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香港の世論調査、90%が依然、民主派の抗議活動を支持 大陸系「愛国」派の歌声大会と旗振り行動、気勢あがらず(宮崎正弘国際ニュース早読み)

2019-09-26 | アジア情勢
香港政庁は騒擾を鎮めるため、「覆面禁止法案」を準備中だが、民主派のほうは10月1日「国慶節」を祝わない。黒衣日として、黒服で抗議集会を開催する。黒マスクにヘルメット、黒のTシャツは民主活動家のシンボルである。
 
香港の名門大学「中文大学」のキャンパス。階段を二百段ほどあがると小ぶりな広場があり「時代革命」の大看板があって、随時集会が行われている。校舎のガラス窓には「罷課」(授業ボイコット)のポスターが貼られている。

ここで武闘訓練が行われていることは存外知られていない。段ボールを幾重にも重ねて粘着テープ。即席の「楯」。警官の武力に立ち向かうのはプラスチックの棍棒。頑丈な手袋。激しい武闘練習には、なんと女子学生も加わっているではないか。

香港の抗議行動がエスカレートして、警官隊と武力衝突を繰り返すようになったのは、7月21日の元朗駅事件だった。マフィアが抗議集会帰りの学生・市民を襲撃したが、警察は遅れて駆けつけ、さては共謀かと言われた。
以後、驚くことにマフィアへの復讐戦が実行される。

「上からの命令」で、仕方なく、所謂「愛国派」とかいう大陸系の香港人は、ショッピングモールの吹き抜け広場で五星紅旗を翻し、歌声大会を始めた。

たちまち市民に囲まれ、「権力の犬」「ナチの手先」と罵られ、レオンの壁のメッセージを剥がす「クリーン大作戦」を開催するや、住民が出てきて罵声を浴びせ、「帰れ、帰れ」コール。ついにはアリバイ証明的な集会を十分だけ行って、さっとゲリラ的に解散する。逃げ出すように。

9月22日の行動では大陸系の商店の陳列ケースに「民主」のビラを貼り、レストランへは集団で押しかけ、食事中の客も驚くなど、新手の示威行動を始めた。

所謂「愛国派」の劣勢は香港の住民138000人を対象にした緊急世論調査でも明らかとなった。じつに90%が民主派の抵抗、抗議活動を支持しているのである。(市民報道会議が8月25日発表)。

習近平には、軍隊を香港に投入して民主派を徹底弾圧する「勇気」はないだろう。国慶節のあと、戒厳令を敷く決断も出来ず、ひたすら持久戦で、民主派学生、一般市民の消耗を待つことになるのだろうか。

それとも孤立を怖れず、制裁を顧みず、共産党権力を守るために戦車を香港へ投入するか?

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