認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

超高齢社会を持続可能にする基礎条件とアルツハイマー型認知症の発病自体の予防:H-14

2023-11-11 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ

アルツハイマー型認知症の「発病自体の予防」が、国民的/国家的課題

抜き足、差し足、忍び足 居眠る間に忍び寄る 脳の老化と認知症
(※ 対象を「アルツハイマー型認知症」に限定)

プロローグ
厚労省の指導の下、市町村では、「認知症ケアパス」(アルツハイマー型認知症)を発病して『セルフ・ケアにも重大な支障が出てきていて、介護が不可決』となる末期の段階の「大ボケ」の後期、「前頭葉」の機能が極めて異常なレベルに在って、「左脳」は殆ど働かなくなり、「右脳と運動の脳」とが僅かに働いている状態に始まり、最終的には、身体がもつケースでは、植物人間状態にまで脳の働きが低下していく)にまで症状が進行する時期を出来るだけ遅らせることを目的とした事前の段階での種々の対応の道筋を示す道標(介護の予防措置としての制度の道筋を示すもの)を作成して、実行して、報告することが求められています。

ところが、いくつかの地域からその実際の「認知症ケアパス」を収集してみて驚いたのです。アルツハイマー型認知症について、(主張内容が100%誤り)である『アミロイドベータ仮説の考えが基礎にされている』のです(厚労省が発行した通達である、「認知症ケアパス作成の手引き」が要求している為)!

【アミロイドβ仮説】は、アミロイドβの蓄積により生成された、(老人斑が持つ毒性)が、情報を連絡する(神経細胞の大量死)を惹き起こして、その対象領域が拡大することに因り、(重度の記憶障害)に起因した(AD型認知症)の発病/症状の進行が起きると主張する仮説。But,アミロイドβの蓄積とAD型認知症の発病/症状の進行との間の因果関係は、未だに実証出来ていない、憶測の類なのです。その一方では、『症状の進行を抑制』する為に有効なものとして、「交遊や運動の機会」を増やすことが挙げられてもいるのです(交遊や運動の機会が増えることが、アミロイドβの蓄積を阻害することとなる理由は、一切不問、説明されていないのです)。

「認知症ケアパス作成の手引き」が犯している更なる過ちは「「AD型認知症の発病の前駆的な段」なるものが、「発病の事前」のどのような段階及び状況に在るかについて(発病が疑われる段階、発病の初期段階、発病の中期の段階、介護が不可欠となる直前の段階)、物忘れの症状を単に言葉で何段階にも区分しただけの基準表並びにこれまた物忘れの症状を感覚的な言葉で区分しただけの「MCI=Mild Cognitive Impairment」(名称は軽度認知障害=アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態であるとの意味不明の言葉の説明だけが為されている程度の基準)に基づいて実施すべきことが、冒頭に並べられているのです(最も驚くのは、「認知機能の障害の程度が軽度である』と言い乍ら、
意識」が覚醒した世界における脳全体の「司令塔」の役割理を担っている『前頭葉』の機能レベルについての言及が全くなされていないことなのです。

どの「認知症ケアパス」の内容も基本的には同じ内容、厚労省が作成した「認知症ケアパス作成の手引き」の通りになっているのです。客観的な根拠となる脳機能データに因る裏付けさえも無い、正しく意味不明のこの基準で、実際に何か有効な判定や対応や支援が出来るのか、「時間とコストが、かかるだけ」なのではと疑うのです。

その特徴はというと、川上に目を向けて、ダムを造って流量をコントロールし、中流域の堤防を強化して、堤防の決壊を抑制すべきなのに対し、全ての「認知症ケアパス」が、大河の川下(砂が山のように堆積して、大きな中洲が出来ている=末期の段階の症状が出てきて介護が不可欠となる段階)にしか目が向いていないことが重大な問題なのです。言葉の上では、初期、中期、末期の前等の区分がされてはいても、それを客観的に判定する手技が無くて、物忘れの症状について、言葉だけで何段階にも区分しているだけなのです。

老年発症』が特徴である『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎない(仕事とは無縁の日々となる「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての生活習慣が発病するか/しないかを区分ける要の要因=食生活は無関係)のであり、「意識」を構築し、管理し、コントロールしている要の機能である「注意の分配力」の機能が駆使する機能、メタ認知及びメタ認知に得僅かに遅れて連動してくる実体験認知に不可欠の機能であり、『前頭葉』の個別認知機能群である「実行機能」(Executive Function )の出番が多くて、それら機能の複合機能体である『前頭葉』が活性化する自分なりのテーマの追求と実行に関わる『脳の使い方としての生活習慣』の創意工夫と継続的な実践の為の『自助努力』により、発病自体を予防することが出来る(正確には、発病時期の先送りが出来る)し、早期診断(小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること)と早期治療(「前頭葉が活性化」する為のその人なりのテーマの追求と実践を目的とした「脳のリハビリ」の継続的実践)により、症状を治すこと/症状の更なる進行の抑制が出来るものなのです。

ところが、専門の精神科医達が見つけて居る段階が遅すぎる(失語、失認、失行紛いの、極めて重度の症状の確認が「発病と診断」する為の基準)ために、治すことが出来ないものと誤解されているだけなのです。
その結果として、要介護状態のお年寄りの数が増え続けていて、(一般会計と特別会計とを合算してみると)介護の費用だけで、単年度ベースで10兆円を超えてきているのです。

様々な種類が数有る認知症の内の90%以上の割合を占めているアルツハイマー型認知症の発病及び症状が重症化するメカニズムに対する権威とされる人達の重大な誤解が、この結果を招いているのです。

&1『 3密の回避』に徹した生活習慣の継続とアルツハイマー型認知症発病との関係
(1) 新型コロナの感染回避策として、不要不急の外出を極力控える状況の中で、『3密の回避』を徹底する生活習慣の実行と継続が叫ばれてきました。
夕食の間の会話も団らんもない毎日を過ごして、単に時が過ぎていくだけの単調な日々が続くだけの『第二の人生』。そうした息苦しささえ覚えるような社会状況の中で、家族の団欒さえも控えめに、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」達に異変が起きてきていると、最近、マスコミまでもが報道するようになってきています。このブログでは、第一次の緊急事態宣言の際に、既に、社会に警鐘を鳴らしていたのです。

高齢者に起きている異変とされる状態を専門家の用語を借りて言うと、『脳のフレイル=不活発が、起きている』ということだそうです。
それを「不活発病」と呼ぶ研究者達もいます。
最近流行りのMCI(軽度認知障害)の考えを持ち出して、説明する人達もいるのです。
その共通項は、『何もしようとしなくなって、ぼんやりと毎日を過ごすだけ』の単調な生活(「生活習慣」)が続くことなのです。
彼ら専門家とされる人達は、彼らが問題にしている症状や状態が、どのようなメカニズム、脳のメカニズムにより発現して来ているかを知らないで、レッテル貼りをして騒いで居るだけなのです。趣味や遊びや交遊や運動を楽しみながら、自分なりの目的や、目標が有る生活、自分なりの喜びや、生き甲斐が有る生活とは真反対の生活習慣、二段階方式の定例表現を借りれば、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が日々繰り返され、継続している「第二の人生」を送っていることが、直接の原因、廃用性の機能低下が起きてきて、前頭葉の機能が異常なレベルにまで衰えてきていることが直接の原因なのです。勿論、「物忘れ」の症状の頻度が増してくることにもつながるのですが。
「第二の人生」を送る上での、日々の脳の使い方としての『生活習慣』要因だけが(アミロイドベータの蓄積に因る老人斑や、タウ蛋白の沈着に因る神経原線維変化などとは無関係の要因)、『意識的な世界意識が覚醒した状態下』における脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能障害を惹き起こした結果であることも知らないし、其れこそが、『アルツハイマー型認知症発病の最初の段階(本当の意味での初期症状)』であることも知らないのです。
もっと重要なこと、この段階で見つけて(早期診断)、脳のリハビリ(早期治療=注意の分配力の機能の出番が多くて、前頭葉が活性化する自分なりのテーマを実行する生活の継続)に励めば、治すこと/症状の更なる進行の抑制が出来ることさえも知らないのです。
(2) それ等の仮説(発病/症状の進行との間の因果関係の存在を未だに実証できていない為に、今なお、仮説として扱われているだけの主張)は、外観上の観測に基づく「憶測の類」というしかないのです。
何故なら、認知機能を問題にしながら、彼らが調べるのは、左脳と右脳の働き具合をMMSE(又は、長谷川式)でテストするだけなのです。肝心要の機能である『前頭葉』(意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている機能)の機能レベルについては、無関心なのです。
『前頭葉』の機能レベルを、精緻に判定することが出来る手技を持たないので、省略しているという訳なのです。
「二段階方式」の手技を活用して精緻に判定すると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルが異常なレベルに衰えてきていることが確認されるものの、(その一方では)馬車を牽引する役割の左脳と右脳の機能は正常な機能レベルにあることが確認されるのです。
これこそが、世界中の『アルツハイマー型認知症』研究の権威とされる機関や人達が、未だに気づいていない(見落としている)段階、『アルツハイマー型認知症』発病の最初の段階であり、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状として、私たち「二段階方式」が『三段階に区分』するうちの、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階と名付けている本当の意味での早期の段階のことなのです(『小ボケ』の段階で確認される特有で類型的な症状については、&3 を参照して下さい。
脳のフレイルとか、不活発症状とか、MCIに相当と主張する人達は、こうした症状を外観的に観察して取り上げているだけのものなのです)。所謂物忘れの症状は、加齢という要因のみが原因で発現してくるのです。加齢に起因した前頭葉の老化曲線(私たちが、正常老化曲線と名付けていて、NHKのチコちゃんに叱られるでも取り上げられたデータ)では、前頭葉の機能が正常なレベルを保ちつつ、物忘れの症状が発現してくることが示されているのです。他方で、アルツハイマー型認知症の発病者に見られる記憶障害の症状(記憶障害に起因した症状を含む)は、前頭葉の機能レベルが異常なレベルに在って、且つ、中ボケの後期(MMSE19点以下15点以上)から大ボケの段階にあると判定されたお年寄りにしか確認されない症状なのです。前頭葉の機能レベルが正常か/異常かを精緻に判定すれば容易に鑑別できるのです。

&2  医師達が見つけて居る段階が『遅すぎるだけ』
認知症の診断が専門の精神科医達に言いたいのです。
『様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めている上に、認知症専門の研究者達から「治すことも、発病を予防することも出来ない」とされている「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治すことが出来ないタイプの認知症ではない』のです。治すことが出来ないのは、医師が見つけている段階が遅すぎるからなのです。
※ 『物忘れ外来』の看板を掲げて、早期診断とか銘打ってアルツハイマー型認知症の診断を行っている病院が多いのです。ところが、彼らが実際に見つけて居るのは、「脳のリハビリ」の実施による回復が最早困難な段階、末期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の後期で発病を見つけて居るのです。早期診断とは、名ばかりであり、『単に発病のレッテルを貼るだけの診断』が罷り通っているのです。大病院であれば、CTや、MRIや、SPECTや、果てはPETまで持ち出して、高額の診断費用を稼いでいるのです。

米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-4』の内容を鵜呑みにして、その「第二要件」が規定する失語、失認又は失行(紛い)の症状を確認出来た段階で、初めて、「アルツハイマー型認知症」の発病だと診断しているのです。
私たちが、二段階方式を活用して集積したアルツハイマー型認知症発病患者、14689例の『脳機能データ』によると、『DSM-4』の規定の「第二の要件」が確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状は、30点が満点のMMSEの得点が一桁になるまでに、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた「お年寄り」だけに確認される症状、言い換えると、『極めて重度の症状』なのです。
私たち二段階方式の区分で言う「末期の段階」である『大ボケ』の段階(改訂版「かなひろいテスト」により、『前頭葉』の機能が異常なレベルにあると判定されMMSEの得点が換算値で14点以下0点迄の範囲)の、更に後半の段階(MMSEの総得点が一桁)になって初めて発現が確認される症状なのです。
初期症状との規定内容が重大な誤りであり、実際は、極めて重度の症状であることに医師も学者も、研究者も早く目を醒まし、規定の誤りに気づいて欲しいと切に願うのです。

『アルツハイマー型認知症』の症状には、失語や失認や失行(紛い)の症状より、もっと軽い段階の症状、私たち二段階方式の区分で言う『小ボケ』及び『中ボケ』の段階の症状があり、加えて、『本当の意味での早期の段階』である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて、『脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」、脳の使い方としての「生活習慣」の改善と継続的な実践をいいます)を実施することにより、症状を治す(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すことが出来、且つ、そのことにより、「アルツハイマー型認知症」の症状が消滅する=小ボケ)/症状の更なる進行を抑制することが出来るのです(=中ボケ)。
『DSM-4』の規定の誤りに気付かないでいて、或いは、金科玉条として敬い、『極めて重度の症状を基準に発病と診断している』為に、『「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来ない』と思い込んでいる、誤解しているだけなのです。

医学会でのこの状態が何時までも放置されていて、本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケ)に学者も医師も無関心である結果、『政府大綱』においてさえも、早期診断による回復も発病自体の予防も、国策としての「テーマ」とはされなくて、『介護の予防』しかテーマにされなかった訳なのです。

&3 発病の最初の段階である「小ボケ」に特有で類型的な症状の8項目
(1)私たちが主張する『小ボケ』の段階の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの直接の機能的な反映として、発現してくる認知症の症状なのです。
このことを、脳の機能面から定義すると、①MMSEで判定される左脳及び右脳は正常な機能レベルに在るのに対して、②私たちが独自に開発した手技である『かなひろいテスト』で判定される前頭葉の機能だけが既に異常な機能レベルに在るのです。世界中の専門家とされる人たちが、未だにこのことに気が付いていないのです。左脳と右脳の機能レベルだけを問題にして、「物忘れの症状」とかに注目していたりするのです。ところで、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』については、研究自体が遅れていて、未だに深い理解が専門家の間でもなされていないのです。脳の中の空白地帯とか言われて、『実行機能』という言葉だけが独り歩きしている状況なのです。その説明は、極めて幼稚で簡単なものでしかないのです。何をもって専門家とされるのかを疑うのです。前頭葉の機能レベルの判定が置き去りにされて(『馬は元気な状態でも、御者が居眠りしてる』のに)、左脳と右脳の機能レベルをMMSE(又は、長谷川式)で判定するだけの認知機能レベルの判定が大手を振って、横行しているのです。その結果として、憶測や推測に基づいただけの診断が行われているのです。
(2) 以下は、私たち「二段階方式」独自の理解に基づく主張です(世界で唯一)。
「アルツハイマー型認知症」は、『意識的な世界』、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、実行に移す際に、様々な程度及び態様に因る支障、認知症の症状が発現してくる病気なのです。私たち「二段階方式」は、脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉が異常な機能レベルに在ることが核心的な条件で、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルのアウトプットが、『アルツハイマー型認知症』の症状として発現するという「独自の視点」に立脚し、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉の機能レベル』を精緻に判定できる手技である『かなひろいテスト』を開発し、北海道から九州に跨る450を超える市町村での住民参加型の『地域予防活動』の実践指導により、私たちの主張内容が正しいことを疫学的に実証してきたのです(二段階方式が考える「意識の機能構造」については、このブログ【F-02の&2】を参照して下さい=私たちが提示する仮説です)。
(3)世界中の認知症研究の権威とされる機関や人達が未だに、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、一旦発病すると治せないし、発病自体を予防することが出来ない』と主張している中で、そうした主張とは真反対の見解、『アルツハイマー型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、早期診断と脳のリハビリの実践により治すことが出来るし、前頭葉が活性化する生活習慣の継続的な実践により発病自体を予防することが出来る』と主張しているのです。猶、ここに言う『生活習慣』とは、『仕事とは無縁の日々の暮らしとなる「第二の人生」を送る上での脳の使い方としての生活習慣を言う』ものであり、『食生活とは無関係のものであること、糖尿病の発病とも直接の因果関係は存在していない』と主張しているのです。
※『注意の分配力』という機能の出番が極端に少ない脳の使い方としての生活習慣の継続が、発病させ及び重症化を進行させる『核心的な条件』なのです。
(4)『前頭葉』という脳機能は、脳全体の司令塔の役割を担っているのです。分かり易く言うと、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』が「前頭葉」という脳機能なのです。少し専門的に言うと、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界の要である『意識』(意識状態)を創出し、構築し、支配し、管理し、統合し、統括していて、脳全体のコントロールタワーの役割を担っているのが『前頭葉』(「前頭前野」に局在する脳機能部位)なのです。  
従って、手足の役割でしかない左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、司令塔の『前頭葉』の機能が異常なレベルに在る小ボケの段階の症状は、認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」の症状と考えるべきものなのです(左脳、右脳及び運動の脳は、馬車を牽引しているに過ぎないのであり、御者である前頭葉の機能が異常なレベルに在ることのアウトプットは、全て異常なものでしかありえない、即ち、認知症の症状の発現と考えるべきものなのです。『前頭葉』の機能構造、或いは、『意識』(意識状態)について無知な人達は、この重大で核心的な要素及び視点を欠くと言うしかないのです。認知症研究の専門家と自称するのであれば、外観だけを観察し、脳のフレイルとか、『不活発病』とかの名前を付けたり、外観から観察された「物忘れの症状」を判定の為の核心的要素とするだけの『MCI』などを持ち出すのではなくて、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの面から、認知機能のレベル(正常か/異常か、何処まで異常なのか)を客観的な手法により判定し、鑑別すべきなのです。
☆ 『小ボケ』(軽度認知症)の段階に特有で/類型的な症状の8項目
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる
□ 同じことを繰り返し話したり、同じことを何度も尋ねたりする
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない
□ 一日や一週間の計画が自分で立てられず、何も思いつかない様子
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない
□ 根気が続かず中途半端な事を繰り返し、やりかけが目立つ
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする
※1私たち「二段階方式」では、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクしている類型的で典型的な症状としての『30項目問診表』を様式化して、チェックしています。その『30項目問診表』は、小ボケ、中ボケ、大ボケの各段階ごとに10項目ずつを選別してあります(私たちは、回復可能な小ボケ及び中ボケにターゲットを置いているので、大ボケは、回復が困難な段階に入っていることが確認される症状だけにしか関心がないのです。極めて重度の症状である失語や失認や失行の症状を見つけることには、関心が無いのです)。
現状において、脳の後半領域の働きである左脳と右脳の働き具合を判定する病院は多い(MMSE又は長谷川式を活用)のですが、私達人間だけに特有な世界である意識的な世界の創出者、構築者、統括者であり、脳全体の司令塔の役割を担っている肝心の『前頭葉』(就中、注意の分配力の機能)という機能の働き具合を精緻に判定することが出来る手技は、未だに開発されていないのです(私たちの「かなひろいテスト」が唯一の手技なのです)。
※2 分析、理解、判断、発想、計画、修正、比較、選択、洞察、推理、シミュレーション、検索、決断、抑制、忍耐、感動等、数十種類にも及ぶ「前頭葉」の個別認知機能(『実行機能』)の顕在的な機能の発揮度が、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能に左右され、下支えられている関係、私たちが(実際には、Tadが)独自に発見し、『「前頭葉」の個別認知機能発揮上の「二重構造の関係」と名付けている』両者の関係の理解に基づき、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能レベルを精緻に判定することが出来る手技として開発したのが「かなひろいテスト」なのです(副所長が浜松医療センター脳外科に勤務時、就いていた金子医師と共同して開発。「脳機能データ」を集積し、分析し、標準化)。「前頭葉」の機能レベル、中でも、『注意の分配力』の機能レベルの精緻な判定が、「アルツハイマー型認知症」の発病、症状の段階区分、様々な程度及び態様により発現してくる個々の症状の理解、更に、「アルツハイマー型認知症」の治療方法としての「脳のリハビリ」の為の「生活習慣」の改善内容の組み立てには不可欠となるのです。
※3意識的な世界は、思考であれ、行為であれ、言語の表出であれ、行動であれ、何等かのテーマを意識的に行う世界のことであり、上述した、三頭立ての馬車が運行される世界のことなのです。実行するテーマの内容、「実行機能」が働く過程における「前頭葉」の三本柱の機能、就中、『注意の分配力』の機能の関わり具合が、「社会生活面」や「家庭生活面」や「セルフケア」の面で、様々な程度及び態様により、そのまま発現して来ることになるのです。その機能構造の下で、「第二の人生」を送る60歳を超えた年齢の「高齢者」(二段階方式が規定する発病の第一要件=基礎条件)が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』を繰り返し、継続していると(二段階方式が規定する発病の第二要件=加重条件)、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く結果として(発病及び症状の重症化が進行するメカニズム)、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えて行く段階が発病(小ボケ)であり、左脳、右脳及び運動の脳までもが異常なレベルに衰えてくる段階から重症化が進行して行く(中ボケ、大ボケ)ことになるのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルのアウトプットとして三段階に区分される認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」としての症状が発現して来ることになるのです(「二段階方式」が、世界で最初に、主張し、実証)。
➡ NO(イッサンカチッソ)を注入し(服用し)、血管を膨張させたところで、意識的な世界で『前頭葉』を使ってやらない限り、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する効果は出ては来ないのです。ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されている限り、どれだけのNOを服用しようとも、廃用性の機能低下が進行して行き、発病の場面を迎えることになるのです。東北大学の研究は、時間とコストと人材の無駄遣いに終わるだけなのです。そもそも、マウスを研究対象にしていること自体が時代遅れなのです。マウスには、注意の分配力の機能も、前頭葉の機能も備わっていないし、意識的な世界とは無縁の動物なのですから。加えて、記憶障害に起因して発病する訳ではないことを注意喚起したいのです。

 &4 お年寄りの自動車事故と『注意の分配力』の機能の働き具合との関係
信号無視で人をはねたり、歩道を通過して人をはねたり、お店に突っ込んだり、『お年寄り』が自動車事故を起こす場合、前頭葉を含む脳全体の機能が正常なレベルに在る場合でも起きるのですが、『アルツハイマー型認知症』を発病して、小ボケや中ボケの段階にある「お年寄り」が起こしている場合が多いのです。
加齢に起因した運動機能の衰えとか、動体視力の衰えとかの問題以前の極めて重要な視点が置き去りにされているのです。その核心的なテーマこそ、加齢に起因した注意の分配力の機能の衰え、就中、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下という要因が加重された問題、『アルツハイマー型認知症』を発病していて、専門家達から見落とされる段階、早期の段階(小ボケ及び中ボケの前期にあるお年寄りであって、中ボケの後期や大ボケの段階のお年寄りは、自動車の運転自体が行えない『脳の機能レベル』の状態にあることに注意が必要)にある「お年寄り」の運転事故が野放しなのです。『前頭葉』の機能レベルが異常なレベルに衰えてきているという視点を持たない専門家達は、単なる老化現象と勘違いしているのです。『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えてきていることが原因で『前頭葉』の機能レベルが異常なレベルに在る結果、『実行機能』がちゃんと機能していないのです。
※ 専門家とされる人達は、アルツハイマー型認知症の症状は、失語(簡単な会話さえもままならない状態を言います)や失認や失行(歯ブラシを使うことさえも出来ないようなレベルのことを言います)の症状が初期症状であると思い込んでいる(重大な誤解)為、事故後にそれなりに話が出来ることと事故を起こしたとはいえ、それなりに車を運転していたことなどから、『アルツハイマー型認知症』の発病者とは考えないで、加齢による運動機能の衰えとか動体視力の衰えが事故の原因と勘違いしているのです。本当の意味での早期の段階、私たち二段階方式の区分で言う小ボケ又は中ボケ(の前期)のお年寄りが自動車を運転しているとは想像もしていないのです。

実は先日、Tad自身が後期高齢者講習としての認知機能検査を受講してきたのです。その内容はというと、最も肝心な要因である『注意の分配力の機能自体が正常な機能レベルに在るのか/異常なレベルに在るのかを精緻に判定することが出来る内容とはなっていない』ものなのです。『何枚かのパネルで絵を見せて、割と簡単なテストで「記憶力」を調べてみることと時の見当識の判定が中心の内容』のものなのです。こんなテストでは、『小ボケ』は見つけられないし、『中ボケの前期』も見落としてしまうのです。
結果として、小ボケや中ボケの前期の段階にある高齢者が、日常的に自動車を運転していることになっているのです。時速が20~30kmのスピードで、ノロノロ運転していて、自分の後ろに何台もの車がくっついて、ゆっくり走っていることにも気付かない『お年寄り』が多いのです。

日常の会話レベルの内容やテーマであれば、それなりのことを話すので、認知症の診断が専門の医師達も気づいていないのですが、『前頭葉』の機能レベルを「かなひろいテスト」で判定してみれば、容易に分かることなのです(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに在って、車の走行中に不可欠の機能として要求される、肝心の『注意の分配力』の機能が異常なレベルに在って、咄嗟の判断やシミュレーションの機能が的確には働いていないことが確認されるのです)。
☆自動車を運転して、道路を走行するということは、一定の機能レベルでの意欲、注意の集中力の発揮が要求されることは勿論のことなのですが、正常な機能レベルでの『注意の分配力』の機能の発揮が要求されることに、専門家とされる人達が気づいていないのです。「注意の分配力」の機能低下が関わっているらしいとは分かっているのですが、具体的な働き方が分かっていないのです。人や車が常に行き来する道路を車で走行するということは、『注意の分配力』の機能が、「正常な機能レベルに在る」ことが要求されるのです。車を走行しているという状況下では、道路の状況が常に変化し、信号の確認が要求され、人や車の行き来にも十分な注意を払うことが要求され、走行している車の速度の判断と調整が要求され、周りの景色も常に変化しているのです。単に、車を運転するだけで、デュアル・タスクどころか、10を超える数の異なる「テーマ」に対し「注意を分配」し、且つ、同時に、並行し、重層的に、適切に処理することが要求される。こうした状況に対処できる機能が、注意の分配力の機能なのです。
注)『注意の分配力』の機能とは、過去、現在及び/又は未来に直接及び間接的に関わる『テーマ』であり、異なる複数の錯綜する「テーマ」について(浮かんでは消え、更には再復活して来ることもある種々で多岐に亘る)各々の「テーマ」を記銘度の差のままに保持しつつ(或いは、それまで単に保持していただけのテーマを喫緊の課題として意識に顕在化させて来ることもある)、同時に並行して、重層的に処理する(している)脳機能であり、その発揮には、意欲及び注意の集中力の機能が常に前提条件としての関わりを持つ脳機能なのです。

&5 「アルツハイマー型認知症」を発病する対象は、『高齢者だけ』
社会的に大きな影響を有する自覚が不足しているせいなのか、NHKが、『若年性アルツハイマー型認知症』なるものについて、間違った情報を流し続けているのです。この「テーマ」の番組が組まれ、繰り返して放送されているのです。60歳よりも若い年齢での発病者を『若年性認知症』、60歳以上での発病者を『老年性認知症』として区分しているということでした。猶、その番組が取り上げている対象である認知症は、「アルツハイマー型認知症」のことなのです。但し、生来的に特定の遺伝子に異常が存在している人達だけを対象として発病が確認されるもので、30歳代から50歳代どまりの「若年発症」が特徴である、所謂、「アルツハイマー病」とは全く異なる種類であるので注意して下さい。

 報道番組で取り上げていたのは、アルツハイマー病ではなくて、『アルツハイマー型認知症』なのであり、題名が「若年性アルツハイマー型認知症」なのです。
そもそも、「アルツハイマー型認知症」の真の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』なのであり、「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者だけが発病の対象となる、「老年発症」が特徴でもあることを知らない為、そうした名称の番組を組んだのでしょう。

では、番組で取り上げられ、登場していた人達の真の病気はなんであったのか。番組の内容から察するに、正しくは、『側頭葉性健忘症』という病気なのです。『側頭葉性健忘症』は、そもそも、認知症ではないのです。
認知症は、認知機能の障害の一種であり、後天的な脳の器質的障害/或いは、廃用性の異常な機能低下の進行により、いったん正常に発達した機能が不可逆的に低下(器質障害が原因である場合)/或いは、可逆的に低下(廃用性の機能低下が原因である場合で、早期の段階の場合)した状態(認知機能に障害がある状態)を言うものなのです。
認知機能は、理解、判断、論理などの知的機能のことを言い、前頭葉、左脳、右脳及び運動の脳の働きが関わるのであって、中でも、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』が最も高度な役割を担っているのです。

本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病であるにすぎない認知症、アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、必ず、常に、前頭葉の機能が最初に異常なレベルに衰えて行くのが特徴なのです(発病の最初の段階である小ボケでは、左脳も右脳も運動の脳も全て正常な機能レベルに在る中で、唯一、『前頭葉』の機能だけが異常なレベルに在ることが確認されるのです)。

一方で、重度の記銘力障害海馬の萎縮を特徴とする『側頭葉性健忘症』は、『前頭葉』の機能が正常なレベルにあることが確認されるのであり、認知症ではないのです
重度の「記銘力障害」(「脳の変性」が原因で、新しい記憶が、入って行かない)と「海馬の萎縮」が認められる為に、『記憶の障害に起因して、アルツハイマー型認知症の症状が発現するもの』とする想定条件自体が重大な誤りであることに気づかないで、即ち、「アルツハイマー型認知症」の発病自体のメカニズムに対する誤解から、「アルツハイマー型認知症」の発病者と間違えられるケースが極めて多いのです。その結果、若年で「側頭葉性健忘症」を発病した人が、「アルツハイマー型認知症」の発病者であると誤診され、この世に実在していない病気、『若年性アルツハイマー型認知症』の発病者であるとする重大な誤りの内容の報道が、性懲りも無く、繰り返されているのです。

 ※私たち「二段階方式」のように、『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来る『手技』さえ持っていれば、両者を鑑別することは、難しくはないのです。両者を鑑別する為の客観的な手技と視点を持たない上に、「記憶障害」という要素が、「アルツハイマー型認知症」発病の要因であると誤解していることが原因なのです。『記憶の障害』と或いは、記憶の障害の症状(記憶の障害に起因した症状を含む)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間には、直接の因果関係は存在していないのです。記憶の障害自体が、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の廃用性の機能低下の進行により異常な機能レベルにあることに起因しての機能障害として発現してくることに、未だに気が付いていないことに警鐘を鳴らしておきたいのです。あとでゆっくりと考えて、作り出した『アクセルとブレーキを踏み間違えたんです』という言葉に、簡単に、惑わされないで頂きたいのです。注意の分配力の機能は、所謂、頭の回転にも関わる機能なのです。咄嗟の認知と判断と必要な対応を考え、対策を実行するにも、注意の分配力の機能が正常なレベルに在ることが不可欠となるのです。
注)本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』【但し、食生活は関係なくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)に過ぎない『アルツハイマー型認知症』は、『第二の人生』を送る上での日々の暮らし方、「脳の使い方」としての『生活習慣』が発病するか/しないかを区分ける唯一の要因なのです(このブログのE-09の&5を参照して下さい)。
アルツハイマー型認知症発病の要因は、2つだけなのです。1つ目の基礎要因が、加齢に起因した脳機能の低下であり、2つ目の加重要因が、第二の人生を送る上で繰り返され継続される脳の使い方としての「生活習慣」という要因なのです。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な『生活習慣』、私たち二段階方式の用語で言う、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』という要因なのです。異なるこの2つの要因が、同時に存在し、充足されることに因る『相乗効果』に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことが真の原因で発病し、症状の重症化が進行して行くのです。➡糖尿病の発病も、食生活も、発病との間に直接の因果関係は存在しないのです。
「左脳」が主管する『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方が、発病するか/しないかを区分ける核心的な唯一の要因なのです。
廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が真の本態である『アルツハイマー型認知症』は、発病自体を予防することが可能なのです。その『発病を予防する、脳の使い方としての「生活習慣」とは、「注意の分配力」の機能の出番が多くて、「前頭葉」が活性化する自分なりのテーマと目標を持った暮らし方ということになるのです。『注意の分配力』の機能が管理し、コントロールし、統括する『実行機能』(Executive Functionの各構成要素=分析、理解、考察、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、検索、評価、比較、選択、判断、決断、抑制、感動等の機能)の出番が多くて、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する暮らし方を自分なりに模索し、楽しみ乍ら行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択して、自分なりの「目標」を設定して、自分なりに楽しみながら、実行する生活を継続するのです。
『生活習慣』となる為には、継続出来ることが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が必要なのです。そうした「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、自分なりの楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が達成感の獲得や喜びや生き甲斐に繋がるような「テーマ」の実践が、有効な方法となるのです。それ以外に方法は無いのです。『薬も、機能性表示食品』も効かない、脳をしっかりと使ってやる生活だけが、唯一の方法となるのです。
&6 持続可能な『超高齢社会』を維持する為に不可欠の条件
①我が国日本は、超高齢社会を達成しているだけでなくて、世界の先頭をひた走っています。この先さらに、超高齢者の数が増加すると予測されてもいるのです。言い換えると、身体が持つお年寄りの割合が高いということなのです。『第二の人生』が20年も30年も続くことになる我が国日本の『超高齢社会』の特徴を簡単に言うと、『身体が持つお年寄りがとても多い一方で、肝心の脳が持たないお年寄りの割合がとても高い』ということになるのです。『第二の人生=仕事とは無縁=左脳の出番が少ない』を送っているお年寄り達の中で、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りが極めて多いのです。二段階方式の推測値で言うと、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%にもなるのです(厚労省が発表している発病者は、末期の段階のお年寄り達、大ボケだけの数であるのに対し、二段階方式の発病者数には、小ボケ及び中ボケの数も入っていることに注意して下さい)。

政府大綱は、発病自体の予防と早期診断による回復というテーマについては、将来の研究テーマとするとの位置づけを明記していて、当面のテーマは、介護の予防であるとしているのです。
発病自体の予防にも、早期診断による回復にも、何等の公的な対策が実施されていなくて、放置されている結果として、「末期の段階」である大ボケの段階にまで症状が進行して行き、日常の生活面での「介護」が不可欠のお年寄り達が、田舎だけでなく都会にも溢れているのです。このまま放置しておくと、財政面から、介護保険制度が破綻してしまいそうな状況にあるのです。その結果として、家族介護が推奨されていて、老々介護や認認介護や、果ては、介護離職までもが増加してきている状況にありながら、マスコミも野党も、特段の問題意識が無いのです。現役世代が親の介護の為に離職する、所謂、『介護離職』した人達の数は、既に年間で10万人の大台に乗っていて、累積総数で100万人を超えているのです。

② 持続可能な『超高齢社会』を維持する不可欠の条件は、介護保険制度の充実ではないのです。ましてや家族介護の浸透でもないのです。対策すべき本来の方法は、唯一。発病自体の予防と早期診断による回復を国策として実施することに尽きるのです。発病自体の予防も、早期診断による回復も両者共に、一定規模の売り上げと利益の確保が不可欠となる医療機関の出番はないのです。私たち「二段階方式」が実証してきた方式、アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動の国策に因る実施が唯一の方策となるのです。その担い手は、医療機関や医師ではなくて、無償で活動を展開し継続することが出来る、市町村の保健師さんなのです。

上述したように、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を「アルツハイマー型認知症」が占めているのです。その「アルツハイマー型認知症」について、世界的な権威が今猶保たれている「DSM-4」が規定する「第一要件」の内容も「第二要件」の内容も、重大な誤りなのです。「DSM-4」が規定し確認を要求している「第一要件」の規定内容が正しいものとした前提のもとに、発病原因について提唱されている「4つの仮説」について、アミロイドベータ説を含む仮説の主張内容が、全て重大な誤りの内容であるというしかないのです。
私たち「二段回方式」が、北海道から九州に跨る452の市町村での「実践活動」により実証してきているように、『アルツハイマー型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのであり、「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践により、発病自体を予防することが出来るものなのです(私たち「二段階方式」の主張内容が、あと数年の内に、『世界標準となる』ことを予告しておきます)。

&7 アルツハイマー型認知症の発病を予防する脳の使い方としての生活習慣
(1)『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する効果的で唯一の方法は、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の構築と実践です。就中、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」を、日々の生活面で実践する『生活習慣』の構築と実践であると言いました。『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動や地域活動への参加等の「テーマ」を自分なりに楽しむ生活、或いは、祭事や行事の復興や復活等、居住地域での「地域行事の活性化活動」に積極的に参加し、参画する関わり方、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方で、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する脳の使い方としての『生活習慣』を構築し、実践することが、有効な方法となるのです。
とは言え、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の個々の『高齢者』について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なり、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も様々に異なる訳なのです。上述した『大枠の条件』を基にして、自分なりのものを、具体的に工夫して、選択して頂くしか方法がないのです。

その場合に最も考慮すべきことは、第二の人生は、左脳が主役となる『仕事』とは無縁の日々の暮らし方となることなのです。「脳の使い方」としての『生活習慣』の有り様が、発病するか否かを区分ける決定的な要因であるにも拘らず、左脳が主役の座から外れた生活習慣で、『前頭葉』を含む脳全体を活性化させることが要求される(「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」の選択と実践が要求される)ということを深く理解する必要があるのです。言い換えると、『右脳と運動の脳の活用が不可欠となる』のです。
※「仕事」が主役であった「第一の人生」での送り方とは、根本的に異なる脳の使い方としての『生活習慣』の構築と実践とが要求されることになるのです。
日々の追求すべきテーマに「仕事」があるということは、時間を限って自らが達成すべき『目標』が有り、目標を達成するために、創意や工夫や洞察や推理やシミュレーションや比較や選択や決断等、各種の実行機能の出番が増えて、それらの機能の発揮度を支配し、下支えている機能である「意欲」、「注意の集中力」、就中、『注意の分配力』の機能の出番が必然的に多くなるので、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化することになるのです。
仕事とは無縁となる『第二の人生』では、実行機能の出番が多くて、注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマとは何が適切なのか、自分なりのものを見つけ、『生活習慣』として構築し、実践することが求められるということなのです。そうした条件を満たす『生活習慣』を構築し、実践し、継続できる「高齢者」だけが、『アルツハイマー型認知症』の発病とは無縁での、『第二の人生』を楽しむことが出来るという訳なのです。➡『ボケーっと過ごしていたのではボケる!あなたの創意、工夫、努力が求められている』のです。
右脳と運動の脳を使うテーマ、趣味や遊びや人付き合いや運動などについて、自分なりのテーマを見つけて、人と交わる場所や機会を見つけて、自分なりに楽しみ、自分なりの喜びや生き甲斐を見つけることが必要不可欠となるのです。

(2) その場合も、私たちが提起しようとしている住民参加型の『地域予防活動』(二段階方式の手技を活用して、市町村の保健師さんとボランティアとが協同して展開する『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復、介護の予防並びに発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」)の全国展開を拡大していく際、過去の経験に照らして、或る程度のパターン化が必要で有益と考えているのです。
※『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有益な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。『キッカケ』の発生を契機に開始され、継続される単調な『生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方)が始まるのは、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。キッカケの発生とその状況の継続が原因で『意欲がそがれる』ことに因り、何事に対しても挑戦しようとはしなくなるのです。自分がそのとき置かれていた状況に対する『深い失望』が原因となり(「キッカケ」発生前に送っていた喜びや生き甲斐のもととなっていた自分なりの「生活習慣」を取り戻せないことによる失望感により)、その状況から立ち上がり、這い上がっていこうと出来なくなる状態の継続で、何事に対しても『意欲を喪失してしまう』のです。➡『意欲を喪失』したことで『何事に対しても挑戦しなくなる』ということなのです。言い換えると、意欲を喪失することになる『キッカケ』自体は、『何でもあり』ということ。その人の意欲を喪失させることが、単調な「生活習慣」が開始される「キッカケ」になるということなのです。
※『飼い猫が死んだ』ことが、キッカケになる人もいるのです。『孫が大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことが、キッカケになる人もいるのです。滑って転んで骨折して、養生の為に身体が寝たきりの生活をしていると、脳も寝たきりになるという事例も多いのです。喜びと生き甲斐の場であった「趣味の会」が無くなることが、キッカケになる人も多いのです。要は、『キッカケの発生というその状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人による、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。➡ 誰もが、対応できる環境や方法を事前に準備しておく必要があるということなのです(意欲自体が前頭葉の三本柱の機能の一翼を担っていて、加齢により機能低下が進行して行く性質があるのです)。
ⅰ)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となる生活を出来るだけたくさん準備しておくことが大切』なのです。『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。それが、予防対策になるのです。
※『第二の人生』を送っている個々人は、全てが異なるのです。第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なる、「第一の人生」が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なることになるのです。
⇒それら全ての相違や差異を容認した上で、要は、自分なりの求め方、『生き方』をするしかないのです。『選択の是非無く存在する現在の自分に許容された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか、他に方法は無い』のです。➡『注意の分配力』の機能が発揮される基礎に「意欲」の機能があるのです。そもそも、「加齢」という要因に因り意欲の機能は低下していく傾向にあるのです。「意欲」を低下させないためには、自分が置かれている状況を肯定することが出発点でもあるのです。
※『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」が得られるように創意、工夫、模索して、努力しつつ、『第二の人生』を積極的に生きることが要求されるのです。➡ 周りと比較する必要はないのです。評価の物差しが個々人毎に異なるので、『自分なりの』という条件が重要となるのです。
ⅱ)仕事が無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが大幅に少なくなる『第二の人生』では、残った右脳及び運動の脳が活躍する「テーマ」の選択が不可欠となります。趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化などから、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「アルツハイマー型認知症」とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉』を活性化させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、基本書が必要で有益だと考えているのです。『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の指標となる内容を標語化した「万年カレンダー」や、「脳イキイキ手帖」等を導入市町村を通じて直販したいと考えてもいるのです。それぞれの原稿はすでに書きあがっているので、後は、皆さんが読み易いように、眺めて楽しくなるよう、表現の仕方を工夫し、挿絵を入れたら、完成という訳。

『仕事一筋』であった人達が「第二の人生」に踏み込んだ時、「第一の人生」での過ごし方、脳の使い方としての「生活習慣」が邪魔をするのです。『仕事』とは無縁となる第二の人生の送り方、「第二の人生」での脳の使い方としての『生活習慣』の選択について、どのような「テーマ」を選択して、どのように行っていけば良いのかが全く分からなくて(仕事一筋の「第一の人生」で、趣味や遊びの経験が乏しく、先達もいない)、『時間だけは余る程有るのに、することが何もない』というケースが、皆さんが想像される以上に多いという現実があるのです。
ⅲ)身体が持つ期間が極めて長くなり、結果として、『超高齢社会』に突入することとなり、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないし、発病を予防することが出来ない』とする誤った情報が発信され続けていて、何等の正しい情報発信が為されないことに因り、「正しくて、必要な対策」が為されない状況下で、「アルツハイマー型認知症」の発病者が、更に、日常の生活面での介護が不可欠のお年寄り、末期の段階である「大ボケ」の段階のお年寄りが増え続けているのです。『身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていく』のです。

そうだとしたら、個人としても、家族としても、地域としても、市町村としても、国家としても、『身体がもつ限り、脳も持たせること』が、必要不可欠の条件となるのです。その具体的で有効、有益な方法が、『第二の人生』を、出来れば自分らしく、『自分なりに』、元気に駆け抜けること、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような、個々人の『前頭葉』の機能が活性化するような、「脳の使い方」としての『生活習慣』を構築し、実践を継続することが求められるのです。➡ 我が国に特有であった家族主義的な価値観、地域全体が家族のような「密な関わり方」を持って交流し、互いに助け合って生きていく、『相互扶助の価値観』を基礎とした社会の構築。誰でもが、80歳や90歳まで生きるのが当たり前の「超高齢社会」では、この『相互扶助』の価値観を社会のベースに置くことが、『脳も持たせる』上で、不可欠の条件となるのです。

 本著作物「Hー14」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用するに際しては、『著作権法』の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。  エイジングライフ研究所のHP(左の部分をクリックしてください) 


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