄道は10時間で突っ走る。2017年に開業したが、乗客が少なく、維持費も赤字になっているという。駅舎もプラットフォームもアラビア語、中国語表記となっている。
中国は「一帯一路」の海のシルクロードを標榜して近づき、かくてジブチは「借金の罠」に陥落した。
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